日本の、これから・・・・学力低下をどうしますか
ＮＨＫの討論番組を見ました。
スタジオには識者や会社経営者や主婦の方々、そして実際の高校生や
中学生も自宅から参加していました。
最初の質問は
日本の学力は低下したと思いますか
というもので、おおよその人が低下したと考えているようです。
文科省もそれを危惧して、授業時間数を昭和４０年代並に増やし
学力向上を目標に頑張る・・らしいです
（しかし図工や美術、体育、音楽等の授業は増えないらしい）
知識はあるけど応用力がない
これが日本人のアキレス腱のようです。
基礎的な学力はある。でもそれをいざ応用して社会に役立てる事が
出来ない。その必要性を感じないという事でしょうか。
また少人数での討論の場を作らないので、そういったスキルが身に
つかないんですね。
そこで様々な意見が出ました。
学力向上だけを目標にしても意味がない。ゆとりを持つべき
ゆとり教育で失敗したんだからとりあえず基礎学力を伸ばすべき
等など・・・・
でも根本的に子供達が抱えている「勉強」への思いは
「何で勉強しなきゃいけないのかわかりません」
「学習意欲がわかない・・それは授業が楽しくないから」
というもの
ここらへんから大人が考えている事と子供が考えている事との間に
ギャップが生じたなあ・・・と思いました。
ケータイに夢中な中学生
一般的事例としてあげたのは、ごく普通の中学生の女の子。
学校から帰って来ると食事中もケータイメールをやっている。
学校の宿題は「絶対やれといわれてないからやらない」といって
やらず、塾の宿題はやる。
あとは寝るまでずっとケータイメール（料金が月１万以上）
「勉強」に勝る魅力的なもの・・・ケータイ・ゲーム・パソコン等が
あるので勉強に気持ちが向かない。
のかなあ・・・・と。
そこでスタジオでは議論が色々あったのですが、話がどんどん難しく
なっていってよくわかりませんでした。
第２部では、杉並区立和田中学校の「夜スペシャル」を紹介。
夜スペシャルは夜、中学校の校舎を使って塾の先生が
特別講座を開く。
月２万円の費用（生活保護世帯等ではもっと低く設定）
レベルの高い高校を目指せる子を対象
学力の低い子の為の「土曜寺子屋」も開催
これらの運営は全て保護者達であって学校ではない
ここで賛否両論が出ました。
試みとしてとてもよい
公立の平等性に欠ける・・塾に行けばいいんじゃない？
生徒達はみな「学力の二極化が行われるのでよくない」と考えている
ようです。
子供達の心の中に大きく巣食っているもの。それは
「勉強できる子はどんどん伸びていい学校に行けるけど、
低い子は存在を認められない」という事ですね。
学校生活を送るにあたって一番重くのしかかっている事です。
ゆえに
公立校の役割は
成績上位者に合わせて教育を行うべきか
・・・・・でもそれをやると塾と同じになってしまうのでは？
成績下位者の底上げをすべきではないか
・・・・・・でもそれでは上位者が伸びないので私立に行ってしまう
このジレンマと来たら・・・・ ほんとにどうしようもないですね。
で、さらに
国はもっと教育にお金を使うべきか否か
という議論にまでなっているのですが・・・・・
最終的に子供達からは「論点がずれてる。学力低下の話だったのに
国の予算だとか格差の話だとか・・全くわからない」とまで
言われてしまいました。
今回の番組で本当に討論すべきだったのは
何の為に学ばねばならないのか
知識を重視？技術を重視？
学んだ事が将来どんな風に役立つのか
という事ではなかったのか・・・と。
この３つがわからないから、とりあえず親の言う事聞いて塾に通って
「受験」技術を身につけた子はレベルの高い学校へ行けるけど
疑問を持ったり受験科目ではないものに興味をひかれる子はどんどん
落ちこぼれていく
（いい例が「エジソンの母」の賢人君。テストの点数は悪いのに
科学的な探究心にかけては天才的。学ぶ姿勢も大きい。でもこういう
子は有名私立には入れません）
つまり今の教育制度は「学ぶ意欲」を刺激する何もない・・・という事。
とにかく何でもいいから興味のある事を見つけ出して、そっちを
中心に学ぶ意欲を活性化する
ってのはいかがでしょうか？
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