ここのところ、パートが休みの日は魚野川の堤防を歩く。
体力を落としたくない、春の山菜採りに万全の態勢でという思いから。
先日もいつも通りに日差しを浴びながら歩いていると魚野川の本流に人影。
そう、冬の風物詩とも言える、「カジカ漁」です。ひとりでは少し寂しいなー。
独りでカジカ漁をする場合は網を水中に入れ、足でカジカの棲み処の石を動かす。
効率でいうならば、「落とし板」と言う道具で、水圧も利用して石を起こすのですがね。
さて、昔の写真です。
雪の合間を縫って魚野川に出掛けたのは若き日のスベルベ夫婦です。
「亭主の好きな赤烏帽子」かな。ま、夫婦そろって好奇心は強い方でしたし。
スベルベママの足元に「唐鍬」が見えますが、これで石を起こそうという考え。
川の様子も今とはずいぶん違っています。
今はこんな風に、「ざら瀬」と言うか、石の目立つ場所は無くなってしまいましたから。
なぜ冬の寒い最中にカジカを狙うかと云うと訳はこれ。
美味しい美味しい「カジカ酒」が目的なのですよ。熱燗に塩焼きのカジカを入れたカジカ酒。
写真は12年前の「雪中花水祝い」にスベルベが出た時のもの。
寒中の雪の中を歩くため、景気づけに飲んだ酒だけれども、早くもからっぽでしたよ(笑)。
鰍を拾うなんて、最高に面白い遊びだったでしょう。
三月ころからだったでしょうか、もう少し後だったでしょうか産卵期になります。
すると、石の下にハタハタの卵塊のような大粒の卵が産みつけられます。
あれだけ、卵が大きいという事は粒の絶対数は少ないでしょうから、乱獲したらたちまち減ってしまうでしょう。
そうそう、やったことは無いけれど、その卵塊を餌にすると大きな鮠が釣れたそうです。
堤防を散歩していると、珍しくカジカ用の「ツヅ」を仕掛けている人がいるように見えました。
石で川の一部の水流を変えて、「ツヅ」にカジカが入るように誘導するのです。