![]() | 雷神 風の市兵衛 (祥伝社文庫) |
辻堂 魁 | |
祥伝社 |
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シリーズ第2作
旗本の家に生れながら父の死後 13歳で家を出て祖父の手により元服し 剣の修業 商い 農作業 様々な知識を増やし 江戸へ戻った男
そして20数年ぶりに兄と再会
兄弟ははからずも人に害なす・・・江戸に阿片を広めた輩(やから)を片付ける
祖父の姓を名乗る唐木市兵衛
そろばん侍・・・仕事があれば商家でも旗本の家でも何処へでも
新宿の地に店を持ち50年
呉服太物問屋の繁栄屋は続く不幸にみまわれていた
店主の天外が賊に襲われ傷を負い寝付き
後継ぎの長男が仕入れの旅で殺された
さらには大名と結んだ岸屋がその店がある場所を横取りしようと企み人を使っての嫌がらせ
商いをするには仕入れねばならぬ
残る娘のお絹が 傷で起きられぬ父親と死んだ兄の代わりに その仕入れの旅に出ると云う
そこで算盤もできて腕も立つ市兵衛が雇われることになった
岸屋の為に働く人間も引き抜かれ 繁栄屋は人手不足もありてんやわんやな状態
岸屋の企みをくじく為に市兵衛が立ち上がる
商いの知恵を出し 凄腕の殺し屋からお絹を守り
前作で斬られ川に姿を消した異国の女武者も 鎖鎌を使う山の男に救われ生きていた
山の男と共にお絹を市兵衛を襲ってくる
企みを暴かれ焦る岸屋の雇った殺し屋集団が お絹と市兵衛に襲い掛かる
土地から追い出されようとする人々を救う為に 重傷で起きるもやっとの身でありながら おそるべき胆力と迫力で不浄役人と岸屋の手先のならず者どもに立ち向かった繁栄屋の主人の天外は
その為に傷口が開き還らぬ人となる
死ぬ前に天外は己の生い立ちとこれまでの来し方
そして己の罪についても市兵衛に語るのだった
家族を新宿の町を守る為にこそー
悪事がばれた岸屋の主人は隠居することに
異国の女武者も姿を消し
こちらは今後の作品にも登場しそうです
お絹も店の人間の中から 良い婿を見つけたようで
渋井も幾度か大立ち回りで活躍
市兵衛の兄の忠実な配下で特異な容貌の返(かえり)弥陀ノ介(みだのすけ)も 共に襲い来る刺客と戦ってくれます
市兵衛が動く時 風が吹きます
その剣を使う時にも
解説は縄田一男氏
この作品を絶賛しておられます