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こぐこぐ自転車 伊藤礼

2年くらい前の書評で絶賛されていたのを覚えていて、ある本屋さんで偶々見かけたので読んでみることにした。本書を少し読み始めて、この著者は只者ではないなと感じた。ネットで調べてみると、小説家「伊藤整」の息子とある。伊藤整の小説や翻訳本を読んだことがないので、有名な小説家の家で育ったことと関係があるのかどうかはっきりしたことは言えないが、著者の言葉の使い方、非常にリラックスした奇を衒うところのない文体、ほのかに漂うユーモアなどは、まさに絶品という感じがする。月並みな表現だが、なんだか自分も自転車を趣味にしてみたくなったし、少なくとも何か老後に打ち込めることを探してみたくなってしまった。(「こぐこぐ自転車」  伊藤礼、平凡社)

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