ーある男ー
そのコを初めて見たのはそれまで住んでいた家が区画整理にかかり・・・父を応援する人が奇特にも土地を安く提供してくれてー
建物も完成した引っ越しの日だった
子供には手伝うこともさしてなく 僕は探検に出かけた
見える山では花が咲いており僕はそこまで行きたくなったのだ
遠くへ行ってはいけないーとは 言われていたのに
そうして僕は奇妙な場所を見つけた
それまで何やかやの音が聞こえていたのに 一切の音すら死んだような不思議な場所だった
草すらそこには生えていない
でこぼこの地面があるばかりだ
ぽっかり空いた穴が気になった
近付くと地面は嫌な音を立てる
そこに近づくなという警告のように・・・・・
その穴の中にそのコは眠っていた
淡い色の着物を着て
声をかけると ゆうっくりと瞼が開く
不思議そうに僕を見た
僕は大丈夫かーとか 尋ねたように思う そして名前を聞いたのかー
そのコは「タマキ・・・・・」と答えた
何処の子か聞いて送って行こうかとか 自分より年下のコに言ったように思う
すると僕を捜し名前を呼ぶ声が聞こえてきた
タマキと言ったコは 大丈夫だから行くように言った
このあと僕は両親と祖父からこっぴどく叱られた
僕はそのコの事を不思議に思いながら ずうっと気になっていた
転校生をいじめる子供達がいて 相手が5人もいてはかなわない
僕は負けるのはイヤだった
で傷だらけになる
その日も数人がかりで押さえつけられ 山乗りになられて 一方的に殴られていた
みっともないったら
するとタマキが現れた
小さいのに強い声で言った「やめなさい!」
まるでずうっと年上の人間のように
タマキが軽く触れただけでいじめっ子たちは倒れていく
怖がって倒れた子を抱えて いじめっ子たちは逃げ出した
僕はびっくりした
「君 強いんだ」
タマキは困ったような顔をして「お父さんに習ったの」
それから僕たちはたまに会うようになった
タマキは何処に住んでいるのかすら教えてくれなかったけれど
僕にとってタマキは一緒に遊ぶ秘密の友達
それも終わりが来る
僕は遠くの学校へ通うこととなった
また会いに戻ってくるーという僕にタマキは不思議なことを言った
「自分のようなモノのことは 忘れた方がいいのだ」と
祖父・父と続く家業
三代目として僕は継ぐことを期待されていた
その仕事を継ぐための勉強 仕事についての修業
長いこと その土地へ戻ることはかなわず
戻れる日が近付くと 嫁を貰うように言われた
結婚・・・
相手については両親が決めている相手がいるらしい
僕が会いたいのはー
タマキの面影が浮かぶ
あのコに逢いたい!
そのコを初めて見たのはそれまで住んでいた家が区画整理にかかり・・・父を応援する人が奇特にも土地を安く提供してくれてー
建物も完成した引っ越しの日だった
子供には手伝うこともさしてなく 僕は探検に出かけた
見える山では花が咲いており僕はそこまで行きたくなったのだ
遠くへ行ってはいけないーとは 言われていたのに
そうして僕は奇妙な場所を見つけた
それまで何やかやの音が聞こえていたのに 一切の音すら死んだような不思議な場所だった
草すらそこには生えていない
でこぼこの地面があるばかりだ
ぽっかり空いた穴が気になった
近付くと地面は嫌な音を立てる
そこに近づくなという警告のように・・・・・
その穴の中にそのコは眠っていた
淡い色の着物を着て
声をかけると ゆうっくりと瞼が開く
不思議そうに僕を見た
僕は大丈夫かーとか 尋ねたように思う そして名前を聞いたのかー
そのコは「タマキ・・・・・」と答えた
何処の子か聞いて送って行こうかとか 自分より年下のコに言ったように思う
すると僕を捜し名前を呼ぶ声が聞こえてきた
タマキと言ったコは 大丈夫だから行くように言った
このあと僕は両親と祖父からこっぴどく叱られた
僕はそのコの事を不思議に思いながら ずうっと気になっていた
転校生をいじめる子供達がいて 相手が5人もいてはかなわない
僕は負けるのはイヤだった
で傷だらけになる
その日も数人がかりで押さえつけられ 山乗りになられて 一方的に殴られていた
みっともないったら
するとタマキが現れた
小さいのに強い声で言った「やめなさい!」
まるでずうっと年上の人間のように
タマキが軽く触れただけでいじめっ子たちは倒れていく
怖がって倒れた子を抱えて いじめっ子たちは逃げ出した
僕はびっくりした
「君 強いんだ」
タマキは困ったような顔をして「お父さんに習ったの」
それから僕たちはたまに会うようになった
タマキは何処に住んでいるのかすら教えてくれなかったけれど
僕にとってタマキは一緒に遊ぶ秘密の友達
それも終わりが来る
僕は遠くの学校へ通うこととなった
また会いに戻ってくるーという僕にタマキは不思議なことを言った
「自分のようなモノのことは 忘れた方がいいのだ」と
祖父・父と続く家業
三代目として僕は継ぐことを期待されていた
その仕事を継ぐための勉強 仕事についての修業
長いこと その土地へ戻ることはかなわず
戻れる日が近付くと 嫁を貰うように言われた
結婚・・・
相手については両親が決めている相手がいるらしい
僕が会いたいのはー
タマキの面影が浮かぶ
あのコに逢いたい!