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日本の気配(増補版) 武田砂鉄

今の日本に暗く立ち込め息苦しさの元凶とも言うべき「空気を読む」風潮。本書はさらにその深部に潜む「気配」の行き過ぎた弊害を様々な分析で炙り出す。ここまで深層になると自分自身に思い当たる指摘が幾つも跳ね返ってきて、気楽に読むことができないほどだ。特に、物分かりの良さを自認したり、新しいものを追いかけて少し前まで問題だと思っていたことを受け流してしまったりという風潮の指摘は直接自分の心に響く。こうした無意識の怠惰がどんどん積み重なってやがて大きな陥穽に陥る危険性を強く心にとめておきたいと思った。(「日本の気配(増補版)」 武田砂鉄、ちくま文庫)
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