goo

いきどまり鉄道の旅 北尾トロ

鉄道マニアとは無縁の著者が全国の鉄道の行き止まり駅まで行き、「行き止まりの様子」を確認したり、駅周辺の様子から「行き止まりになった理由」や「行き止まりになることが確定した後の駅周辺の現状」などを探るという紀行文。かなりニッチな設定なので大丈夫かなと思ったが、読んでみると、予想以上に色々なバリエーションがあって楽しかった。但し、著者と写真家の二人旅なのに、写真が各章の口絵と最後に「行き止まりの景色」数枚だけなのにはややガッカリ。伝えたいことは全て文章の中にあるということなのかもしれないが、やはりこうした本には写真が出来るだけ沢山あった方が良いと思う。なお、先日読んだ鉄道の旅本に、自宅からすぐの「鶴見線」のことが書かれていたが、本書でも同線が違う目線で取り上げられていた。鶴見線とは、旅マニアとか鉄道マニアにはたまらない魅力がある場所なのかもしれないと感心した。(「いきどまり鉄道の旅」 北尾トロ、河出文庫)

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )