遊爺雑記帳

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欧州の対米同盟 アフガン撤収で溝

2021-09-10 01:08:50 | 中東全般
 今回の米軍のアフガニスタン撤収を受け、米同時テロから20年間の対テロ戦で米国と共闘してきた欧州が、安全保障分野で対米依存の見直し論を強めているのだそうです。
 
米同時テロ20年 対米同盟 欧州の苦悩 アフガン撤収で溝
EU高まる「脱依存」 英「特別な関係」に傷 
(9/9 読売朝刊)

 【ブリュッセル=畠山朋子、ロンドン=緒方賢一】米同時テロから20年間の対テロ戦で米国と共闘してきた欧州が、安全保障分野で対米依存の見直し論を強めている米軍のアフガニスタン撤収を受け、同盟国に対する米国の関与に疑念を抱いたためで、英国も衝撃を受けている。米国からの「自立」は容易ではなく、欧州の苦悩は深い。

■即応部隊も
 
フランスのマクロン大統領は、米軍がアフガンから完全撤収した翌日の8月31日オランダのマルク・ルッテ首相との共同声明で、「欧州は安全保障や防衛に多くの責任を負う能力を持つ必要がある」と強調した。
 アフガンでの事態を機に、
安保分野で米国に過度に依存する現状を改め、独自の防衛力を強化する「戦略的自立」が必要との考えを改めて示したものだ。マクロン氏はかねて「欧州軍」の創設を提唱してきた。
 
米国依存からの脱却を巡る主張は広がる。2日には欧州連合(EU)のジョセップ・ボレル外交安全保障上級代表(外相)が、緊急事態に備え5000人規模の「即応部隊」を創設することを、11月に示す戦略案に盛り込む考えを示した
 「戦略的自立」はEUが2016年に発表した世界戦略に盛り込まれた。13年、対テロ戦争に疲弊した
オバマ米大統領(当時)は、米国が「世界の警察官ではない」と宣言した。「米国第一」を掲げたトランプ前大統領は、北大西洋条約機構(NATO)からの脱退まで公言した。バイデン政権が安保の軸足を中国に移す流れを加速していることも、欧州を不安に陥れる
 ただ、
米国はNATOの国防費で7割を占め、戦力で圧倒的な存在感を示す。メルケル独首相も8月中旬、「我々は基本的に米国の決定に依存している」と述べ、欧州単独てアフガン情勢に対応できないことをを認めた
 更に、27か国が入るEUは一枚岩とはいえない。ロシアに近いバルト3国や北欧の国々は「自立」より米国との同盟深化を求める。ブリュッセル自由大学のジョナサン・ホルスラッグ教授は「各国が同じ方向に進むのは難しい」と指摘する。

■テロとの戦い
 
英国は対テロ戦争て米国と連携し、アフガンで450人以上の犠牲者を出した。テロとの戦いは、英国が「特別な関係」と呼ぶ米国との緊密な関係を実証した。だが、一方的ともいえる米軍のアフガン撤収ではしごを外された格好になった。
 
ジョンソン首相は8月下旬、先進7か国(G7)の緊急首脳会談会談でバイデン大統領に対し、欧米などの外国人やアフガン人の脇力者が国外に退避するまで米軍のアフガン駐留を延長する様直談判したが、それさえも受け入れられなかった
 英国は、03年からのイラク攻撃の際、フンスやドイツなど主要な同盟国さえ反対した仲でも参戦した経緯がある。それだけに、当時の首坦トニー・ブレア氏(68)は、米国のアフガンからの撤収を「重大な誤りだった」と厳しく批判している。
 ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの
マイケル・コックス教授(国際関係論)は「米軍のアフガン撤収により『特別な関係』は傷ついたが、米国に代わる同盟国はない。英国もEUも不満はあるが、米国との同盟を通じ国益を追求するしかない」と指摘する。

 フランスのマクロン大統領は、オランダのマルク・ルッテ首相との共同声明で、「欧州は安全保障や防衛に多くの責任を負う能力を持つ必要がある」と強調。
 安保分野で米国に過度に依存する現状を改め、独自の防衛力を強化する「戦略的自立」が必要との考えを改めて示した。マクロン氏はかねて「欧州軍」の創設を提唱してきた。

 欧州連合(EU)のジョセップ・ボレル外交安全保障上級代表(外相)が、緊急事態に備え5,000人規模の「即応部隊」を創設することを、11月に示す戦略案に盛り込む考えを示した。
 
 バイデン政権が安保の軸足を中国に移す流れを加速していることも、欧州を不安に陥れる。

 ただ、米国はNATOの国防費で7割を占め、戦力で圧倒的な存在感を示すのが現実。メルケル独首相も「我々は基本的に米国の決定に依存している」と述べ、欧州単独てアフガン情勢に対応できないことをを認めた。

 テロとの戦いは、英国が「特別な関係」と呼ぶ米国との緊密な関係を実証した。だが、今回の一方的ともいえる米軍のアフガン撤収ではしごを外された格好になった。
 ジョンソン首相は、G7の緊急首脳会談会談でバイデン大統領に対し、欧米などの外国人やアフガン人の脇力者が国外に退避するまで米軍のアフガン駐留を延長する様直談判したが、それさえも受け入れられなかった。

 ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのマイケル・コックス教授(国際関係論)は「米軍のアフガン撤収により『特別な関係』は傷ついたが、米国に代わる同盟国はない。英国もEUも不満はあるが、米国との同盟を通じ国益を追求するしかない」と指摘。

 日本は、自衛隊機を派遣し、脱出作戦を展開しようとしましたが、自爆テロの発生で、約500名の脱出が米軍撤退までにできなかったことは諸兄がご承知の通りです。

 日本の領海を含む尖閣諸島近海への中国・海警の侵入への日米同盟での対応。
 台湾有事での、米国の対応と、日本の対応。

 今回のバイデン政権の対応は、同盟国の連携の強化での安全保障を唱っていただけに、自由主義各国に与えた、米国依存の見直しショックは大きいようですね。



 # 冒頭の画像は、カブール空港を飛び立った最後の米軍機




  トリカブトの蕾


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