ー連ー
顔色の悪さが取れない姉を何とか元気にしたかった
たいした知識もない僕が思いついたのは 血だった
すっぽんの血を飲むと元気になると聞いたことがある
けれど手近なところに都合よくすっぽんはいない
ならば 人間の血ならどうなんだろう
呆れたおかしな考えに僕はとりつかれてしまった
これしかない・・・と
腕にナイフを少し刺し コップに絞る
姉に そのコップを勧めた
姉は僕の血を止めようとしてーそれが魅入られたようにー僕の傷口に柔らかな唇を当ててー
それから・・・・・ 飲んだ 飲み続けた
で はっと驚いたように 唇を離し 後ずさる
「いいから これも 無駄になるから」
強く言うと姉は コップの血も飲み干した
僕が傷の手当てを始めると包帯を巻いてくれた
暫く沈黙の時間が続きーそれから姉が口を開く「あのね・・・」
「あのね わたしは死んだの 殺されたの 」
何故か 殺された時の傷は消えているけれども 最期は刺された それで命が無くなったはずだ
だから間違いなく死んだ 殺されたのだと思う
何故動いているのかわからないけど どう考えても死んだ 死んでいるとしか思えない
ただ 自分を車に引きずり込み 拉致し なぶり殺しにした人間が誰か知りたい
どうして自分がこんな目に遭わなければならなかったのか その理由を知りたい
そうして相手にも苦しみを与えたい
復讐がしたいー
「復讐」の言葉を口にした時 姉は眼から血を流していた
涙の代わりに
僕は姉を殺した犯人を見つけることと その仕返しに協力することを誓った
やがて 姉を殺した人間を偶然から見つけることができた
犯人は僕の比較的身近にいる人間で いわば僕への企みのとばっちりで姉は殺されたのだ
最終的な目的は 僕だった
「ごめん 姉さん」
謝る僕に姉は言った
「ならば こんな体になった理由が 存在価値もあるというもの きっちりやりかえしましょう」
どう片付けるか 僕は知らない方がいいーと姉は微笑んだ
僕は仕返しの相手の身辺を調べて 相手がどういう行動をとっているかそれを姉に教えた
並行して僕は 学生ながらアルバイトで豊造父の会社に入った
やがて大学を卒業し 当然のように豊造父の会社に就職した
姉は自分がしていることは 僕は知らないほうがいいと
僕には ただ普通の人間として生きていてほしいと言う
「だってね れん 連 わたしは化け物になってしまったのだから」
その姿は とても美しいのにー
顔色の悪さが取れない姉を何とか元気にしたかった
たいした知識もない僕が思いついたのは 血だった
すっぽんの血を飲むと元気になると聞いたことがある
けれど手近なところに都合よくすっぽんはいない
ならば 人間の血ならどうなんだろう
呆れたおかしな考えに僕はとりつかれてしまった
これしかない・・・と
腕にナイフを少し刺し コップに絞る
姉に そのコップを勧めた
姉は僕の血を止めようとしてーそれが魅入られたようにー僕の傷口に柔らかな唇を当ててー
それから・・・・・ 飲んだ 飲み続けた
で はっと驚いたように 唇を離し 後ずさる
「いいから これも 無駄になるから」
強く言うと姉は コップの血も飲み干した
僕が傷の手当てを始めると包帯を巻いてくれた
暫く沈黙の時間が続きーそれから姉が口を開く「あのね・・・」
「あのね わたしは死んだの 殺されたの 」
何故か 殺された時の傷は消えているけれども 最期は刺された それで命が無くなったはずだ
だから間違いなく死んだ 殺されたのだと思う
何故動いているのかわからないけど どう考えても死んだ 死んでいるとしか思えない
ただ 自分を車に引きずり込み 拉致し なぶり殺しにした人間が誰か知りたい
どうして自分がこんな目に遭わなければならなかったのか その理由を知りたい
そうして相手にも苦しみを与えたい
復讐がしたいー
「復讐」の言葉を口にした時 姉は眼から血を流していた
涙の代わりに
僕は姉を殺した犯人を見つけることと その仕返しに協力することを誓った
やがて 姉を殺した人間を偶然から見つけることができた
犯人は僕の比較的身近にいる人間で いわば僕への企みのとばっちりで姉は殺されたのだ
最終的な目的は 僕だった
「ごめん 姉さん」
謝る僕に姉は言った
「ならば こんな体になった理由が 存在価値もあるというもの きっちりやりかえしましょう」
どう片付けるか 僕は知らない方がいいーと姉は微笑んだ
僕は仕返しの相手の身辺を調べて 相手がどういう行動をとっているかそれを姉に教えた
並行して僕は 学生ながらアルバイトで豊造父の会社に入った
やがて大学を卒業し 当然のように豊造父の会社に就職した
姉は自分がしていることは 僕は知らないほうがいいと
僕には ただ普通の人間として生きていてほしいと言う
「だってね れん 連 わたしは化け物になってしまったのだから」
その姿は とても美しいのにー