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偽りの捜査線 誉田哲也、長岡弘樹他

7人の作家による警察小説アンソロジー。7人のうち4人は多分初めて読む作家だ。収められた短編は警察官という人間や警察組織内の人間関係などに焦点を当てたかなりひねりの効いたものばかりで、難事件を地道に解決していくヒーロー像とは全く違う彼らの一面を教えてくれる内容だ。それぞれの短編の前に付いている著者略歴を見ると、読んだことのない4人についても警察という組織や人に焦点を当てたような題名の作品が多数並んでいて、皆警察小説界のベテランということがわかる。巻末の初出一覧を見ると全て2021年以降、コロナ禍とかロシアとかが登場する作品もあって面白かった。(「偽りの捜査線」 誉田哲也、長岡弘樹他 文春文庫)
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