米大統領候補選挙で。共和党のトランプ氏の独走が止まりません。失速すると言われていましたが、その原動力は、エスタブリッシュメント(主流派)に対する反感、現状に対する有権者の「怒り」と「不満」によるものと、取り上げさせていただいていました。
ブッシュ氏の離脱により、主流派の支持がルビオ氏に集約される方向に動きつつある中、クルーズ氏共々トランプ批判の共同戦線が構成され、メディアもようやくトランプ批判を始めたようです。
しかし、3月1日の「スーパーチューズデー」でのトランプ氏の優位は変わらないのだそうで、WSJは、「攻撃開始が遅すぎた」と分析しているのだとか。
米・大統領選 民主、共和両党共に日本叩きの候補がリード - 遊爺雑記帳
ワシントン・ポストは25日付の社説で、トランプ氏が指名獲得することへの強い危機感を示し、選挙戦での一連の暴言を批判。スーパーチューズデーを前に、指名阻止のため共和党は「やるべきことをすべてやる時だ」と主張し、英誌エコノミストまだもが、「彼をクビにする時だ」と題する記事を掲載し、トランプ氏の大統領就任は「考えるだけでも恐ろしく、止めなくてはならない」として、指名獲得を阻止するため、ルビオ氏以外の候補の即時撤退を呼びかけたのだと。
米国内にとどまらず、英紙までもが非難するトランプ氏の大統領就任反論は、世界共通の意見でしょう。
トランプ氏は「日本、韓国などを守ることなどできない」と、討論会で発言し、ルビオ氏は、日本も一部負担していると説明しトランプ氏の発言に疑問を投げかけて攻撃しています。
外交や世界情勢には無知とされるトランプ氏に対し、知日派てもあり、共和党主流派のルビオ氏こそが、次期大統領にふさわしいのですね。
エスタブリッシュメントに対する反感、現状に対する有権者の「怒り」と「不満」の票は、トランプ氏とクルーズ氏に分散され、主流派のルビオ氏に常識ある有権者の票が集まり、ルビオ氏が優位に立つのが妥当と考えられますが、トランプ氏が独走するのは、何故なのでしょう。
ひとつは、現状に対する有権者の「怒り」と「不満」の票がそれだけ多いということ。もうひとつは、WSJが指摘するように、メディアが面白おかしくトランプ旋風を煽りすぎ、その難点への報道が甘くなり、「攻撃開始が遅すぎた」ことの原因が大きいと考えますがいかがでしょう。
このままでは、記事が指摘するように無為に分裂した共和党は、堕落していくことになりますね。
そして、民主党・クリントン氏が女性初の大統領の座に就く。
クリントン氏が、パンダハガーのオバマ政権の中で、毅然とした態度で、尖閣を日米同盟の範囲と公言し、ミヤンマーとの国交回復に動いた国務長官時代の溌剌とした時代のままであればそれは支持できますが、大統領の椅子に座りたい一心で、恥も外聞もないポピュリズムに走って、日本叩きをしている現状では、日本にとって、必ずしももろ手をあげて歓迎とは言えません。
共和党主流派が一致団結しルビオ氏の候補擁立に動いていただけることを切望します。
# 冒頭の画像は、テキサス州で開かれた共和党の討論会での、ルビオ氏とトランプ氏
カリガネソウと蜂
↓よろしかったら、お願いします。
ブッシュ氏の離脱により、主流派の支持がルビオ氏に集約される方向に動きつつある中、クルーズ氏共々トランプ批判の共同戦線が構成され、メディアもようやくトランプ批判を始めたようです。
しかし、3月1日の「スーパーチューズデー」でのトランプ氏の優位は変わらないのだそうで、WSJは、「攻撃開始が遅すぎた」と分析しているのだとか。
米・大統領選 民主、共和両党共に日本叩きの候補がリード - 遊爺雑記帳
2016 米大統領選 トランプ氏に集中砲火 共和討論会 米紙「攻撃遅すぎ」 (2/27 読売朝刊)
【ワシントン=今井隆、ロサンゼルス=田原徳容】テキサス州で25日開かれた米大統領選の共和党指名候補争いを巡る第10回テレビ討論会では、首位の不動産王ドナルド・トランプ氏(69)がライバルから集中砲火を浴びた。米紙ワシントン・ポストなどのメディアも激しい批判を始めたが、序盤戦最大のヤマ場、3月1日の「スーパーチューズデー」でトランプ氏の優位は変わらず、「攻撃開始が遅すぎた」(ウォール・ストリート・ジャーナル紙)との分析も少なくない。
■日本を名指し
討論会でトランプ氏は「日本、韓国などを守ることなどできない」として、米軍駐留経費の負担増を求めると主張。マルコ・ルビオ上院議員(44)が、日本も一部負担していると説明し、「米国がいなくなれば日韓は核兵器保有国になるだろう」と疑問を投げかけると、トランプ氏は「いなくなるなんて言っていない。(日本などに)もっと金を払わせたいんだ」と語気を強めた。
批判を強めるルビオ氏とテッド・クルーズ上院議員(45)の発言をさえぎり反論。過去の討論会でみせたルビオ氏の失態を「メルトダウン」、批判をやめないクルーズ氏を「ウソつき」などと激しくののしった。
■「壁」にも反論
不法移民の流入阻止でメキシコ国境に「壁」を築き、メキシコに費用負担させるとするトランプ氏の持論にも、反論の声が上がった。
米メディアは25日、メキシコのフォックス元大統領は「カネがあるのだからトランプ氏が自前で建てればいい」と語ったと報じた。前大統領のカルデロン氏も「そんなバカな壁に1セントも払うつもりはない」と発言しており、メキシコ側が激しく反発している。
ワシントン・ポスト、エコノミストも批判
【ワシントン=今井隆、ロンドン=角谷志保美】暴言を続けるトランプ氏に対し、米欧の主要メディアも猛然と批判を始めた。
ワシントン・ポストは25日付の社説で、トランプ氏が指名獲得することへの強い危機感を示し、選挙戦での一連の暴言を批判。序盤戦最大のヤマ場となるスーパーチューズデーを前に、指名阻止のため共和党は「やるべきことをすべてやる時だ」と主張した。
英誌エコノミストは「彼をクビにする時だ」と題する記事を掲載。トランプ氏の大統領就任は「考えるだけでも恐ろしく、止めなくてはならない」として、指名獲得を阻止するため、ルビオ氏以外の候補の即時撤退を呼びかけた。
ワシントン・ポスト社説の要旨
想像もできなかったことが不可避になりつつある。このままではトランプ氏が共和党の指名を獲得しそうだ。
この首位の候補は、政策課題はまるでなく、候補としてふさわしい経験もない。テロ容疑者に対する拷問などを容認。ロシアのプーチン大統領を尊敬している。1100万人(の不法移民)を強制送還するというが、これは(旧ソ連の)スターリン政権、(カンボジアの)ポル・ポト政権以来の規模だ。女性、ユダヤ人、イスラム教徒、メキシコ人、障害者など多くの人を侮辱してきた。
トランプ氏を止めるべきだが、そう主張することがかえって彼を利することにつながり、彼を成功させるかもしれないのはわかっている。だが、他に選択肢はあるだろうか?共和党はこのまま何もせずに堕落していくのか?
【ワシントン=今井隆、ロサンゼルス=田原徳容】テキサス州で25日開かれた米大統領選の共和党指名候補争いを巡る第10回テレビ討論会では、首位の不動産王ドナルド・トランプ氏(69)がライバルから集中砲火を浴びた。米紙ワシントン・ポストなどのメディアも激しい批判を始めたが、序盤戦最大のヤマ場、3月1日の「スーパーチューズデー」でトランプ氏の優位は変わらず、「攻撃開始が遅すぎた」(ウォール・ストリート・ジャーナル紙)との分析も少なくない。
■日本を名指し
討論会でトランプ氏は「日本、韓国などを守ることなどできない」として、米軍駐留経費の負担増を求めると主張。マルコ・ルビオ上院議員(44)が、日本も一部負担していると説明し、「米国がいなくなれば日韓は核兵器保有国になるだろう」と疑問を投げかけると、トランプ氏は「いなくなるなんて言っていない。(日本などに)もっと金を払わせたいんだ」と語気を強めた。
批判を強めるルビオ氏とテッド・クルーズ上院議員(45)の発言をさえぎり反論。過去の討論会でみせたルビオ氏の失態を「メルトダウン」、批判をやめないクルーズ氏を「ウソつき」などと激しくののしった。
■「壁」にも反論
不法移民の流入阻止でメキシコ国境に「壁」を築き、メキシコに費用負担させるとするトランプ氏の持論にも、反論の声が上がった。
米メディアは25日、メキシコのフォックス元大統領は「カネがあるのだからトランプ氏が自前で建てればいい」と語ったと報じた。前大統領のカルデロン氏も「そんなバカな壁に1セントも払うつもりはない」と発言しており、メキシコ側が激しく反発している。
ワシントン・ポスト、エコノミストも批判
【ワシントン=今井隆、ロンドン=角谷志保美】暴言を続けるトランプ氏に対し、米欧の主要メディアも猛然と批判を始めた。
ワシントン・ポストは25日付の社説で、トランプ氏が指名獲得することへの強い危機感を示し、選挙戦での一連の暴言を批判。序盤戦最大のヤマ場となるスーパーチューズデーを前に、指名阻止のため共和党は「やるべきことをすべてやる時だ」と主張した。
英誌エコノミストは「彼をクビにする時だ」と題する記事を掲載。トランプ氏の大統領就任は「考えるだけでも恐ろしく、止めなくてはならない」として、指名獲得を阻止するため、ルビオ氏以外の候補の即時撤退を呼びかけた。
ワシントン・ポスト社説の要旨
想像もできなかったことが不可避になりつつある。このままではトランプ氏が共和党の指名を獲得しそうだ。
この首位の候補は、政策課題はまるでなく、候補としてふさわしい経験もない。テロ容疑者に対する拷問などを容認。ロシアのプーチン大統領を尊敬している。1100万人(の不法移民)を強制送還するというが、これは(旧ソ連の)スターリン政権、(カンボジアの)ポル・ポト政権以来の規模だ。女性、ユダヤ人、イスラム教徒、メキシコ人、障害者など多くの人を侮辱してきた。
トランプ氏を止めるべきだが、そう主張することがかえって彼を利することにつながり、彼を成功させるかもしれないのはわかっている。だが、他に選択肢はあるだろうか?共和党はこのまま何もせずに堕落していくのか?
ワシントン・ポストは25日付の社説で、トランプ氏が指名獲得することへの強い危機感を示し、選挙戦での一連の暴言を批判。スーパーチューズデーを前に、指名阻止のため共和党は「やるべきことをすべてやる時だ」と主張し、英誌エコノミストまだもが、「彼をクビにする時だ」と題する記事を掲載し、トランプ氏の大統領就任は「考えるだけでも恐ろしく、止めなくてはならない」として、指名獲得を阻止するため、ルビオ氏以外の候補の即時撤退を呼びかけたのだと。
米国内にとどまらず、英紙までもが非難するトランプ氏の大統領就任反論は、世界共通の意見でしょう。
トランプ氏は「日本、韓国などを守ることなどできない」と、討論会で発言し、ルビオ氏は、日本も一部負担していると説明しトランプ氏の発言に疑問を投げかけて攻撃しています。
外交や世界情勢には無知とされるトランプ氏に対し、知日派てもあり、共和党主流派のルビオ氏こそが、次期大統領にふさわしいのですね。
エスタブリッシュメントに対する反感、現状に対する有権者の「怒り」と「不満」の票は、トランプ氏とクルーズ氏に分散され、主流派のルビオ氏に常識ある有権者の票が集まり、ルビオ氏が優位に立つのが妥当と考えられますが、トランプ氏が独走するのは、何故なのでしょう。
ひとつは、現状に対する有権者の「怒り」と「不満」の票がそれだけ多いということ。もうひとつは、WSJが指摘するように、メディアが面白おかしくトランプ旋風を煽りすぎ、その難点への報道が甘くなり、「攻撃開始が遅すぎた」ことの原因が大きいと考えますがいかがでしょう。
このままでは、記事が指摘するように無為に分裂した共和党は、堕落していくことになりますね。
そして、民主党・クリントン氏が女性初の大統領の座に就く。
クリントン氏が、パンダハガーのオバマ政権の中で、毅然とした態度で、尖閣を日米同盟の範囲と公言し、ミヤンマーとの国交回復に動いた国務長官時代の溌剌とした時代のままであればそれは支持できますが、大統領の椅子に座りたい一心で、恥も外聞もないポピュリズムに走って、日本叩きをしている現状では、日本にとって、必ずしももろ手をあげて歓迎とは言えません。
共和党主流派が一致団結しルビオ氏の候補擁立に動いていただけることを切望します。
# 冒頭の画像は、テキサス州で開かれた共和党の討論会での、ルビオ氏とトランプ氏
カリガネソウと蜂
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