夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

あさのあつこ著「風を結う 針と剣 縫箔屋事件帖」 〈実業之日本社文庫〉

2023-09-27 19:35:54 | 本と雑誌

 

 

 

縫箔屋の娘おちえは母親のお滝に似て器量よし

だけど彼女は竹刀を振るのが好きで 事件があって閉めた道場の再開を願っている

縫箔屋に弟子入りしている元武士の一居

彼がもう剣を持たないことも惜しまれて

 

その一居を見て顔色を変えた医師が死んだ

毒を飲んでの死

これは自殺か他殺か

医師がした毒を飲んで死んだ若旦那の話も気にかかる

 

そしてこの医師の後を継ぐという弟子も殺された

一体何が・・・

一所懸命なおちえ

道場の再開に動く源之亟

事件解明に動く仙五郎親分

 

そして事件の真相

医師の若いころの罪

 

これから おちえがどう生きていくのか それも気になるシリーズです


9月最後の一週間

2023-09-27 19:16:23 | 子供のこと身辺雑記

月曜日は長男が内科受診終わってから眼科医まで行く

火曜日は私が午前に歯科医の予約が入っている

ーと日曜日の午後 犬を遊びに来た夫に言った

夫に自分の勝手でおかしな用事を持ち込まれても困るので大体 動かせない用事がある時は話している

 

ところが日曜日の夜 それも遅くなってから夫から電話があった

スマホの充電が効かないからもうすぐバッテリ―切れになる

 

姑の家には置き電話もある

バッテリ―不安なら そっちでかけてくればいいのに

それこそこちらの家に来た時に言えばいいことなのに・・・・・

色々・・・思ったけれど

月曜日 長男が眼科受診の間に 他の雑用も済ませ 携帯さんのお店でまずは予約を取り 大体の用件も伝えてきた

火曜日の午後3時予約だと 月曜日の夜 姑の家の置き電話で連絡した

火曜日の午後2時半来た夫を乗せて携帯のお店まで

主人が今まで使っていた機種と同じシリーズ

データも移行していただいて・・・・・

新しいスマホさん持ち 主人は嬉しそうに姑の家へ戻っていった

 

 

まあまあ忙しく感じた月曜日 長男の眼科受診が終わってからお昼は外ご飯

ガストさんへ

ーとね 出来上がったお料理はロボットワゴンがお届けでした

子供は嬉しいでしょうね

 

病院行きが続く長男

水曜日の夕方は歯科医さん

 

一応 まじめに〈笑〉作ったつもりの夕飯

 

NHKの朝ドラ「らんまん」も今週でおしまい

10月からは笠置シヅ子さんをモデルにしたドラマが始まります


平々凡々とした日々です

2023-09-22 21:16:14 | 子供のこと身辺雑記

金曜日は朝一番に施設で暮らす姑を介護タクシーさんお願いして病院へ送り迎え

帰り道で 食料品と日用雑貨とお買い物して 姑の家で暮らす夫におかずを届ける

おかずを考えるのが面倒になって作ったおでん

おでんを作ったら 具を足しつつ三日は食べる私

夫にも届けてきた

生姜醤油も添えて

太刀魚の煮たの

 

今日も長男の留守に 長男の椅子に居座り瑠奈さん

 

ーそして 外野良猫さん・・・・・

生前マリーが使っていた小屋に お庭の犬たちの様子を見て出入りし

時に小屋にトキが入っていても その傍まで来ていたりする

塀の上から犬小屋や倉庫の屋根に身軽く飛び移り 庭へ遊びにやってきます

犬さんおやつや 庭に来る鳩や椋鳥に雀さんを狙ってか

烏と睨めっこしている時も

 

洗濯ものを取り入れていると そろそろ犬さんご飯タイムと心得て 塀の上で待っている姿も愛らしかったりします


観たものから

2023-09-22 20:40:34 | 子供のこと身辺雑記

BSプレミアムやBS12などで古~~~い映画を割と観ています

先日「ボルサリーノ」の放送がありました

アラン・ドロンとジャン・ポール・ベルモンドの共演が懐かしくて

どちらもとても人気があった頃に制作された映画です

舞台は1930年頃のマルセイユ

出所したロッコ・シフレディ〈アラン・ドロン〉が恋人だったローラを捜すと

彼女は新しい男と一緒にいた

その男フランソワ・カペラ〈ジャン・ポール・ベルモンド〉と殴り合ううちに意気投合する

 

そして彼らはマルセイユの裏社会を取り仕切る男たちとの争いに勝ってー

 

しかし頭は二ついらないーとばかりに カペラは言う

マルセイユを出てイタリアへ行く ローラと一緒に

 

シフレディが自分の方が出ていくと言って コイントスでどちらが出ていくか決めることに

シフレディが表と言い カペラがポケットから出したコインを投げると 表

しかしそれはいかさま

シフレディはそれを知っていて

それでも出ていくカペラを見送り 

カペラは外へ

響く銃声

 

カペラが撃たれて言う「俺のツキはイカサマだった」

カペラの遺体を抱くシフレディ

ーロッコ・シフレディの行方は誰も知らないー

そうテロップが入り映画は終わる

 

軽快な音楽とジャン・ポール・ベルモンドの持つ陽の個性が映画に明るさと洒落た感じを与えている

アラン・ドロンという俳優は死ぬ役が多い人だったので

 

「ボルサリーノ2」も制作されましたが これは・・・ジャン・ポール・ベルモンドが出演しておらず アラン・ドロンによる復讐譚なので・・・些か重い話になっています

この映画の感想あるサイトさん↓

映画『ボルサリーノ』あらすじ・ネタバレ結末と感想。無料視聴できる動画配信は? | MIHOシネマ (mihocinema.com)

ボルサリーノ|考察・キャスト・あらすじ(ネタバレ)・映画予告編動画 (abelcane.com)

 

映画「ボルサリーノ」感想 | リタイアライフのつぶやき (ameblo.jp)

 

 

BS12にて「大菩薩峠」市川雷蔵さん主演の三部作を一挙放送というのを観ました

「大菩薩峠」〈1960年〉

「大菩薩峠 竜神編」〈1960年〉

「大菩薩峠 完結編」〈1961年〉

「大菩薩峠」は中里介山著の未完の小説が原作で 過去にも大河内伝次郎さんや片岡千恵蔵さん主演で映画化されております

 

学生時代 見つけて読んだことがありますが

小説はその長さゆえに破綻もあり

机龍之介の狂気が印象に残る物語でした

市川雷蔵さんが演じた机龍之介は 優しく静かでむしろ理性的な人物と 人を殺さずにいられない狂気が同居していて 魔がついたかのようにおさえきれず人を殺してしまう自分の性〈さが〉

女を犯す無頼

魔に魅入られたかのように 蛾が灯に寄っていくように 机龍之介に近づく女たち

 

この机龍之介に兄を斬られ 仇と追いかける宇津木兵馬に本郷功次郎さん

 

原作が未完ゆえ筋にも苦慮したのではと思えるのですが

自分が殺した人間たちの亡霊〈特に斬り殺したおはま〉に悩まされながら 嵐の中

居る離れごと流されていく机龍之介

彼は流されて沈んだか それとも?!

生死は不明のまま 映画は終わります

 

これまでも崖から落ちようと 生きていた机龍之介

中里介山さんは 机龍之介をどうしたかったのでしょうか

 

「大菩薩峠」について情報あるサイトさん↓

大菩薩峠 (1960年の映画) - Wikipedia

 

大菩薩峠 竜神の巻 - Wikipedia

大菩薩峠 完結篇 (1961年の映画) - Wikipedia

 

大菩薩峠 (raizofan.net)


あさのあつこ著「火花散る」〈PHP文芸文庫〉

2023-09-20 20:13:19 | 本と雑誌

 

おいち不思議がたりシリーズ第四作

医師である父の手伝いをしている おいち

錺職人の新吉が用心棒代わりに夜帰るおいちに付き添っていた

人ならぬものや何かの気配 そして残る思念などが視〈み〉えるおいちは・・・

物騒な気配を感じて隠れると 町人の姿〈なり〉をした武士らしき複数の人が殺気だた様子で去っていく

 

その後 産気づいた武家の女性に出逢う

家に連れ帰り その女性ー滝代に長屋のおかみさん達も手伝いお産させることに

産まれた赤ん坊は男の子 滝代は「十助」と名付けた

けれど彼女は姿を消し そして斬殺された

まだお産していないようにお腹に晒を巻いて膨らませていたけれど そのお腹までも刺されていたと

腹の子ともどもとどめを刺さんーそんな残酷な殺し手の気持ちがあるような

 

いわくありげな赤ん坊

 

このまま長屋に置いていては もしも見つかるとどんな凶事が起きるか

赤ん坊の安全を考えて何処かへ養子へと おいち達は思案する

おいちの父の患者である隠居の息子夫婦が どうしても育てたいと

 

長屋の人間にももらわれ先を隠して 養子に出すことにしたが

 

赤ん坊を狙う一味は養子先を探り出し・・・・・

危険に気づいたおいち 頼れる岡っ引きの仙五朗 頼んだ助っ人らと十助のもらわれた先で危険な男たちを待ち受ける

お家騒動・・・男たちの醜い争いの犠牲に滝代はなったのだ

自分の命を犠牲にしてもわが子に生きて無事に育ってほしいと願った

 

おいちの伯母のおうた

元気な長屋のおかみさん達

そしておいちに想いを寄せる新吉

おうたとおいちの父の漫才のようなへらず口のききあいもユーモアたっぷり

おいちの成長期でもある物語

 

 

 

 

 

以前このシリーズを読んだ時の感想です↓

あさのあつこ著「闇に咲く おいち不思議がたり」 (PHP文芸文庫) - 夢見るババアの雑談室 (goo.ne.jp)

あさのあつこ著「桜舞う おいち不思議がたり」 (PHP文芸文庫) - 夢見るババアの雑談室 (goo.ne.jp)

あさのあつこ著「おいち不思議がたり」 (PHP文芸文庫) - 夢見るババアの雑談室 (goo.ne.jp)

 


朝井リョウ著「正欲」〈新潮文庫〉

2023-09-19 20:39:24 | 本と雑誌

 

 

児童ポルノ摘発ーというニュース この容疑で三人の男性が取り調べを受けている

彼らはどういう人物であったか

この事件を担当する検事の日常 家庭生活も描かれる

検事は不登校の息子を抱えー妻の浮気も疑うようになっている

そして遂には暴発したようなのだがー

 

 

簡単に多様性の時代とか言われる

口にする

まともじゃない

まともな生き方

社会 常識

 

解説は臨床心理士の東畑開人さん

 

映画化されております

説明するには中々ややこしい作品ゆえ どう映画化しているのかなー

などと思います


高田郁著「契り橋 あきない世傳 金と銀 特別巻 上」 〈ハルキ文庫〉

2023-09-18 21:23:49 | 本と雑誌

 

完結した「あきない世傳 金と銀」の登場人物についての短編集

「第一話 風を抱く」

大坂から飛び出し江戸に出た惣次が 婿養子にと望まれ両替商になったいきさつが描かれる

五鈴屋の主人となりながらー妻の幸の商才に嫉妬してしまい 遂には店を離れた惣次

井筒屋として 再び幸の前に姿を見せるまでの日々

 

「第二話 はた結び」

五鈴屋の支配人の佐助にはいまも心に抱く面影がある

その娘に似た面差しの娘に出逢う

娘はかの女性の妹だった

想い合いながら一歩踏み出せず 周囲もじれったく思っていて

 

「第三話 百代の過客」

老いて目も見えにくくなり 行く先のことを思うようになる竹

大坂に戻る頃なのか

 

そして若い大七も進む道について悩んでいた

本当に自分がしたいこと

 

「第四話 契り橋」

大川に橋をかける 

ここに橋ができれば便利だろう

橋がかかるのを見たいと 五鈴屋の主人の幸も思う

腎輔は7歳上の幸を 子供の頃からずっと大切な存在として想い続けてきた

主従ではなく夫婦として生きたい・・・・・

 

本編では中途だった幸と腎輔の互いを大切に思う気持ちの その先が描かれた

 

表紙イラストからの栞もついています

 


作ったものから

2023-09-18 21:13:04 | 子供のこと身辺雑記

 

サンドイッチ

中身は卵焼きと 粒入りマスタードで和えたキュウリ

パンには辛子バターを塗っています

 

茹でてあく抜きし 鹿の子〈左右に斜め 縦横と格子に〉切れ目を入れたこんにゃくを牛薄切り肉で巻き 端をつまようじで止めて焼き色をつけたら 酒・味醂・砂糖・醤油のタレをかけて ちょっとだけ煮る

人参と春雨は茹でる キュウリは細く切る 卵焼きとハムも適当に切る

すりごまをふりかけ 酢・塩・砂糖・酒・味醂を混ぜたもので和える

 

揚げ物にかけるソース

赤ワイン・蜂蜜・とんかつソース・ウスターソース・バター・ケチャップを混ぜて煮ただけ

茹で卵を包んだコロッケ

炒めた玉ねぎ・牛ひき肉・つぶしたじゃがいもなどを混ぜたもので 茹で卵を包み

薄力粉・卵・パン粉をつけて揚げています

 


中村文則著「カード師」 〈朝日文庫〉

2023-09-18 12:34:43 | 本と雑誌

 

 

登場人物は それぞれの理由で不幸な生い立ちであった人間が多い

 

主人公の男性は 占い師やカジノのディーラーもこなす

ま あまりまっとうな生業ではないが

危ない仕事も引き受けなくてはいけない立場らしい

そこで占い師として ある人物に近づかなくてはならなくなる

 

相手は当たらなかった占い師の命を奪ったこともあるらしい人物

主人公のカード師は・・・実は占い・・・未来が視〈み〉える力などない

与えられた仕事として この危ない大物・佐藤に認められなくてはならない

仕事で関係ある謎の女・英子

ディーラーする店で顔見知りな人々

主人公に占ってもらいに現れる客たち

危険なカジノでのゲーム

 

主人公は生き残ることができるのか

手記の形で魔女裁判で迫害され火刑に処せられる様子 錬金術師のこと

他にも神話 

タロットカードについて

オウム真理教

阪神大震災

世界中に多くの死者をもたらし大迷惑をかけ多大なる被害を与えたーコロナと呼ばれるようになった中国の!武漢発の謎伝染病

物語の中に色々ちりばめられる

 

内面に闇も抱える主人公だが 自分が育った施設にある善行を申しいれる

ここでは読んでいて ほっとさせられるかも

 

著者自身による 文庫解説にかえてー「カード師について」で 本作に触れた言葉があります

 

 


中山七里著「隣はシリアルキラー」 〈集英社文庫〉

2023-09-16 23:37:13 | 本と雑誌

 

 

工場の寮で暮らす神足〈こうたり〉は深夜 隣室からのただならぬ音に目覚める

寮の壁は薄い

大きなシャワーの音

それから何かを解体するような気味悪い音

隣は中国人が住んでいる

一体何をしているのか

音からの想像・・・・・

ひどく不気味なことを思う神足

 

そして・・・女性の体の一部が見つかるニュースも

夜遅く外出する隣人を尾行した神足は・・・彼が遺体の一部を捨てたことを確認

 

捜査で話を聞きにきた刑事の宮藤に 隣人の怪しさを話すも信じてはもらえない

それでも公衆電話から警察に自分が知ることを通報もするのだが・・・

 

神足には警察と余り関わりたくない事情があった

かつて服役し 出所後 前科があることから就職できず ついに似た年恰好のホームレスから その戸籍・・・名前を買ったのだ

前科者で使っているのは他人の名前

 

それでも好意持つ女性を守りたい・・・

自分によくしてくれる矢口の力も借りるのだが

個人の限界を感じ 警察に自分が知ることを伝える

本物の神足は死んで発見されていた

衰弱して死んだのだ

 

神足の隣室へついに入る警察

彼らが見たものは 今まで発見されなかった残りの遺体・・・

隣人は行方不明

 

神足が大切に思う女性からの電話「助けて」

警察と共に 神足は必死

女性は無事だったが 女性を追いかけたという中国人は・・・階段から落ちて瀕死

連続殺人事件は解決したかに見えたが・・・

神足は気づいてしまった

彼女は嘘をついている

真犯人は 連続女性殺しは・・・あるコンプレックス抱く彼女だった

日本に来て言葉も分からない頃 親切にしてくれた彼女をー

彼女が殺した死体を解体することで 彼女を守ろうとしていた中国人

神足は中国人が彼女を殺そうとしていると思い 彼から守ろうとし

中国人は彼女の罪が暴かれるのを防ごうとしていた

 

解説は 宇田川拓也さん


ブックカバーについて♪

2023-09-16 10:09:11 | 子供のこと身辺雑記

書店で本を買う時にカバーもお願いしますーと言えば たいていは書店が出しているカバーを入れてくれる

〈私は文庫本など買う時にはたいてい3~4冊以上になるので カバーをかけてもらうのは遠慮して 読む時に自分でかける〉

今回 ちょっと驚いたのはこのカバー↓

何故に本のカバーにカレー

未来へつなぐ、元気と笑顔 60周年の 

りんごとハチミツとろ~りとけてる「バーモントカレー」甘口

12皿分〈6皿分×2〉

一体どうしたんだハウス食品さん?!

と思ってしまった^^;

面白いけれど

 

別に↓こういう柄もあります


今野敏著「暮鐘」 〈ハルキ文庫〉

2023-09-16 08:44:17 | 本と雑誌

 

 

 

テレビドラマ化された安積班シリーズの短編集

一話一話が短いのでキリよく読みやすい

安積班の刑事たちや 彼らを取り巻く人々の意外な一面が事件と共に描かれる

安積の大先輩の人間も登場

同期の速水も良い腕前をみせる

 

「公務」

働き方改革で残業を余りしないようにー改善された様子がないと注意を受ける安積だが・・・

そんなことをしていては市民の安全な生活が守れない・・・・・

かくして署長に直談判する安積

はたして?!

自分が優秀だと思っている〈その仕事の経験もない〉優秀な馬鹿どもに振り回されるのは誰だって大概にしたいものだ

登場人物の一人の言葉に全く同感です

 

「暮鐘」

表題作

事件が起きれば まず地域課 現場保存

そして駆け付けた機捜が目撃者や周囲の聞き込みにあたり

所轄の警察官

そして捜査一課の刑事たち

所轄の人間を下に見る捜査一課の佐治係長

安積は自分の部下の須田をバカにされては黙っていられない

須田はその優秀さを示してみせた

 

「別館」

シージャック もしくは人質にとられる そういう事件があるらしい

不確かな目撃情報が110番通報されたことから 海の上のことだが安積班も出張ることに

臨海班別館と呼ばれる水上安全課と協力し船に同乗させてもらう

いつもとは勝手が違うけれど これはこれで新鮮な物語

 

 

「確保」

安積にはソリの合わない相手もいる

しかしその相手にも自分の所属する場所を愛する気持ちはあるのだった

 

「大物」

若い桜井の指導は組んでいる村雨に任せている安積

桜井のことがよくわかっていなかったなと思う安積

 

「予断」

仕事が片付き安積班で歓談する場に鑑識の石倉も姿を見せて ちょっとした謎を示す

この問題が解けたのは安積

滅多にないこういう機会を愉しむ面々

 

「部長」

安積も新人時代に下についたこともある大牟礼部長

ずっと新人を指導してきた練れている人柄を味わえる

大牟礼から見れば 安積だってまだまだ青い・・・・ようだ

 

 

「防犯」

全ての事件が解決できるとは限らない

防げなかった事件にはもやもやが残る

 

ちょっとした気配り 各部署との連携で防げる事件もあるのかもしれない

 

「予告」

いついつこれを盗みますー犯行を予告され 盗まれてはならじといきりたち臨海署全体の問題だと集合がかけられた

 

盗みの対象のフィギュアを見ることができて嬉しい須田のお手柄も

 

「実戦」

不良の乱闘に駆け付けた安積班

黒木が鮮やかに騒動をおさめる

彼は剣道五段なのだそうだ

その腕前に 野村署長は試合に出るよう要望

だが黒木は試合と実戦は違うのだと話す

試合には出るがきっと負けるーとも

 

 

 

 


誉田哲也著「妖〈あやかし〉の掟」〈文春文庫〉

2023-09-15 17:43:50 | 本と雑誌

 

 

 

 

 

 

 

日本古来の吸血鬼・・・もしくは血を飲む生き物

恐ろしく強く不死

ただ太陽には弱い

闇神〈やがみ〉として生きる紅鈴も もとは人間だった

いまは400年を超えている

紅鈴には血分けをした欣治がいる

二人はオンボロアパートで暮らしていたが ここも取り壊すとかで 新たな住まいが必要となる・・・

複数の男にぼこぼこにされている圭一を助けた紅鈴と欣治は 彼の家に同居することにした

圭一はわけありで死んだ親の負債を抱えており 支払いに苦労している

裏社会の手伝いでどうにか日々を終えている

やがて紅鈴と欣治の正体も知る圭一だが 彼らは3人 そこそこに楽しく平和な日々を送っていられた

けれど ある依頼が圭一を悩ませ追い込む

その仕事は紅鈴と欣治が簡単に片づけてくれたがー

 

紅鈴と欣治は 別の闇神の一族より掟破りをしたとして狙われていた

圭一を卑劣な人間から守った紅鈴と欣治だが 闇神一族の刺客の持つ闇神を殺すための武器により 欣治は命を落とす

彼らは死ぬと崩れ土になるのだ

どうにか刺客たちを斃した紅鈴だが・・・闇神と間違えられたか 圭一も死んだ

「べにすず お前と暮らせてたのしかった・・・・」

そんな言葉を最後に欣治も消えてしまった

 

たったひとりになってしまった紅鈴

仇を取ると決意し 敵となった闇神の一族の暮らす場所へと向かう

斃されていく闇神たち

その闇神の親玉!と紅鈴がめざした相手は・・・

紅鈴と瓜二つの容姿をしていた

藍雨・・・彼女の娘の紅雨もまた藍雨に生き写しであったと

紅鈴に血分けして闇神にした閣羅は 結果紅雨を見殺しにされたことが許せず 掟破りの村抜けをし

紅雨そっくりの娘を見つけ 血分けをした・・・・・それが紅鈴

閣羅は刺客の闇神と相討ちになり

 

藍雨は終わりを求めるように・・・紅鈴の持つ武器で絶命

消えていく

 

長く生き続けることは 決して幸せなことではなかったか

 

圭一も欣治も居ないけれど・・・紅鈴は生きていかなければならない

 

彼女はこれから どう生きていくのか

 

妖〈あやかし〉シリーズは これからも続く構想があると 大矢博子さんの解説にあります

 

 


今野敏〈こんの びん〉著「機捜235」 〈光文社文庫〉

2023-09-14 14:19:11 | 本と雑誌

 

 

 

事件が起きると初動捜査に携わる部署 

普段は覆面パトカーで巡回する

 

〈沢口靖子主演の2時間ドラマ「警視庁機動捜査隊216」シリーズでもなじみ深い部署だ〉

 

高丸は乗っている梅原が勤務中に負傷し休んでいる間に新しい相手と組むことになる

たいてい若い人間が来るのだが 異例なことにベテランの縞長と組むことになる

機捜としては先輩だからと年下の高丸に敬語を使う縞長に最初はやりにくさを覚える高丸だがー

 

かつて見当たり捜査班にもいた縞長には一度覚えた人間の顔は忘れないという特技があり 相手がどれほど変装したり顔をいじっていても見分けることができた

しかも柔道三段 合気道五段

 

さえない見かけとは逆に優れたものも持っている

この縞長の事件への取り組み方を見るうちに 与えられた部分の仕事・役割をこなしてきた高丸は 自身もその考え方が変わってくる

 

高丸の言葉が失っていた自信と誇りを縞長に取り戻させることも

中々良いコンビになっていく

解説は文芸評論家の西上心太さん