夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

鮎川哲也著「わるい風」光文社文庫

2008-01-31 21:00:52 | 本と雑誌

鮎川哲也著「わるい風」光文社文庫
鮎川哲也著「わるい風」光文社文庫
鬼貫警部事件簿本格推理小説集

「青いエチュード」邪魔な女は殺してしまえ 別に関係ある女に唆されて
完全犯罪のつもりが

顎の張った警部の言葉は

「わるい風」娘を弄び絶望させ 遂には自殺の道を選ばせた憎むべき男が患者として 歯科治療の椅子に座った
歯科医は 治療と信じ口開けた男を射殺

数々の工作をするが 鬼貫警部は見破っていた

「夜の訪問者」私立探偵は主人が無実と信じる人妻の依頼を受ける
事故死した夫はかつての愛人殺しの犯人と思われている

探偵はタクシーの忘れ物から トリックに気付くのだ

「いたい風」ロシア語を教えている妻と その生徒である男との不倫に気付いた夫は 相手の男を殺し妻をその犯人にしようと見せかけるが

「殺意の餌」財産家の娘との縁談
深い仲の女が邪魔になり 遂に自殺に見せかけ殺すが
完全犯罪のつもりが 男は大きなミスをしていた

「MF計画」漫才のコンビ組む相方を殺そうと思い立った男

しかし些細なミスが 己のアリバイを無駄にした

「まだらの犬」美人OL殺しとサラリーマン殺人事件は繋がっていた

しかし犯人が見えず やっと浮かんだ容疑者にはアリバイがあっ た
犯人のもとへやってきたのは 山田花子と名乗る女

「楡の木荘の殺人」 鬼貫警部に救いを求めるロシアの美女
駆け付けた化け物屋敷には死体があった

粋な計いをする警部

「悪魔が笑う」 ハルビンで殺された薄幸の女
殺したと思われる男にはアリバイが

鬼貫警部は思い込みの錯誤から逃れ 犯行を証明する

作者による作品ノートで 各短編の裏側に触れているのも興味深い
山口雅也氏 山前譲氏による一文も 鮎川哲也という今は亡き作家に最初に触れる読者への良きアプローチとなっており お得な一冊です


インチキ ナポリタンかな(弱気・笑)

2008-01-31 19:47:44 | 子供のこと身辺雑記

インチキ ナポリタンかな(弱気・笑)
インチキ ナポリタンかな(弱気・笑)
インチキ ナポリタンかな(弱気・笑)
玉葱 ピーマン ウインナーさっと塩胡椒して炒めて ブイヨンスープ少量加えて煮込み いい加減に切ったトマトを入れ 白ワインふりかけ パスタ放り込み ケチャップ入れて混ぜ 少量の蜂蜜入れて 味が馴染めば出来上がり

時間無い時のお助けメニューかも

鰆の塩焼き サラダ お味噌汁 お刺身は父に
ご飯の量が中途半端でしたので

私はスパゲティだけで 結構お腹膨れるんです
具沢山なので

明日は揚げ物で変化つけようかな―と予定

お惣菜コーナーで小さな鰯の竜田揚げが半額になっていたのを買ってきて南蛮漬けにしました

手を抜きまくっております


コーヒーを飲みながら

2008-01-31 13:12:40 | 子供のこと身辺雑記

コーヒーを飲みながら
コーヒーを飲みながら
コーヒーを飲みながら
コーヒーを飲みながら
フランスパンが食べたくなって サンドイッチにしてみました

マーガリンに 納豆などに付いてる辛子 マヨネーズ混ぜて 切ったフランスパンの片面に塗り 切ったハムとキュウリを挟むだけ
ラップで包んでから重しのせて暫くおくと落ち着くかも

私はオープンサンドで

今朝のお弁当
定番 卵焼きに 生姜醤油と砂糖 味醂のタレに漬けておいた鰆を焼いたもの
あとは適当に隙間埋めおかず(笑)

卯の花の残りを鶏ミンチと合わせて おからコロッケは どうかしらんなどと おかずを思案中です


リンダ・フェアスタイン著「軋轢」ハヤカワ文庫

2008-01-31 01:49:53 | 本と雑誌

リンダ・フェアスタイン著「軋轢」ハヤカワ文庫
リンダ・フェアスタイン著「軋轢」ハヤカワ文庫
妻殺しで裁判にかけられた男
彼の過去には もう一人全く同じ殺され方をした別な女性がいた

その遺体を発掘 解剖 それを知った男は 法廷から逃亡する

検事アレックスと刑事達は 男を追いかけ 対決する

女性検事アレックス・クーパー シリーズ 第九作


畠中恵著「こころげそう」光文社

2008-01-30 21:07:30 | 本と雑誌

畠中恵著「こころげそう」光文社
畠中恵著「こころげそう」光文社
こころげそう(心化粧 口には言わないが 内心 恋こがれること

「恋はしがち」
「乞目」
「八卦置」 「力味」
「こわる」
「幼なじみ」

連作短編集

下っ引き宇多が片恋してた幼馴染みの於ふじとその兄千之助が川で死んだ

二人の子供に死なれた由紀兵衛は小間物屋を畳む

妙な事件を調べ始めた宇多は 於ふじの幽霊と出会う

於ふじは何故自分が死んだのか覚えてなかった

同じ幼馴染みの一人で 宇多が好きなお絹は嬉しくない

幽霊だから夜しか散歩できない於ふじは 幼馴染みの一人 重松が川を流されているのを見つけ 宇多に知らせる
重松は自分を突き落とした相手を庇っていた

重松が好きなのは 美人のおまつ
おまつが好きなのは野菜など売り歩く弥太

弥太は大工の棟梁の娘お染と恋仲だが
頼りない身分であることから反対されていた

千之助を好きだったお品までが死んで―

宇多は遂に全ての絡繰りを見破り 謎はなくなる

それぞれの道を行く幼馴染みたち

大人としての人生が始まっていく


焼きうどん

2008-01-30 15:04:06 | 食・レシピ

焼きうどん
焼きうどん
焼きうどん
焼きうどん
焼きうどん
昨日のお好み焼きに作ったソースが余っていたので それ利用です
キャベツ 牛肉 炒めて塩胡椒 味の素 パックの鰹節を加えて うどんを入れます
ささっと酒ふりかけ ソースを入れます
(とんかつソース ウスターソース 醤油 蜂蜜 混ぜて煮てます)
これにご近所のスーパーで見つけた三色天かす入れ 青海苔ふりかけ 出来上がり

少し日本酒使って 遊んでいます

ビニール袋に入っているのは 鰆
安売りで 多めに買ってきたら 半身を半分と大きめに切って塩しときます

別な袋は これはお弁当のおかず用に小さめの切り身にし 薄塩してから タレに漬けます
塩だけでもいいし カレー粉と小麦粉まぶしたの作っても
パーシャル室などで保存します

酒か白ワインふりかけアルミホイルで包み オーブンなどで焼いても
ひと品でも多く早く作りたい朝などに


蕪と手羽先のクリーム煮

2008-01-30 14:43:37 | 食・レシピ

蕪と手羽先のクリーム煮
蕪と手羽先のクリーム煮
蕪と手羽先のクリーム煮
手羽先と食べやすく切り分けた骨の無い身だけの鶏肉を両面焼いて 同じ鍋で蕪 蕪の葉も炒めます
ブイヨンスープをひたひたに加えて煮込みます

柔らかくなったら ウスターソース少量 蜂蜜少し ささっと塩胡椒
ホワイトソースかクリームシチューのルウを加えて少し煮て出来上がり

このまま食べて残れば チーズなど加えてグラタンにしても
温まります


卯の花

2008-01-30 14:31:38 | 食・レシピ

卯の花
卯の花
卯の花
卯の花
近所のスーパーでおからが売っていたので
例によって電子レンジで3分間で戻した干し椎茸 人参 油揚げ など細く小さく(食べ易い大きさ)に切りますA
干し椎茸の戻し汁に煮出し汁 砂糖 味醂 醤油を少量加え Aの材料を入れ煮ます

味がつき柔らかくなったら おからを入れ 火が通り 味が馴染めば 出来上がりです
仕上げに蜂蜜加えても 味がまろやかになります


田村由美作「猫mix幻奇譚 とらじ 」1 小学館

2008-01-29 21:00:48 | 本と雑誌

田村由美作「猫mix幻奇譚  とらじ 」1 小学館
田村由美作「猫mix幻奇譚  とらじ 」1 小学館
悪いねずみにさらわれた息子を捜す勇者は その飼い猫で猫mixにされた とらじと旅している

戦いの為 長いこと 家を離れていた勇者は 息子の顔が判らないからだ

ねずみ達と戦いながら とらじと勇者の旅は続く

楽しいファンタジーです


お好み焼きはおかずです(笑)

2008-01-29 20:18:42 | 子供のこと身辺雑記

お好み焼きはおかずです(笑)
お好み焼きはおかずです(笑)
お好み焼きはおかずです(笑)
NHKの番組で つんくさんが明言

「大阪のお好み焼きは野菜もいっぱい蒸し焼きみたいに入ってるでしょ おかずなんですよ」とアナウンサーに説明を

女性アナウンサーにはお好み焼きにご飯 とか 焼きそばにご飯

おかしくうつるらしい
確かに炭水化物で栄養としてはだぶるが

我が家でもお好み焼きは おかずです

具は簡単に キャベツ 牛肉 卵

さて明日のおかずは鰆の塩焼き 豆腐と油揚げのお味噌汁

蕪とベーコンのグラタン なんて 予定しています

長いこと 中華おかずを作っていない気がします

ああ だけど 食べに行きたいかも


「姫の宿」―12― 姫御前 励まされる

2008-01-29 16:05:24 | 自作の小説

では縦穴脇道の日常について少し
趣味で始めた草鞋編み これが向いていたらしく 土産物コーナーなどで売られている
最近 古着で草鞋を編みスリッパ代わりのリサイクルなど流行っているものだから 縦穴の妻は夫の名前を利用して草鞋の編み方を教えている

教師として家計を支え 体を壊してからは友人の始めた塾の応援などもしているしっかりした女性である

縦穴とは幼馴染みであった
横溝正史の本を読んでは 目を輝かせて語る少年時代の縦穴
縦穴の妻は彼の話を聞くのが好きだった

一生 話を聞き続けていたい・・・そう思ってしまった事が彼女の人生を決めた

この人は私がついてなければ そう思った彼女は 教職のコースをとり進んだ
結婚に反対する両親を 近所に住むのだから遠くへ嫁ぐより安心だと説き伏せ

もう随分 遠い昔の話になる

縦穴脇道は ひたすら原稿を書き 草鞋を編む事で 妻にこたえた
少年のままの心を妻のお陰で持ち続けることのできた稀有な男である

初鳥吾郎による縦穴脇道へのインタビューは順調に進んでいた

「ではオリジナル 失礼しました
パロディでない金第一探偵シリーズ以外の作品も構想があると?」
少年の目をした作家は意気込んで尋ねる記者に穏やかに微笑んだ
「ええタイトルは 死なば諸共こんころりん というのですがね」
「死なば諸共こんころりん―ですか
それはどういう物語なのでしょう
先生の作品を楽しみにしているファンの為にも是非お聞かせ願えませんか」

公園を見下ろす三階にある空間を広々とった店は 縦穴の自宅から散歩がてら出てくるのに丁度良い距離にあった
考えをまとめるように作家はコーヒーを飲む
「そうだねぇ」物言いもあくまで優しい
なかなかの好男子だし ああいう珍妙な話を書く人間には見えない
外見だけで判断するなら 少し神経質な文芸大作など書きそうだった

「はじめに言葉ありき―で わたしはいつも 読んだ人が笑顔になれる話が書きたい―と思ってきました

笑って感動して泣けて ああ いい話だったと思って貰えるような
しかし現実は笑って貰える本を書くのも難しくて
子供の頃から青年時代
ずっと楽しませてくれた横溝大先生
今読み返しても何か楽しくなる

そんな話を一冊でいいから書きたいと思っているのですよ」
そう前置きして縦穴は「死なば諸共こんころりん」について語り始めた

風鈴坂でシャム猫が鳴くと言う
猫が鳴くのはおかしくないが そのシャム猫が鳴くと 人が死ぬというのだ

更に首を切られたてるてる坊主が玄関にぶら下げられた家の人間が殺される

被害者には共通点が無いようだった

波も荒い日本海にある孤島を舞台に 島の実力者に招かれた探偵は 何故か本当の事は言わない島民達に翻弄される

島の有力者の養女にして ある種の力持つ巫女は 不吉な予言をする
島の守り神の像が消えし時 海は壁となる

「それは 読みたいです 書き上げて下さい
本が出る日を待っています

それで 題の―死なば諸共 こんころりん―には どういう意味があるのでしょうか」

「ああ それはだね」作家は にっこり笑った「まだ 全く考えていないのですよ」

初鳥は釣られて ひきつり笑顔になった

近くの神社に参り 鯛焼きとおにぎりを買って帰るという縦穴に付き合い 初鳥も歩く
縦穴の家の前まで来ると 車から長身の二人の男が降りてきた

「失礼します 作家の縦穴脇道さんでは ありませんか」色白の優男の方が話し掛ける

頭髪がつんつん立ってタワシのように見える男は じろりと不機嫌そのものの顔で初鳥を睨み やがて更に険悪な表情になった

「お前・・・」
ずいと前に出ようとする

「そうだ 初鳥君 草鞋をあげよう 新作でいいのがあるんだ」
のんびりした声で縦穴が言い出し 三人とも 家に上がることとなった

「あ じゃあ 先生 僕はここで待っていますから 先にそちらさんの用事をすませてあげて下さい」

「そう?悪いね じゃ これでも読んでいて下さい」
と言って 縦穴が 初鳥の膝に置いたのは 絶対に何があろうとハッピーエンドで終わる恋愛小説の山だった

「先生 これは?」

「愛こそ人生だからね」縦穴はにっこりする

―わ・・・わからない人だ―腰が砕けそうになる初鳥を置いて 縦穴は二人の男を日当たりの良い洋間へ通した

勧められた席についてから 津田と雅は身分証明に手帳を見せる

「脅迫状を出した相手について 心当たりはないですか」 津田の問いに 縦穴は「ありませんねぇ」と あっさり答える

「いっそ わたしの自作自演のほうが余程ありそうだ
本の売上げ伸ばす為に」

津田は言葉に詰まる
まさか ごもっともですと 相槌を打つわけにもいかない

「ただの悪い冗談でなかった場合に備えて 暫く周囲など調べさせていただきたいのですが
くれぐれも用心して下さい 」

あたりが柔らかい雅が代わって話を進めていく

津田は初鳥の顔を写真で覚えていた

貴恋山の殺人の折りに 埋蔵金のことをすっぱ抜き混乱と騒動を招く記事を書いた 迷惑な記者だからだ

気に入らない―と 津田の表情は険悪になる

―あンの野郎!―と思っているのだ

のんびり雅は縦穴と同じペースで あれこれ質問している

「わざわざご足労かけてすみません
お陰で安心できます
どうぞ宜しくお願い致します」
縦穴脇道は あくまでも丁寧な物腰であった
「こちらこそ先生に会えて光栄です
僕は先生の書かれた『人魚見つけ捕物帖』を子供の頃 わくわくしながら読みました
あの人魚が謎を解くという非凡な発想
謎解き人魚を見つけるまでの冒険
浮世絵師の描き遺した人魚の肖像
楽しかったです」
雅京四郎の言葉に 縦穴は頬を紅潮させた

「君は本当に読んでくれているのだねぇ
いや 有難う
あれは出した会社が潰れてしまってね
シリーズ化を考えていたんだが」

雅に対し 縦穴は打ち解けた様子を見せた
雅の時代劇オタクは 映画だけでなく 小説にも及んでいたのだった

しかし捜査に役立つことは珍しい

使えるンだろうか こいつは むかつくが―などと津田は考える

「新作は君達をモデルに使わせてもらっても良いかな」

縦穴の問い掛けに 「嬉しいです」と雅は笑顔で勝手に答え 津田は何やら嫌な予感がした

帰りの車内で津田は言う 「あのずんぐりむっくりの記者締め上げた方がいいかもな
またとんでもない記事を拵えそうな気がする」

「初鳥吾郎さんですか 姫御前神社をよくうろついていましたね
カマかけたら面白いかも」
雅も明るく答えた

二人の報告から 初鳥の話を聞くのは山本一男と三船歳雄に任された

若い二人よりベテランコンビに揺さぶりかけて貰おうと言うのだ

その頃 初鳥は人の良い縦穴から 脅迫状がきたこと 刑事達とのやり取りを すっかり聞き出していた

これは特ダネだ
初鳥はニンマリする

一応 名の通った(一部ファンにだが)作家に得体の知れぬ脅迫状

縦穴の家を辞した初鳥は早速 新聞社に電話を入れた

「ゴロちゃん 面白いわ それ
インタビュー記事と一緒にのっけたいなぁ
早く送ってきてよ」

二人の刑事が初鳥の居場所を押さえる前に原稿は送られ 渦中の作家に連載依頼が行き 暇な作家は見切り発進に依頼を受けた

「死なば諸共こんころりん」は こうして日の目を見るのである
勢いで「生きてる限りずんどこどん」も続けて連載されることになるのだから 何がどう転ぶか判らない

初鳥の行方を捜していた山本と三船は 翌日 呆れた

警察と会ったら ややこしそうだと 初鳥は新聞出るまで 行方をくらましていたのだ
案外ずるいのである
「やっぱ あン時 締めといてやるんだった」凶悪な面(つら)で津田が吠える

連絡を聞いたからと のこのこ出向いてきた初鳥は図太く言った
「これで犯人が動いたら 捜査も進展あるかしれんし
協力しているつもりですがね」

「そうなのか」トシさんこと三船が冷たく言う

山本は腕組みしていた

「縦穴先生は話題となり仕事が増え―新聞は売上げが伸び 事件は動く
八方円満じゃ無いですか
何か困ることでも」

「もし縦穴さんや奥さんに危害が加えられても そう言えますか?
真実を伝えるのが記者の仕事だと

結果 犯人を刺激し 新たな事件を引き起こし 犠牲者が出ても そう嘯くことができるだろうか」

静かに三船は返した

「あなた方は犯人を捕まえる
僕らは記事を書く

それぞれに仕事がある
それだけですよ」

その様子を隣室で見ていた津田は「あいつ殴ってやる」と激昂したが 雅に止められた

「暴力警察なんて書かれたら あちらさんの思うつぼですよ」

雅の言葉は正論だった
「あちらさんの鼻明かす為にも 縦穴先生の様子を見に行きましょう
何か動きがあるかもしれません」

何となく勝手が違うな―と津田は思う
これではどちらが年上なのか判らない

ぼっちゃんぼっちゃんとした奴だと思っていたが

期待に反して 犯人は沈黙したままだった
何ら変わったことは無いと 作家もその妻も答える

勤務時間が終わり津田と別れ帰宅してからも 雅は縦穴の作品 これまでの人生年表作りあげ 何か見落としはないか チェックする

資料を広げたまま 疲れた体と雅の中にいる新九郎は 彼の眠りを求める

雅が眠ると 交代で新九郎は雅の手足を伸ばした

―やれやれ―雅が忘れている食事を代わりに摂り 風呂へ入る

それから藤衣なつきに電話する
心得た娘はすぐさま姫御前にとって代わるのであった

「さようか 良いことを教えてやろう
初鳥はな 安倍すずかに惚れておる
京四郎に教えてやるとよい
新九郎 そなた苦労性よの」

電話を通した姫御前の声

新九郎は胸を熱くする
己の命よりも大事な御方

電話が切れてからも 暫く新九郎は携帯を耳にあてていた

片や姫御前は吐息一つ するりとなつきに体を返す

願っても祈っても どうにもならない事があるのを姫御前は知っている

それはそれとして
それはそれとして 死んだり不幸になったりする人間は 少ないがいいに決まっている
ましてや理不尽な死・・・なんてあってはならない

「姫御前 ココアでも飲む?」
沈んでいると気遣うようななつきの声がした
「マシュマロ入りかえ 少し炙ったのがよいわ」

「手のかかる」
ちっと舌打つなつきに姫御前は済ましてみせた
「さすればこそ 我が身は姫じゃゆえに」


鳥羽亮著「用心棒 椿三十郎」ハルキ文庫

2008-01-29 00:21:46 | 本と雑誌

鳥羽亮著「用心棒   椿三十郎」ハルキ文庫
鳥羽亮著「用心棒   椿三十郎」ハルキ文庫
荒んだ雰囲気の宿場町
そこでは 縄張り争いが繰り返されていた

素浪人 椿三十郎
彼は両陣営を噛み合わせ 共倒れさせんと謀るが

戻ってきた短銃使いの卯之助の動きも不気味で

簡単に人は死んでいく

往年の名作「用心棒」黒澤明監督のノベライズ本

いま あらためて 三船敏郎という俳優の偉大さを思います


娘は言った

2008-01-28 15:14:45 | 子供のこと身辺雑記

娘は言った
娘は言った
娘は言った
娘は言った
娘は言った
「最近 女性下着売り場に慣れてきた自分がこわい」

「じゃ次回は ああいうレースひらひら買おうね~」

「ありえね~」と娘

さすがに下着は女性用ですが スポーツタイプのあっさりしたの
そのうち 変わっていくかしらん


娘と買い物に行った

2008-01-28 15:00:25 | 子供のこと身辺雑記

娘と買い物に行った
娘と買い物に行った
娘と買い物に行った
娘と買い物に行った
娘と買い物に行った
娘が足を止めたのは 紳士服売り場
「3000 円 だって」
シャツ ベスト ネクタイの3点セットで

あと上着も3000円
買って帰ったら早速 着て合わせてみておりました

「嬉しい ずっと欲しかった」と

娘に男装という意識はありませぬ
これが普通なんだそうで
ズボンだけは 私が無理矢理婦人モノを買わせているのですけどね
自分で首から下 写したのを メールでくれました

せっかくだから ネタにしよう(笑)