ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
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全ツベルばら

2008-03-15 11:49:52 | 宝塚コラム

 最近、観劇していないので宝塚に関する話題がなくて

今回の全国ツァー「ベルばら外伝」も見るチャンスはなさそうだし?

でも植田先生の話が載っているので・・ちょっとだけ。

 

植田伸爾といえば  「ベルサイユのばら」「風と共に去りぬ

              歌劇団の元理事長(演出家出身では初めて)

               新専科制度をひいた人

というイメージですが 対外的にはいまだに「カリスマ演出家」という

事になってます

個人的には

 大ブームを起こした昭和の「ベルばら」の演出をてがけていたのは

長谷川一夫。ゆえに功績も半分・・・じゃない?

平成になって最初に上演された「ベルばら」と比べると、昭和版の方が

遥かに演出が優れています。雪・星に関してはほぼ昭和版と同じ

脚本の筈なのに、昭和版のスペクタクル感の方がすごかった。

 植田先生は一つの作品を各組の各トップのイメージに合わせて

バリエーションを作るのが得意。それだけ「あて書き」が上手という

事になるけど、時々「やりすぎじゃないか」と思う事があります。

(涼風真世版「オスカル編」はめちゃ理屈っぽ作品らしいし、

朝海版「オスカル編」はトップ娘役にロザリーをふり、挙句にオスカルに

恋をさせちゃうし、ペガサスが宙を舞い、子供達は大喜びしたけど

親はドン引きしたとか・・・)

 私が「ベルばら」「風共」以外で評価出来るのは「国境のない地図」

「パリの空よりも高く」くらいかな・・・(駄作はいちいち上げてたらキリが

ない)

 でも主役に見せ場を与えるのは大得意。そこは大いに評価

 歌舞伎的な大衆演劇風の作劇はちょっと古いと感じる人も。

 

 とまあ、そんな感じですが、その植田先生が今回、全国ツァー

で「ベルサイユのばら」を上演するんですね。それも今までにない

新しい脚本で。

今年3回ある全国ツアーを考えてほしいと言われて。

方法はいろいろあるけれど、時代も変わっているし、テーマをはっきり

打ち出すのもひとつのやり方かなと。

宝塚らしい、イメージに背かない作品なら、やはり“ベルばら”。原作が

膨大なので初演の時から、いろんな主人公で続編はいくらでもできますよ」

 

この企画に賛同した原作者の池田理代子さんが、新しい物語を作って

くれたらしいです。 基本的には「革命以後」のお話らしいですが。

そして上演が決定。

 

 雪組 

「ベルサイユのばら」ジェローデル編

ジェローデル・・・・水夏希

ソフィア・・・・白羽ゆり

フェルゼン・・・彩吹真央

オスカル・・・音月桂

ロベスピエール・・・彩那音

ラ・ファイエット・・・谷みずせ

 ジェローデルって、近衛隊でオスカルの部下だった人。

(大尉から少佐へ昇進したのよね)

原作では第6巻、オスカルの求婚者として登場。

(で、その時のパーティはオスカルによってめちゃくちゃにされる)

その後、三部会で平民を蹴散らそうとした近衛兵の前にオスカルが颯爽と登場。

ここから先は一歩も通さん」とジェローデルと対峙。

 ソフィアはフェルゼンの妹。2巻か3巻でオスカルを男性と間違え

ああいうタイプは長生きできない」と予言。そして唐突に5巻で再登場。

オスカルにお茶に誘われてフェルゼンの話をする・・・

で、8巻かな?スウェーデンからフランスへいく兄を見送る・・・と。

 ロベスピエールやラ・ファイエット候が出て来るのですから、

話は三部会以降・・・ジュー・ド・ポームの誓いが出てきそう

 

 どんなストーリーになるのか大胆予測 

ジェローデルは革命下の亡命貴族もしくは王党派として活躍。

ジャコパン党に捉えられた彼をフェルゼンとソフィアが助ける?

あるいは・・・アントワネット死後、暴君となってしまったフェルゼン。

兄を思うがゆえに悩む妹と、慰める亡命貴族のジェローデル。

二人の結婚には政治が絡んでロミオとジュリエット状態。

最後はフェルゼンの死を乗り越えて二人は結ばれる?

全然違ってたらごめん・・・・

 

 花組 

アラン編

アラン・・・真飛聖

オスカル・・・桜乃彩音?

 

 アランは身分は貴族だけど貧乏で荒くれ者。妹のディアンヌちゃんを

とても可愛がっていたのに死なせてしまう。

 その後、オスカルに恋心を寄せるアンドレとライバルになるけど

最後まで友情を保ち続ける・・のよね?

 アニメ版では・・・アランって農夫かなんかになってませんでした?

つまり革命後もフランスにい続けた・・・・と。

 

 どんなストーリーになるか大胆予測 

アランは衛兵隊に入ったオスカルに恋心を寄せる。ディアンヌが恋人に

裏切られて自殺。オスカルに慰められる。オスカルとアンドレの死を

看取ったアランは次第に恐怖政治になっていく中で、理想と現実の

違いに愕然とする・・・やがて濡れ衣の罪を着せられて死刑?

そんな筈ないよね・・・きっと。ゴメン

 

 星組 

ベルナール編」

ベルナール・・・・安蘭けい

ロザリー・・・遠野あすか?

 

 ベルナールは半分貴族の血を引く人。黒い騎士としてオスカルに

捉えられてロザリーと出会って結婚。

 ロザリーはポリニャック夫人の娘。オスカルに憧れの心を抱く。

 「エロイカ」に出て来る二人はいい夫婦ですよね。新聞記者として

活躍。ナポレオン政権下で生き残る。

 ナポレオン・・・誰?礼音?立樹?

 

 どんなストーリーになるか大胆予測 

植田先生によると「革命後に誕生したナポレオン皇帝の暗殺を計画するが、

決行の一団に入れなかった。生き残って伝えていかなければ…

で終わろうと思っているんです」

うーん・・・そうなるとオスカルもアンドレもアントワネットも登場しない?

「エロイカ」が下敷きになるのは何となくわかるような・・・・?

 

 でも結局、観客全員が「原作を読んでいる」という前提に作品を

作っているわけですよね? 確かに名作だし愛読者も多いけど、今時の

中学生や高校生は「ベルばら」は難しすぎてわからないとか、

昔風の絵が生理的に受け入れられない子も多いんです

一家に全巻揃ってる時代じゃないし・・・今更買ってまで読むか?

みたいな。

 時代に合わせて行こうと言うなら、この作品を植田先生の

専売特許ではなく、若手の演出家にどんどん新しい解釈で書かせる

べきでは?

コメント (3)
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