北方領土交渉は、昨年の9月12日、ウラジオストクで開かれた東方経済フォーラムの壇上で、突如プーチン大統領が安倍首相に「前提条件なしで年末までに平和条約を締結しよう」と提案したところから急展開しました。
11月には、安倍首相とプーチン氏とは、「日ソ共同宣言を基礎に交渉を加速化」することで合意するという北方領土に関する日露間の交渉の積み重ねの歴史を打消し時計の針を、1956年10月まで戻してしまいました。
つまり、実質的に「4島返還」の立場から「2島返還」に譲歩する歴史的転換をしたのでした。
ゴールポストを動かすロシア側は、今では二島どころか、ゼロ島を主張するに至っていることは諸兄がご承知の通りです。
日ロ隔たり埋まらず 平和条約交渉、ロシアなお強硬 :日本経済新聞
ロシアペースでなし崩しにされ、経済支援だけを強要され続ける北方領土交渉。
経緯の明確化を求める産経と、河野外相がぶつかっています。
対露北方領土交渉も平和条約締結も経済支援も凍結すべき - 遊爺雑記帳
日露首脳会談、北方領土問題進展なし プーチン政権、領土問題棚上げ - 産経ニュース
河野外相、四島返還「考えてない」 北方領土問題めぐり - 産経ニュース
産経は、上述の昨年11月の日露首脳会談での、実質的に「4島返還」の立場から「2島返還」に譲歩する歴史的転換を指して、四島返還の方針がいつのまにかうやむやになり、政府が色丹、歯舞の二島返還に舵を切ったと誰もが受け止めているとし、1日の河野氏の会見での、出席者から四島返還に立ち戻る考えはないかを問われた時の、「まったく考えていない」と述べたことを取り上げ、その記事に河野氏がツイッターで反論しているのですね。
質疑のやり取りを報じた報道を「捏造」と決めつけた河野氏は、軽々に過ぎる振る舞いだと産経が反論。
日本が長く求めてきた四島返還の方針がいつのまにかうやむやになり、ロシアに足元をみられているのが現実だとの産経の主張は、全くその通り。
経済投資の人参をぶら下げられ、ロシアペースで、ラブロフ外相には、「日ソ共同宣言」どころか、日米安保破棄への言及をされてしまっている現実。
最前線で交渉している河野氏は、二島かゼロ島かの交渉で戦っていて、四島どころではないというのは現実でしょう。
お父様の安倍晋太郎外相(当時)の悲願の日露国交正常化を引き継いだ安倍晋三首相。筋の悪い森元首相とフルーチン氏との親密な関係に乗って進めてきた北方領土交渉と、日露平和条約交渉ですが、行き詰まっている現状では、ゴールポストを動かすロシアペースで翻弄されるばかりです。
一旦リセットして、原点に戻るべきです。いつも唱えていますが、経済制裁を受けて、旧来のガス田枯渇も迫り台所が火の車なのはロシアです。
北方領土問題の解決なくして、平和条約はあり得ません。そのカードは経済投資支援です。
経済投資支援は、関連企業が潤う問題ですが、領土問題は国家の主権にかかわる日本国の問題です。また、四島の島民=国民を護る国家の基本責務の問題です。
どちらが重要かは語るまでもないことですね。
# 冒頭の画像は、G20で会談した安倍首相とプーチン大統領
この花の名前は、カシワバアジサイ
↓よろしかったら、お願いします。
11月には、安倍首相とプーチン氏とは、「日ソ共同宣言を基礎に交渉を加速化」することで合意するという北方領土に関する日露間の交渉の積み重ねの歴史を打消し時計の針を、1956年10月まで戻してしまいました。
つまり、実質的に「4島返還」の立場から「2島返還」に譲歩する歴史的転換をしたのでした。
ゴールポストを動かすロシア側は、今では二島どころか、ゼロ島を主張するに至っていることは諸兄がご承知の通りです。
日ロ隔たり埋まらず 平和条約交渉、ロシアなお強硬 :日本経済新聞
ロシアペースでなし崩しにされ、経済支援だけを強要され続ける北方領土交渉。
経緯の明確化を求める産経と、河野外相がぶつかっています。
対露北方領土交渉も平和条約締結も経済支援も凍結すべき - 遊爺雑記帳
日露首脳会談、北方領土問題進展なし プーチン政権、領土問題棚上げ - 産経ニュース
河野外相、四島返還「考えてない」 北方領土問題めぐり - 産経ニュース
北方領土 外相は説明責任を果たせ (7/5 産経 主張)
河野太郎外相は、北方領土問題をめぐり、四島返還の実現を目指しているのか、それとも四島はあきらめて二島返還を目指しているのか。
この対露交渉の基本、核心事項を国民に対してはっきりと説明すべきである。それは河野氏を任命し、プーチン露大統領と会談を重ねる安倍晋三首相についても同様だ。
河野氏が1日に都内で講演した際、本紙が対露交渉について「四島返還という『歴史的正義』にもう一回立ち戻って交渉をやり直すということは全く考えておられないのか。確認したい」と質問した。河野氏は「全く考えておりません」と答えた。
本紙は、ネットも含め「河野外相、四島返還『考えていない』」などの見出しで報じた。河野氏はツイッターで「ひどい捏造(ねつぞう)」と記し、記者団に「誤報」であるとして「全く(交渉)方針を変えることはないという意味で申し上げました」と語った。
実際の質疑から、河野氏の説明のような意味をくみ取れる人がいたとは思われない。河野氏は自分の言葉足らずを認めたくなかったのか。質疑のやり取りを報じた報道を「捏造」と決めつけたのは、軽々に過ぎる振る舞いだ。
河野氏は昨年12月11日の会見で、北方領土をめぐるラブロフ露外相発言について問われ、4度の質問すべてに「次の質問どうぞ」とだけ述べ、批判を浴びた。
機微のある外交ゆえに全てを明かせない点は分かる。だが、あまりにつっけんどんだったり、言葉足らずの返答をしたりするようでは外相の資質を疑われる。
日本が長く求めてきた四島返還の方針がいつのまにかうやむやになり、ロシアに足元をみられているのが現実だ。昨年11月、日ソ共同宣言に基づく交渉加速が合意され、政府が色丹、歯舞の二島返還に舵(かじ)を切ったと誰もが受け止めている。今年の外交青書から、前年版まであった、四島は日本に帰属するとの趣旨の記述も消えた。
もとより四島は日本固有の領土だ。総面積わずか7%の二島でいいと妥協して済む話ではない。
安倍首相や河野氏が交渉の基本方針をきちんと説明していないのは残念だ。領土は国の主権に関わる。政府が取り戻そうとしているのが四島なのか二島なのか。かつその理由を国民は知った上で、是非を判断していく権利がある。
河野太郎外相は、北方領土問題をめぐり、四島返還の実現を目指しているのか、それとも四島はあきらめて二島返還を目指しているのか。
この対露交渉の基本、核心事項を国民に対してはっきりと説明すべきである。それは河野氏を任命し、プーチン露大統領と会談を重ねる安倍晋三首相についても同様だ。
河野氏が1日に都内で講演した際、本紙が対露交渉について「四島返還という『歴史的正義』にもう一回立ち戻って交渉をやり直すということは全く考えておられないのか。確認したい」と質問した。河野氏は「全く考えておりません」と答えた。
本紙は、ネットも含め「河野外相、四島返還『考えていない』」などの見出しで報じた。河野氏はツイッターで「ひどい捏造(ねつぞう)」と記し、記者団に「誤報」であるとして「全く(交渉)方針を変えることはないという意味で申し上げました」と語った。
実際の質疑から、河野氏の説明のような意味をくみ取れる人がいたとは思われない。河野氏は自分の言葉足らずを認めたくなかったのか。質疑のやり取りを報じた報道を「捏造」と決めつけたのは、軽々に過ぎる振る舞いだ。
河野氏は昨年12月11日の会見で、北方領土をめぐるラブロフ露外相発言について問われ、4度の質問すべてに「次の質問どうぞ」とだけ述べ、批判を浴びた。
機微のある外交ゆえに全てを明かせない点は分かる。だが、あまりにつっけんどんだったり、言葉足らずの返答をしたりするようでは外相の資質を疑われる。
日本が長く求めてきた四島返還の方針がいつのまにかうやむやになり、ロシアに足元をみられているのが現実だ。昨年11月、日ソ共同宣言に基づく交渉加速が合意され、政府が色丹、歯舞の二島返還に舵(かじ)を切ったと誰もが受け止めている。今年の外交青書から、前年版まであった、四島は日本に帰属するとの趣旨の記述も消えた。
もとより四島は日本固有の領土だ。総面積わずか7%の二島でいいと妥協して済む話ではない。
安倍首相や河野氏が交渉の基本方針をきちんと説明していないのは残念だ。領土は国の主権に関わる。政府が取り戻そうとしているのが四島なのか二島なのか。かつその理由を国民は知った上で、是非を判断していく権利がある。
産経は、上述の昨年11月の日露首脳会談での、実質的に「4島返還」の立場から「2島返還」に譲歩する歴史的転換を指して、四島返還の方針がいつのまにかうやむやになり、政府が色丹、歯舞の二島返還に舵を切ったと誰もが受け止めているとし、1日の河野氏の会見での、出席者から四島返還に立ち戻る考えはないかを問われた時の、「まったく考えていない」と述べたことを取り上げ、その記事に河野氏がツイッターで反論しているのですね。
質疑のやり取りを報じた報道を「捏造」と決めつけた河野氏は、軽々に過ぎる振る舞いだと産経が反論。
日本が長く求めてきた四島返還の方針がいつのまにかうやむやになり、ロシアに足元をみられているのが現実だとの産経の主張は、全くその通り。
経済投資の人参をぶら下げられ、ロシアペースで、ラブロフ外相には、「日ソ共同宣言」どころか、日米安保破棄への言及をされてしまっている現実。
最前線で交渉している河野氏は、二島かゼロ島かの交渉で戦っていて、四島どころではないというのは現実でしょう。
お父様の安倍晋太郎外相(当時)の悲願の日露国交正常化を引き継いだ安倍晋三首相。筋の悪い森元首相とフルーチン氏との親密な関係に乗って進めてきた北方領土交渉と、日露平和条約交渉ですが、行き詰まっている現状では、ゴールポストを動かすロシアペースで翻弄されるばかりです。
一旦リセットして、原点に戻るべきです。いつも唱えていますが、経済制裁を受けて、旧来のガス田枯渇も迫り台所が火の車なのはロシアです。
北方領土問題の解決なくして、平和条約はあり得ません。そのカードは経済投資支援です。
経済投資支援は、関連企業が潤う問題ですが、領土問題は国家の主権にかかわる日本国の問題です。また、四島の島民=国民を護る国家の基本責務の問題です。
どちらが重要かは語るまでもないことですね。
# 冒頭の画像は、G20で会談した安倍首相とプーチン大統領
この花の名前は、カシワバアジサイ
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