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この世はウソでできている 池田清彦

著者の本を読むのはたぶん初めてだが、歯に衣着せぬ語り口で、非常に人気のある評論家とのこと、何故今まで読んだことがなかったのか少し不思議な気がする。本書は、社会や科学における色々な定説を疑いながら、著者の考えを述べたエッセイ集である。著者が学者であることから、科学と政治の癒着にはことの他厳しいし、環境や健康医療の問題にも容赦なく批判の目を向ける。著者の考えには事実誤認もある気がするので、著者の主張の3分の1位には 賛同出来ないが、そういう見方もあるなぁと気付かされることも多いし、読みながら著者のそういう批判への反論の訓練をすることもできる役に立つ1冊だ。(「この世はウソでできている」 池田清彦、新潮文庫)

 

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