夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

「葬恋記」-7-

2017-02-28 08:24:41 | 自作の小説
ーある男ー
そのコを初めて見たのはそれまで住んでいた家が区画整理にかかり・・・父を応援する人が奇特にも土地を安く提供してくれてー
建物も完成した引っ越しの日だった

子供には手伝うこともさしてなく 僕は探検に出かけた

見える山では花が咲いており僕はそこまで行きたくなったのだ
遠くへ行ってはいけないーとは 言われていたのに

そうして僕は奇妙な場所を見つけた
それまで何やかやの音が聞こえていたのに 一切の音すら死んだような不思議な場所だった

草すらそこには生えていない
でこぼこの地面があるばかりだ

ぽっかり空いた穴が気になった

近付くと地面は嫌な音を立てる

そこに近づくなという警告のように・・・・・
その穴の中にそのコは眠っていた


淡い色の着物を着て

声をかけると ゆうっくりと瞼が開く
不思議そうに僕を見た

僕は大丈夫かーとか 尋ねたように思う  そして名前を聞いたのかー

そのコは「タマキ・・・・・」と答えた

何処の子か聞いて送って行こうかとか 自分より年下のコに言ったように思う

すると僕を捜し名前を呼ぶ声が聞こえてきた


タマキと言ったコは 大丈夫だから行くように言った


このあと僕は両親と祖父からこっぴどく叱られた

僕はそのコの事を不思議に思いながら ずうっと気になっていた

転校生をいじめる子供達がいて 相手が5人もいてはかなわない
僕は負けるのはイヤだった
で傷だらけになる

その日も数人がかりで押さえつけられ 山乗りになられて 一方的に殴られていた
みっともないったら

するとタマキが現れた

小さいのに強い声で言った「やめなさい!」
まるでずうっと年上の人間のように

タマキが軽く触れただけでいじめっ子たちは倒れていく
怖がって倒れた子を抱えて いじめっ子たちは逃げ出した

僕はびっくりした
「君 強いんだ」

タマキは困ったような顔をして「お父さんに習ったの」


それから僕たちはたまに会うようになった

タマキは何処に住んでいるのかすら教えてくれなかったけれど

僕にとってタマキは一緒に遊ぶ秘密の友達

それも終わりが来る
僕は遠くの学校へ通うこととなった


また会いに戻ってくるーという僕にタマキは不思議なことを言った
「自分のようなモノのことは 忘れた方がいいのだ」と


祖父・父と続く家業
三代目として僕は継ぐことを期待されていた
その仕事を継ぐための勉強 仕事についての修業


長いこと その土地へ戻ることはかなわず

戻れる日が近付くと 嫁を貰うように言われた

結婚・・・
相手については両親が決めている相手がいるらしい


僕が会いたいのはー

タマキの面影が浮かぶ

あのコに逢いたい!


「適当に恋」

2017-02-26 22:21:32 | 自作の小説
ー女の溜息ー
ずうっと本命チョコを手渡せたことがない・・・

今年こそはと思って 今年は首尾よく会うところまではいったのよ・・
でも!止めた!

もうやめる!
あんなデリカシーのない奴

どうしようもない馬鹿
好きでいるのを止めてやる!

チョコを渡して告白どころか ひっぱたいてしまったし

終わったわ


ー男の溜息ー
ずうっと欲しい相手からチョコを貰ったことがない

今年こそはと思って 会うところまでは成功した

でもって緊張のあまりー

「最近 背中が痒いんだ どうしても手が届かない
背中を掻いてくれる相手がほしい」

ああ ぐだぐだだ ぐだぐだついでに笑って言った
「一生背中を掻いてくれないか」

思いっきりバチン! しかも平手でなしに グーだった げんこつだった

もう一生 絶対に会ってくれないくらいに怒ってた

目に涙まで浮かべてー

まいった

呆れた男と思われた

一生の不覚


誰だって怒るよなあ



(彼と彼女は幼馴染の腐れ縁 近い存在すぎて改めて付き合おうとか 告白とかもないまま 
互いの気持ちを伝えるキッカケもないままに 互いにどうにかしたいと 数年焦っていた
結構 メンドウな二人である)


ー殴る女ー
いつもの道を通ると アレの家の前を通ることになる
アレには会いたくない また殴ってしまいそうだもの

で 会った
あちゃあ また殴ってしまった 顔見たら殴るのがクセになっちゃった・・・


ー殴られる男ー
心の整理がつくまでは 話す言葉を思いつくまでは会うのは避けたかった
しかしーそう思うと会ってしまうようだ
しかも何か思いつく前に殴られた

取敢えず殴ってきた手は捕まえた
これで逃げられない 逃げられずに済む

「こ この蹴るわよ!」
すごい攻撃力だ 言う前に蹴ってるし
かなり痛いぞ

よく考えろ 俺
「いい!もっと蹴ってくれ!」
いかん また呆れた目で見ている
いや 絶対に手は離さない 

「ずっと蹴ってもいい 殴ってもいい 
好きなんだ」

あ 言っちまった

「蹴られたり殴られたりするのが? そういう趣味だったの?」

いや 断じてそういう奇特な趣味はないぞ

「違う!その ずっと好きだったんだ 気が付いたら・・・ずっと言いたかった
ただ好きだって これからも一生一緒に居てほしいって」

そうだ調子が出てきたぞ「この間は言葉の選択を間違えた 焦ってー
悪かった ごめん」


ー納得する女ー
まあ 多少 脱力するけど・・・・こういうところが好きだったんだわ
決めきれないところがー
だけど こういうことって近所のクリーニング店の前で言われるものなのかしら

ひどく ひどく盛り上がらない気もするけれど

ま でもごちゃごちゃ後引くのも嫌だし
いや 嫌だしとかこういうことで決めると後悔しそうな気もするけど
まっ いいか
とりあえずは用意してたチョコを後で渡そう
今年は無駄にならないみたいだし

「つまり」


ー納得できない男ー
「つまり一生 殴っても蹴ってもいいってことよね」
と彼女がにっこり微笑んだ


これは・・・うまくいったのか
どうなんだろう

クリーニング店のおばちゃんが店の外に出てきてる
おばちゃんは背中を叩いてきた「良かったね色男」

そうか
良かったのか


(おそらく彼は一生 彼女に頭があがるまい
しかし それでも幸せなのだろう たぶん)



昭和の女(ババア)なんです

2017-02-25 09:57:19 | 子供のこと身辺雑記
姑の家に行く途中にあるお店で品揃えが何処となく昭和のお店のようなーお店があります
そう・・・ちょっと大きな八百屋さんのような雰囲気です
置いてあるお菓子が安いところから幼稚園などの役員さんがイベントで子供のお菓子を揃える必要がある時などにも重宝しておりました

そのお店の周囲にも 果物・焼き鳥・魚・総菜・肉・・・・・個人のお店があって共通の駐車場もあり車で買い物するのにも便利です

で 懐かしくなって買った「マ・マー ゆでスパゲッティ イタリアン」



昭和の時代の私が子供の頃
母が作ってくれるスパゲッティと言えばコレでした

茹でるパスタができてきたのは 少しあとであったようなー

作り方はいたって簡単
好きな具を炒めて



玉葱・トマト・ピーマンを炒めて塩胡椒して ウインナー加えて炒めて 麺を入れて炒めます
それから付属の粉末ソースを加える



あとは好みでこのままでもいいし ウスターソースかケチャップを少しだけ加えてもいい
私はちょっどだけケチャップを入れています




隣のタジン鍋で蒸しているのは ポテトサラダの材料です



じゃがいも 人参 卵

あとは ぶっつぶして混ぜるだけ(^^♪

初めて食べました(「株式会社 岩谷」の品とか)

2017-02-24 20:05:05 | 子供のこと身辺雑記
必要な品があって三宮の東急ハンズに寄った長男の目に入ったのはー







「紀州梅真鯛 梅」-紀州の海と山の幸が合わさったこだわりの逸品ー
{一つひとつ丁寧に種を抜いた南高梅の中に、「紀州梅まだい」のフレークを詰めた贅沢なひと品です。
あたたかいご飯に、お茶漬けに、酒の肴に。}
{鯛と梅を使用した贅沢な品は縁起が良く、ご贈答、内祝い、ご婚礼引出物などに重宝いただいております}
とあります

でもって気になった長男は 自分用・両親・おばあちゃんにと4個買ってきました
「いたまないものやから 明日にでもおばあちゃんに持っていって」

忘れないように届けなくては!

で お味ですがー
美味しかったです

どうやって作っているのでしょう

そこも不思議に思いつつ
とても手のかかった品のように思えます

梅干しの中に鯛の身
こうしたことを初めに思いつき工夫された方の発想も実行力も素晴らしいなと思います

観たモノあれこれ 適当に

2017-02-24 09:40:19 | テレビ番組
NHKのBSプレミアムで月に一度くらい「メモリーズ・オブ・宝塚~なつかしき舞台・美しき人~」として過去の舞台を放送してくれるので楽しみにして「TVガイド」をチェックして 放送がある時には録画をかけています
丁度 放送される時間帯は姑の家に行っていないといけない時間と重なるので


2月20日の月曜日には「忠臣蔵~花に散り雪に散り~」(1992年 雪組公演)の放送がありました
トップスターだった杜けあきさんの退団公演の舞台です

あの忠臣蔵を宝塚歌劇団が舞台にかける
冒険であったのではないかと思います 和物の雪組という定評ある組としても


出演者(ウィキペディアさんよりコピーです)

大石内蔵助:杜けあき

浅野内匠頭・岡野金右衛門(二役):一路真輝

瑤泉院・お蘭(二役):紫とも

吉良上野介・吉五郎(二役):星原美沙緒

多門伝八郎・綿屋喜左衛門(二役):立ともみ

礒貝十郎左衛門:高嶺ふぶき

大高源五:海峡ひろき

堀部安兵衛:轟悠

杉野十平次:香寿たつき

片岡源五右衛門:飛鳥裕

堀部弥兵衛:鈴鹿照

小野寺十内:萬あきら(宝塚)・岸香織(東京)

色部又四郎:古代みず希

小林平八郎:泉つかさ

りく:小乙女幸

おきく:純名里沙

丹・四方庵宗偏(二役):京三紗

前原伊助:亜実じゅん

勝田新左衛門:和光一

間十次郎:多彩しゅん

潮田又之丞:地矢晃

近松勘六:いらか万椰

神崎与五郎:矢吹翔

矢頭右衛門七:朝景るい

奥田貞右衛門:有未れお(東京)

武林唯七:葛城七穂

富森助右衛門:小月さゆる

不破数右衛門:和央ようか

小野寺幸右衛門:はやせ翔馬

大石瀬左衛門:鈴音りら

大石主税:高倉京

間瀬孫九郎:一希星

倉橋伝助:宝樹彩(東京)

赤埴源蔵:千城歩

矢田五郎右衛門:楓沙樹(東京)

村松三太夫:欧波翼

吉田沢右衛門:寿つかさ

間新六郎:安蘭けい

戸田局:早原みゆ紀

お才:野添さゆ紀(宝塚)、朱未知留(東京)

おたか:白鷺まどか(宝塚)、五峰亜季(東京)

浮橋:灯奈美

おゆき:朝霧舞

夕霧:春乃若葉

はま:夕月美佳

花:毬丘智美

音羽:渚あき


新人公演(宝塚)
大石内蔵助:香寿たつき
朝野内匠頭・岡野金右衛門(二役):和央ようか
阿久里・お蘭(二役):純名里沙
磯貝十郎左衛門:高倉京
大高源五:一希星
堀部安兵衛:安蘭けい
杉野十平次:鈴音りら
吉良上野介・吉五郎(二役):葛城七穂
おきく:渚あき
りく:朱未知留
綿屋喜左衛門・多門伝八郎(二役):矢吹翔


三部構成の舞台となっておりました
第一部:風さそう花の章

第二部:思いつのる雪の章

第三部:フィナーレ


出演者の名前を見ていて驚いたのは トップスターになった人の多さです

この時はまだ新人公演にも出ておられた香寿たつきさん 後に渚あきさんと組んでのトップスターとなりました

トップスターを経て理事として宝塚に残り 今も舞台に立たれている轟悠さん

深刻なだけの舞台ではなくて 読売として和央ようかさんが出て来られる場面や 江戸から赤穂へ早駕籠が向かう場面などは道中を楽しく見せる工夫がされています
また堀部安兵衛の高田の馬場の仇討ちに触れる会話とか 多い登場人物の中でこれはどういう人物かを示す工夫もされておりました

京都で大石が遊興にふける場面では目隠しされた大石が女達に囲まれー捕まえた相手が男なのですが その胸をおさえた大石が目隠しを外す前に ぼそっと言うセリフ「胸の小さな女やなぁ」も遊び馴れた大石らしい人柄を示し この一言のセリフの言い方もうまいなあーと思いました
端正な容貌の杜けあきさんは 目鼻立ちもはっきりしておりーその佇まいは何処か同じ大石を演じた時の長谷川一夫さんを思わせる雰囲気もありました

討ち入りを終えて第二部の最後に大石内蔵助が こう言います
「もはや これで 思い残すことは ござらん」

引退の舞台にかけてのセリフであったそうです

難しい題材をよくぞ舞台にーと思いました

この次のトップが一路真輝さん
「エリザベート」トート役が引退の舞台で 宝塚退団後にはエリザベート役を演じておられます


この2月初めに花組のトップ娘役の花乃まりあさんが退団されました
宙組から花組へ移り 間もなくトップ娘役 
それも絶大な人気あるトップスター明日海りおさんの相手役に抜擢されて
花乃まりあさんは96期(同期にいじめ問題あり 裁判もありました)
どうしてこんな人を明日海りおさんの相手役に!と逆風も多かったそうです
「やっとやめた」と退団を喜ぶブログなども読んだことがあります

明日海りおさんのトップとしての最初の相手役は前の蘭寿とむさんから続いての蘭乃はなさんでしたが「エリザベート」にて退団
だから本当の意味の相手役は花乃まりあさんなのだと思います
組んで試行錯誤 切磋琢磨もあり良いコンビになっておりました
私は大好きでした



昨日終わりましたが こちらでは好きで観ていた「サイレーン」の再放送がありました
やはり家にいられない時間帯でしたので楽しみに録画してーまとめて観ておりました
筋が分かって最初から見ると菜々緒さん演じる橘カラの「見つけた」 この言葉がとても納得できます
双子の妹もその恋人も殺せなかった連続殺人犯のカラ
ドラマはカラという人物に救いを与えたかったのかーとも思いながら 最終回を繰り返し観ました
様々な伏線が回収される よくできた最終回が好きです





父のこと

2017-02-23 09:09:37 | 子供のこと身辺雑記




{昭和18年4月志願兵として 相の浦 佐世保第二海兵団入団
兵籍番号 佐志水 四六六五二(「佐」は佐世保 「志」は志願兵を意味します)
 38号哨戒艇 駆逐艦蓼
船団護衛 上海 高雄
マニラ ボルネオ
西南作戦

大村海軍入院(胸に影が見えたとかで念のための入院でした この間に「蓼」は沈められました)

(ここは ちょっと意味が私にはわからなかったんです^^;
退院後 長崎の原爆の光をを海の上から見たそうです 佐世保近くの海にいたのでしょうか)

終戦後 鹿屋古江 保安隊として残留
復員 10月20日}

{父 栄蔵  母 スマ
熊本県 下益城郡字ー}

多少 読めないところもあるのですが・・・・生前メモ程度に父が書いていたものです

仏壇の下に父が作った物入れになる台があり その中に仏壇関係のモノをあれこれ仕舞っています
買い置きの蝋燭やら線香とか 季節で替える仏壇で使うモノなども

そうしてファイルに 父や母が亡くなった時の手続きに必要で取り寄せた除籍簿やら お寺さんが書いてくれた供養関係の紙なども
朝のおまいりの後 必要なものがあり 取り出そうとしたら 父の字が目に留まりました

短い海軍生活で行った遠い場所
親切だった同郷の上官

死んでしまった人たち

見聞したことを たまに話すこともあった父に 「書いてみたら」とノートを渡しておりましたが・・・・・

いざ書こうとすると 書けなかったのかもしれません









話の種にもなりますし

2017-02-22 21:14:54 | 子供のこと身辺雑記
偶然ですがーそれぞれ別の日に違うお店で買ったのですがー






熊本県のゆるキャラが箱に描かれています


こちらは熊本産の苺「ゆうべに」
品種の名前も美しいですがーくまもんがこちらも描かれています

最初は熊本県だからーくまもん
なんて安易なーなんて思っていましたが
地震以後は 一目で熊本県と分かる目印にもなっていてー手に取りやすいです

頑張れ くじけるな
負けるな熊本県

がま出して下さいね

「がま出さにゃあ」は祖母の口癖であったとー熊本県出身の父が話しておりました

早い夫の死も戦争も「がま出さな」とーこの言葉で色んなことを乗り越えて生きたのかなと思います

波津彬子・作「ふるぎぬや紋様帳」一・二 (小学館)

2017-02-22 10:23:01 | 本と雑誌
ふるぎぬや紋様帳 1 (フラワーコミックススペシャル)
波津 彬子
小学館




ふるぎぬや紋様帳 2 (フラワーコミックススペシャル)
波津 彬子
小学館



亡くなった祖母からの着物を 母から送られた娘は置いておいても邪魔だし売ろうと思うのだけれどー
猫に導かれるように入ってしまったお店で 売れない着物をあると気付かされる

以来 そのお店に招かれるようにー出入りするようになる娘

不思議な店の主人と店の女

着物に込められた人の想い

少しずつ明らかになるそれぞれの正体

でも これも完全には明かされない
明かされないほうが いいお店ー

必要な時に現れるお店

入るのには勇気が要りそうですが

ちょっと不思議な美しいお話の好きな方へー

波津彬子・作「幻想綺帖」一 (ソノラマコミックス)

2017-02-22 10:12:08 | 本と雑誌
幻想綺帖 一 (朝日コミック文庫)
波津彬子
朝日新聞出版



中島敦著「山月記」

L・M・モンゴメリ著「嵐の夜に」

根岸鎮衛「耳袋」よりー「藤の守のおぢい」(原題「人間に交わる狐の事」) 「幽霊、恩を謝する事」

泉鏡花より「雪誘い」「化鳥」

芥川龍之介より「夜半の膳」


サキより「開いた窓」


いっぷう変わった話を漫画化した作品群
流麗かつ品のある美しい画風が 物語に更なる興を与えております

波津彬子・作「雨柳堂夢咄」其の十六 (朝日新聞出版)

2017-02-22 09:44:22 | 本と雑誌
雨柳堂夢咄 其ノ十六 (Nemuki+コミックス)
波津彬子
朝日新聞出版



漫画雑誌「ネムキ」に不定期に発表されている作品

骨董屋「雨柳堂」には不思議な品が集まるようで 店主の孫息子の蓮は怪しき存在とも交流できる

彼が関わった物語とはー

百一話「仙境にて」
菊慈童にからめて展開される物語
挿絵も引き受ける画家の友人の作家が行方不明となりー



百二話「おくりもの」
骨董が趣味の男性には しっかり者の妻がいて 
雨柳堂にて その男性は「かわいいと思う物は買ってもらえない」という女の子と話した
姿が消えた その女の子は実はー



百三話「なかきよのとおのねふりの」
京助は迷子らしき男の二人を拾ったがー何故か誘拐犯と誤解されてー
孫息子を死なせた老人
そのことで父を恨んでもいた娘

死んだ孫のおじい様への想いー



百四話「早蕨のころ」
祖父は亡くなる前にと孫達へ好きな絵を与えた
一番小さかった男の子の選んだ絵を その祖父は褒めた

そうしたことをも忘れて成長していた青年はー絵の見せる不思議に出逢い本来の心を取り戻すー



百五話「神宮皇后」
産気づいたのに頼りになる人間がいない
不安な女性の前に現れ励ましたのはー
そうした逸話を母親から聞いていた男の妻は流産を繰り返していたのだけれどー
守り神・・・・その有難い力ー




百六話「夏の風邪おくり」
蓮の祖父が寝付く
祖父は蓮と違い 不思議は見えない人間であるのだがー
弱っている時に店の品がー

祖父は若い頃に関わった女性を見る
若い頃の蓮の祖父はーこれがまたいい男なんですー
そしていい仕事をしています


百七話「乙女の祈り」
刀の鍔を収集する兄を持つ娘
彼女はある鍔が気になってー

けれど彼女は既にこの世の人間では無かったのだけれどー



百八話「怪を語れば」
怪談話が好きな作家は ある家に招かれたー
あわやという時に現れたのは蓮

救われた作家はあらたな趣味を始めようとするー






大好きな漫画家さん
若くして亡くなられたお姉さまも花郁悠紀子さんという漫画家さんで主に秋田書店の雑誌に描いておられました

田村由美・作「7SEEDS」33巻 (小学館 フラワーコミックスα)

2017-02-22 09:28:17 | 本と雑誌
7SEEDS 33 (フラワーコミックスアルファ)
田村 由美
小学館

 

このままでは水が来ておぼれ死んでしまうーそんな主人公・花の危機に 以前かけがえない友人を喪った新巻は決して死なせないーと決死の行動をとる
花を愛する嵐だが そんな新巻の行動に危うさを感じー


隕石が激突する地球ー地球の未来を託された青少年達が最初は殆ど事情も状況も分からないままに・・・目覚め 危機と遭遇し命を落とす人間も出ながら
闘い困難を乗り越えていく物語


日本も元の地形がわからないほど変わってしまっている

春夏秋冬のABと分けられた各チームの人間達は出逢い新たな集団となりー

一つの危機を乗り越えてもまた次なる危機が訪れる

もう誰も死なずに 出会えたら揃うことができればいいと思う


新巻を大切に想うようになった あゆの意外な言動も楽しい

個性豊かな多彩な人物が活躍する物語でもあります


お昼はハンバーガー♪

2017-02-21 12:55:25 | 子供のこと身辺雑記
今日21日も姑の家にお寺さんが来られる日なので朝から行っておりました
行って待っていたら来るのが遅い法則でもあるのか 来られたのが11時くらい
 
午前中という大雑把なくくりの予定なので いつ来られるか分からなないので ずうっと門を見張って(笑)います
ご住職は呼び鈴を押さずにすっと室内へ入って来られるのでー

姑がテレビをつけていたら その音で玄関の引き戸が開く音も聞こえませんし
もう目が痛くなるくらい・・・・真剣に窓の外を見ています



おまいりも無事に終わって 姑の家から帰り路
今日は長男が家に居るので モスバーガーでお昼をテイクアウト





とびきり国産ベーコン&チーズ
リッチ海老カツバーガー蟹チリソース

モスライスバーガー焼肉

オニポテ(オニオンフライとフレンチフライポテト)

コーヒー



モスライスバーガーとオニオンフライ 時々食べたくなります

「葬恋記」-6-

2017-02-19 09:46:46 | 自作の小説
怪異ー5-

遠方よりこの百物語の会に参加した怪談など変わった話を集める主人を持つ娘は・・・その少女の姿が・・・自分にだけ「少女」として見えているらしいことに気付いた
それの姿は 殺された人間達それぞれの見知った人間の姿に見えているらしいのだ

連続する死の中で この状況で娘はひたすらこの様子を書き続けていた
不思議なことを主人の為に書く為に集める為に参加したのだから

娘は「死」を恐れてはいなかった
自分の命が遠からず終わることに気づいていたから
娘はその主人と同じ病気だった
同じ家で暮らすうちに主人の病気が伝染っていたのだ

主人は医者にかかり治療中だが 娘は何もしていない
もしも自分の病気が伝染ったのだと主人が知ればーその心を痛めるだろうから
それはー娘には辛いことだった
娘は雇主の若様をずうっと慕い続けていたからー

若様の幸せこそが娘の願うこと
ただ尽くすだけ 真心こめて
この世に若様がいる それだけで娘は幸せだった
若様に喜んでいただく為にー



「もう 止(よ)せ・・・」

やつれた男が娘の前に立ちふさがる

もうその男と娘しか生きていないのだった

「妻の姿で人を殺すのは止めてくれ」
男にはその少女は自分の妻に見えているのだった

「俺は 妻を殺したモノに会ったら・・・・・ どうにかしてソレを滅ぼしてやろうと思っていた
そう俺は妻の仇をお前を捜していたんだよ・・・・・

妻が何から逃げていたか 俺は話を聞いていた
信じられる話では無かったが 
妻が死んでから もっと心から信じて妻を守ってやれば良かったと悔いた

追いかけてくる死
抵抗できない死

お前は相手が抵抗できないモノに姿を変えるんだ
相手が一番抵抗できない姿になる
そう見せる

これだけの人間を殺せば もう充分だろう
俺は妻は殺せない

だから俺で終わりにしろ
妻に殺されるなら それも本望

だが俺は妻の姿のモノが人殺しを続けるのを見るのは嫌だ

妻は人が殺せる人間ではなかった

優しい微笑みを浮かべて人の命を奪えるようなー」



娘には少女の姿に見えるソレが声を出した

不思議な声だった 幾人もの声が混じって聞こえる

途中から一人の人間の声になる
それはーその男の死んだ妻の声だったのだろうか
「なにが十分だと? ただ気が付けば ここにいて 居るだけ
それだけのモノだ 」

「かつて この旅館には ここには俺の全てがあった
幸せな家庭 仕事 妻
お前は全部奪ったのにーまだ足りないのか
こんな命でいいならやるよ 俺にはもう何の意味もない
持ってけ それで死んで妻に逢えるのならばー」


それの手が男の頬に触れた
それだけで男の身体は床に落ちる


そうして少女は娘の方を向いた


娘には少女にしか見えないソレ
命を奪うモノ 死しか与えないモノ

しかし娘に見える少女の姿
それは娘の死んだ妹の姿

かつてこの旅館の主人だったらしい男の言葉に 娘には少し視(み)えてきた

この旅館に嫁いだ女性を追いかけてきた 追いついてきた「死」

旅館の主人の妻となった女性の命を奪い このあたりにとどまっていた・・・・・

ソレは百物語の試みに呼び寄せられたかー
招かれたか

乾いた土が水を求めるように 溢れるほどの命を吸う

そこに居る者全ての命を

ソレには ただそれだけの現象


奪い損ねた命を追った 追いかけた

ここにたどり着いた

ただ 殺した旅館の女将の影響が何か ソレにあったのかもしれない

それがここにソレをとどまらせた

旅館の女将は 今死んだ男の妻は ソレが執着する何かを持っていたのか
死んでも人ならざるソレに影響を与える 何かを及ぼす

妻を守りきれず 妻の姿をしたモノにも抵抗できなかった男の心

ソレは命だけでなく心も奪ってしまったのかー


今 命を奪われようとしているのにーソレを娘は哀れに感じていた

姿が取れるから紛れもなく存在はしているのだろうに
ソレには何も無いのだ

これだけの人の命を奪っても


娘はソレに自分から抱きついた
ソレは戸惑う
今迄誰にも抱きしめられたことは無かったのだ
その温かさを感じたことは無かった

「珠希(たまき) もうおやめなさい 」

「タマキー」

「ええ それが今 わたしの前であなたがしている姿よ  まだ七つだった 死ぬには早すぎる年だった 
大切な可愛い可愛い妹

わたしの命を奪うのはかまわない
でも できるなら もうおやめなさい

触れる者全てを殺していては 独りぼっち
独りぼっちは寂しいものよ

どういうモノにだって愛する相手 愛される相手は必要だわ
誰か大切な存在がー


さよなら 珠希 
妹の姿を見られて嬉しかった

ねえ わたしは 本当にあなたに生きてほしいと思うわ
あなたの本質が何であるにせよ

心あるモノになれますように」


娘は咳き込み 無意識にソレは触れてしまい その瞬間 娘の命は消えた

ソレは初めて後悔という感情を知った

娘の命と共に娘の心もソレに入ってきたから

ソレは以前 旅館の女将の命に触れた時とも似ていた


今 ソレを包んでいるのは孤独

娘の亡骸の傍らに落ちている帳面をソレは拾い上げる

ソレに流れて来る 娘の思い 想い


ー願いは若様に喜んでいただくこと ただ それだけー


ー若様の為にー


せつなさ

純粋で美しいもの

誰かを何よりも大切に想う気持ち


どくどくと娘から流れてきたあたたかなものが ソレを満たす

帳面を持ち せきたてられるようにソレは立ち上がった



ソレは駆けた ソレの動きが巻き起こした風が 蝋燭を倒す
ソレが立ち去ったあと 古い旅館は燃え上がった



ソレは何処に行ったのか

ソレは娘の想いを 娘の大切な若様に届けに行ったのだ
娘の遺した帳面を届けに

ソレは姿を変えていた
しかし 今迄とは異なり もしも珠希なる娘が生きて成長していたならなっていたであろう姿
何処か死んだ娘の面影を宿した姿に

タマキーソレは繰り返す
娘がソレを呼んだ名前を

ソレは初めて名前を貰ったのだ


娘の主人の居る家にたどり着いたソレは 娘の死を 娘が若様と呼んでいた人間に伝えて 娘の遺した帳面を渡した


「有難う」
相手のくれた言葉と ソレを気遣う気持ちは またソレに響いた


それでソレはすっかり疲れてしまった

そんなことはこれまで無かったことだった


疲れること 
ソレは自分が変化していることを自覚していない

ソレは娘が恋しくて 娘の亡骸のある旅館へ戻る

もう旅館は無かった

黒っぽく焼けたものが残るばかり


けれど疲れ切ったソレは その中へと入り込んでいって眠った


長い長い眠り

次にソレが目覚めた時 世の中は随分と変わっていた・・・・・・・


「君 君 どうしたの 大丈夫 迷子になったの名前は?」


ソレの目の前に居たのは 優しそうな表情の男の子

「タマキ・・・・・」

目覚めたソレが覚えているのは それだけだった

そして新しく最期への物語が始まる

「葬恋記」-5-

2017-02-18 19:28:03 | 自作の小説
怪異ー4-

怪談話が百に届くより前に怪異は始まっていた 百物語をしようというのだ
集まった場所も旅館の大広間

もっと人がいたはずだ
便所などで席を外した人間がいるとしても 人の数の減りようが多すぎる


誰それが居ない

隣にいたはずの人間が居ない

夏であるのに妙に寒い
冷気がさざ波のように押し寄せている

ー幾らなんでもおかしすぎるー

ー途中ですがあんまりおかしい
中断して捜しに行きましょうー


居たはずの知人を捜して 名前を呼びながら各々建物の中を歩いていく

百物語を途中でやめても何か起こるのだろうか


大広間に残った人々は もうこれ以上大広間に居ることに耐えられなかったのだ

でも何故なのか


大広間に満ちていたのは冷気か恐怖か
それともー何かのー


始まったものは 止められない 
やめてはいけない やめられない

どんな終わりであろうとも

人々は怪異の中にある

もうー逃げることはできない


女風呂と男風呂に向かう渡り廊下
恐怖に歪んだ表情を凍り付かせ死んでいる者達がいる
その身体は とても冷たい

それは怪異を話した人間ではなかったか

では怪異を話した人間は・・・何モノであったのか


そんなふうに建物のあちこちで死んでいる人間が見つかる

「おかしいでしょう 誰が殺したの この中に人殺しがいるの」
悲鳴があがる

「俺はむざむざ殺されやしないぞ」

身を護る武器になるようなモノを捜しに行く人間もいる


「出ていくわ もう帰る こんなの嫌よ」

建物から出ようとする人間もいる


さっと少女がその前に回る
よく見れば その着物は血で染まっている
模様ではなくて血が飛び散っているのだった

通せんぼするように両手を広げた少女は笑っている

笑顔のまま 逃げようとした女性に抱きつく


すると抱きつかれた女性は倒れた

もう 死んでいる

その少女は死そのものなのか

武器を取りに行こうとした男の背中に少女が飛びつく
男が倒れる
男は もう生きてはいない



ーひっ!-
誰かが声にならない悲鳴をもらす


少女は手を広げ ただ相手を捕まえる
それで相手の命は終る





ろくでもない母親の愉しみ

2017-02-18 19:08:28 | 子供のこと身辺雑記
寒い季節に寒い地方へ行く予定の長男
(学校からのお勉強会で四泊五日)

少し温かな下着とか ついでに服も買っています

今日は長男と一緒に又少し買い足してきました

そこそこの出費が続き 通帳はやせ細る一途です・・;

ついでに食べたお昼ご飯





親子してラーメンと炒飯の組み合わせの種類は違うものの 似たようなの頼んでいます(笑)

で ラーメンと言えば餃子




長男の目下の心配は 悪天候で飛行機が飛ばなかったらーーーーーー
長男が自分で見つけた格安飛行機と宿泊所

「ある部屋は屋根があるけど壁が無い 別の部屋は壁はあるけど屋根がない そしてお風呂はー雪風呂ーだったりして」
「飛行機の形の人力車だったりして」
と 長男をからかって遊んでいます♪