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交通誘導員ヨレヨレ日記 柏耕一

書評誌のルポルタージュ特集でおすすめ本として紹介されていた一冊。通行止めになっている道路工事現場の手前で迂回路を教えたり誘導してくれたりしている人の苦労話を軽いタッチで教えてくれる。普段よく目にしていても、その役割や意義について真剣に考えたことがなかったが、色々大変なんだなぁということがよく分かった。警察官ではないので誘導はできても交通整理はできないこととか、片側交互通行の誘導の難しさとか、実際のエピソードを通じて交通誘導員という仕事の仕組みを教えてくれる。現場によっては、適正人数不足、無線通信なし、未経験者とペアなどの要因で難易度が急上昇、8時間以上立ちっぱなしでトイレにも行けないといったこともあるらしい。他の職種についても言えることかも知れないが、今の日本には社会的意義、報酬、周りの理解、ハードさなどの面で色々なアンバランスがあることがよく分かった気がする。(「交通誘導員ヨレヨレ日記」 柏耕一、三五館シンシャ)
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