(雪像をバックにスベルべママ姉妹)
雪祭り(その2終わり)
北海道に近付くにつれ天候は荒れ模様になり、札幌へ到着したのは、
電車の遅れにより午後八時近くになった。厳しい吹雪と寒さが歓迎してくれた。
早速札幌に住む妻の姉の案内で、大通公園の雪像を見物する。
ライトアップされた雪像に降りしきる雪を、懸命に払っている人もいる。
ノルウェーの城を再現した雪像。台湾の建物や石像を模した雪像もあり、
国際色も豊かな祭りになっている。
念願の雪像見物が出来た妻は寒さも気にならないほど満足した様子だった。
私も妻の願いをかなえられた事に満足と、安心を覚えた。
翌日は函館。夕方ホテルにチェックインして、すぐに出かける。
居酒屋で腹拵えをして函館山に向かった。ここも吹雪と厳しい冷え込み。
ロープウエーで登り有名な夜景を眺めたが、吹雪で夜景も揺れているようだった。
ほうほうの体でホテルに逃げ帰った。
翌朝は家に向かうのみ。列車までに有名な函館の朝市に寄り道。
市場内の食堂で朝から海鮮丼を食べ、熱燗のワンカップを頂く。
私の旅の楽しみの一つだ。私も満足した。
荒れた気候に、帰りの列車も遅れ順送りに繰り下がったが夕方、無事に帰宅した。
決行を思い立ってから帰るまで、嵐のような五日間であった。
(終わり)