
「トーちゃん!山の畑が出てるじゃない!」ゼンマイ採りのために送らせたスベルべママが言う。
スベルべはとっくに知っていたけれども、急ぐ事も有るまいと思っていた。
しかし、昨年の野菜の採り残しが気になっていたスベルべママには一大関心事。
昨日は夕方になって、急かされ山の畑へ残り物の収穫へ行くことになった。

畑は僅かに傾斜が有り、低い所はまだ雪解け水で水浸し。
ここはポロネギと、それに続く太ネギの畑です。

アサズキとラッキョウなんて雪の下から鮮やかな萌黄色を見せている。
ほら、凄い生命力でしょ、一部は雪を破って出ていますよ。

採り残した大根が死屍累々と言った風情で残っている。
スベルべママが諦めきれずに12月12日に雪の中を歩いて採りに行ったのだったが・・・・。

これはゴボウです。雪の下から出た大根は、残念ながらほとんど食べられない。
でも、ゴボウやニンジンは美味しさ、甘さを増して雪の下から顔を出すのです。

土まみれのゴボウです。
何にして食べましようか。ただキンピラだけでは芸が有りませんからね。

ニンジンもかなり残っていました。
これはその一部で真っ赤な「金時ニンジン」です。

ポチポチと畝から顔を出しているのは太ネギでこれも美味しい。
向こうの「タラの木畑」にはまだ雪が消え残り、消雪促進剤の使用効果が分かります。
実は、この畑へはまだ軽トラで畑来られない。日陰で有る杉林の脇で除雪が止まっている。
仕方ないので、二人で背負ったり、手に下げたりで雪道を歩いて帰ったのでした。
農道の除雪は管理をJAに市の建設課が任せていると言う。
馬鹿な課長に人伝では有ったが「どうして、途中で止めるのか、
昨年と同じ所までやらないのか」と問い合わせて有るが返答も無いし、除雪も実施しなかった。
「トーちゃん、うるさく言わないで良いよ、やるのもどうせ税金でしょ」
なんて、殊勝な事を言うスベルべママの言葉に従い、文句を言うことをこらえて黙々と歩くのでした。