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夫婦で行く東南アジアの国々 清水義範

題名通り、著者が夫婦で参加した東南アジア7か国(ミャンマー、ベトナム、タイ、ラオス、インドネシア、マレーシア、カンボジア)ツアーの紀行文。著者の小説とは違い、行った先々の名所の景観や聞き知った歴史、人々の暮らしぶり、地元の料理やお酒などがごく普通の文章で綴られている。小説のようなトリッキーさを少し期待していた自分としては普通すぎて最初は拍子抜けという感じだったが、読み進めていくと歴史に関する記述や景観描写の緻密さ、さらには文章自体に著者ならではの独特な雰囲気があることがわかってきて、これまで読んだ著者の本をイメージしなければこれはこれですごい本だと感じた。ミャンマーやベトナムなど何回も出張で行った国についての感想はほぼ100%共感できるし、行った国で食事をあまり重視しない姿勢などもその通りだと思った。(「夫婦で行く東南アジアの国々」清水義範、集英社文庫)
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