岸田首相は、6月のドイツ南部エルマウで開かれた先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、日本の防衛力を5年以内に抜本的に強化し、防衛費の相当な増額(≒NATO基準はGDP比 2%)を確保すると決意表明しました。
この国際約束を実現すべく、国内で財源を含め議論が進められています。
財務省は増税で調達を推奨、他に現在の予算の科目を見直し防衛費の形式上の増額等が進められている事は、諸兄がご承知の通りです。
防衛費増額「財源は増税」が主流に 政府・与党 GDP比2%なら毎年5兆円必要…家計や賃金に影響も:東京新聞 TOKYO Web
防衛費増額には幅広い国民負担必要と財務省 | 共同通信
財務省は提出資料で「幅広い税目での負担が必要」と訴えた。(予算追加ではなく、税科目の変更での集計方法変更という姑息な手段。←日本の信用失墜)
防衛費増の財源、増税論が大勢 有識者会議: 日本経済新聞
中国軍が8月、ペロシ米下院議長の訪台への報復として、台湾周辺で強行した大規模軍事演習では、日本のEEZ内にも弾道ミサイル5発を撃ち込んできたことは未だ多くの方々が記憶されていることです。
防衛費の増額の財源については、安部元首相時代には国債で進められていましたが、財務省は増税を提唱し、専門家会議では揺れている様子。
防衛費を増額するために、果たして増税は必要かと、江崎氏。
財務省は、長期にわたる防衛費増額のためには《恒久的な財源確保》が必要であり、《国を守るのは国全体の課題であるので、防衛費の増額には幅広い税目による国民負担が必要》とする文書を専門家会議に提出。
このままだと、年末の来年度予算編成と税制改正までに、防衛費増額のための新規増税が打ち出されることになるだろうと、江崎氏。
確かに今後、最低でも10年以上、防衛費増額を続ける必要があり、そのための財源を確保しなければならない。ただし、その財源確保がなぜ新たな増税になるのか。大事なのは、財源であって増税ではないはずだと。
防衛費をGDP比 2%に倍増するために必要な追加予算は毎年約 5兆円。このまま景気回復を続ければ、増税などしなくとも「防衛国債」などで十分に対応できると、江崎氏。
いま日本がすべきは、金融緩和を含むアベノミクスを引き継いで何としても景気を回復し、税収増によって防衛費増額分を確保しようとすることだ。「防衛費を増やすためには増税もやむなし」などという、愛国心をくすぐる増税論には騙されないようにしたいものだと。
今、国民生活に負荷がかかっている物価の高騰。円安対策として、米ドルと歩調を合わせた金利の上昇を唱える声がありますが、アベノミクス創設チームの一員だった黒田総裁は、景気回復を優先させ、低金利を維持し続けておられます。
防衛費の財源の為の財源にも金融緩和による経済活動の活性化での税収増が必要!
G7での約束を守らねばならない、来年の議長の岸田氏。内閣の政策決断や如何。
# 冒頭の画像は、G7エルマウ・サミット(独)の各国首脳
カマキリ
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この国際約束を実現すべく、国内で財源を含め議論が進められています。
財務省は増税で調達を推奨、他に現在の予算の科目を見直し防衛費の形式上の増額等が進められている事は、諸兄がご承知の通りです。
防衛費増額「財源は増税」が主流に 政府・与党 GDP比2%なら毎年5兆円必要…家計や賃金に影響も:東京新聞 TOKYO Web
防衛費増額には幅広い国民負担必要と財務省 | 共同通信
財務省は提出資料で「幅広い税目での負担が必要」と訴えた。(予算追加ではなく、税科目の変更での集計方法変更という姑息な手段。←日本の信用失墜)
防衛費増の財源、増税論が大勢 有識者会議: 日本経済新聞
【国家の流儀】防衛費のGDP比2%以上に〝増税不要〟 この10年で税収は25兆円に 税収増で増額分を確保、アベノミクス継承すべき - zakzak:夕刊フジ公式サイト 2022.11/19 江崎道朗(えざき・みちお)
岸田文雄首相は17日、タイの首都バンコクで、中国の習近平国家主席と会談した。世界が注視する台湾や人権問題について、習氏は「いかなる者のいかなる口実による内政干渉も受け入れない」と突き放した。中国軍が8月、台湾周辺で強行した大規模軍事演習では、日本のEEZ(排他的経済水域)内に弾道ミサイル5発を撃ち込んできた。「台湾有事、日本有事」が懸念されるなか、岸田政権は「防衛力強化」や「防衛費のGDP(国内総生産)比2%以上の増額」に取り組んでいるが、政府の有識者会議では、財源を「増税」に見いだす意見が多い。岸田政権を支える財務省の影響なのか。評論家の江崎道朗氏は「防衛費増額」と「増税」をつなげる主張を論破した。
◇
防衛費を増額するために、果たして増税は必要か。
11月9日、「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」の第3回会合が開催され、これまでの議論をまとめた結果、防衛費の大幅増額のために増税が必要であることで意見が一致したことを明らかにした。
この第3回会合で財務省も、長期にわたる防衛費増額のためには《恒久的な財源確保》が必要であり、《国を守るのは国全体の課題であるので、防衛費の増額には幅広い税目による国民負担が必要》とする文書を提出した。
このままだと、年末の来年度予算編成と税制改正までに、防衛費増額のための新規増税が打ち出されることになるだろう。
確かに今後、最低でも10年以上、防衛費増額を続ける必要があり、そのための財源を確保しなければならない。ただし、その財源確保がなぜ新たな増税になるのか。大事なのは、財源であって増税ではないはずだ。
バブルの崩壊以降、日本はデフレが続き、税収も低迷した。しかし、第二次安倍晋三政権が「大胆な金融緩和」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」の3つを柱とするアベノミクスを始めるや、日本は再び経済成長を始めた。
中でも、景気回復において効果があったとされるのが日本銀行による「大胆な金融緩和」で、リフレ政策とも呼ばれる。実際に、このリフレ政策の導入によって日本は再び経済成長を始め、税収も増えていく。
民主党政権であった2011年度の一般会計税収は42・8兆円(所得税13・5、法人税9・4、消費税10・2)だったが、第二次安倍政権になると税収も急増し、18年度には60・4兆円(所得税19・9、法人税12・3、消費税17・7)になった。そして、22年度の税収総額は68兆3590億円(所得税20・4、法人税13・3、消費税21・6)と、3年連続で過去最大を更新する見通しだ。
要は、日本銀行による金融緩和を続けて設備投資を促していけば、景気は上向き、税収はおのずと増えていく。現に、この10年で税収は43兆円から68兆円と、実に25兆円も増えている。防衛費をGDP(国内総生産)比2%に倍増するために必要な追加予算は毎年約5兆円。このまま景気回復を続ければ、増税などしなくとも「防衛国債」などで十分に対応できる。
防衛費増額のために新たな増税が必要だと主張する人たちは、アベノミクス以後のこの10年間の急激な税収増の現実が全く見えていない。繰り返すが重要なのは、税収増であって増税ではないはずだ。
いま日本がすべきは、金融緩和を含むアベノミクスを引き継いで何としても景気を回復し、税収増によって防衛費増額分を確保しようとすることだ。「防衛費を増やすためには増税もやむなし」などという、愛国心をくすぐる増税論には騙されないようにしたいものだ。
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■江崎道朗(えざき・みちお) 評論家。1962年、東京都生まれ。九州大学卒業後、月刊誌編集や国会議員政策スタッフなどを務め、安全保障やインテリジェンス、近現代史研究などに従事。「江崎塾」を主宰。著書『日本は誰と戦ったのか』(KKベストセラーズ)で2018年、アパ日本再興大賞を受賞、19年はフジサンケイグループの正論新風賞を受賞した。著書・共著に『インテリジェンスで読み解く 米中と経済安保』(扶桑社)、『インテリジェンスで読む日中戦争』(ワニブックス)など多数。
岸田文雄首相は17日、タイの首都バンコクで、中国の習近平国家主席と会談した。世界が注視する台湾や人権問題について、習氏は「いかなる者のいかなる口実による内政干渉も受け入れない」と突き放した。中国軍が8月、台湾周辺で強行した大規模軍事演習では、日本のEEZ(排他的経済水域)内に弾道ミサイル5発を撃ち込んできた。「台湾有事、日本有事」が懸念されるなか、岸田政権は「防衛力強化」や「防衛費のGDP(国内総生産)比2%以上の増額」に取り組んでいるが、政府の有識者会議では、財源を「増税」に見いだす意見が多い。岸田政権を支える財務省の影響なのか。評論家の江崎道朗氏は「防衛費増額」と「増税」をつなげる主張を論破した。
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防衛費を増額するために、果たして増税は必要か。
11月9日、「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」の第3回会合が開催され、これまでの議論をまとめた結果、防衛費の大幅増額のために増税が必要であることで意見が一致したことを明らかにした。
この第3回会合で財務省も、長期にわたる防衛費増額のためには《恒久的な財源確保》が必要であり、《国を守るのは国全体の課題であるので、防衛費の増額には幅広い税目による国民負担が必要》とする文書を提出した。
このままだと、年末の来年度予算編成と税制改正までに、防衛費増額のための新規増税が打ち出されることになるだろう。
確かに今後、最低でも10年以上、防衛費増額を続ける必要があり、そのための財源を確保しなければならない。ただし、その財源確保がなぜ新たな増税になるのか。大事なのは、財源であって増税ではないはずだ。
バブルの崩壊以降、日本はデフレが続き、税収も低迷した。しかし、第二次安倍晋三政権が「大胆な金融緩和」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」の3つを柱とするアベノミクスを始めるや、日本は再び経済成長を始めた。
中でも、景気回復において効果があったとされるのが日本銀行による「大胆な金融緩和」で、リフレ政策とも呼ばれる。実際に、このリフレ政策の導入によって日本は再び経済成長を始め、税収も増えていく。
民主党政権であった2011年度の一般会計税収は42・8兆円(所得税13・5、法人税9・4、消費税10・2)だったが、第二次安倍政権になると税収も急増し、18年度には60・4兆円(所得税19・9、法人税12・3、消費税17・7)になった。そして、22年度の税収総額は68兆3590億円(所得税20・4、法人税13・3、消費税21・6)と、3年連続で過去最大を更新する見通しだ。
要は、日本銀行による金融緩和を続けて設備投資を促していけば、景気は上向き、税収はおのずと増えていく。現に、この10年で税収は43兆円から68兆円と、実に25兆円も増えている。防衛費をGDP(国内総生産)比2%に倍増するために必要な追加予算は毎年約5兆円。このまま景気回復を続ければ、増税などしなくとも「防衛国債」などで十分に対応できる。
防衛費増額のために新たな増税が必要だと主張する人たちは、アベノミクス以後のこの10年間の急激な税収増の現実が全く見えていない。繰り返すが重要なのは、税収増であって増税ではないはずだ。
いま日本がすべきは、金融緩和を含むアベノミクスを引き継いで何としても景気を回復し、税収増によって防衛費増額分を確保しようとすることだ。「防衛費を増やすためには増税もやむなし」などという、愛国心をくすぐる増税論には騙されないようにしたいものだ。
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■江崎道朗(えざき・みちお) 評論家。1962年、東京都生まれ。九州大学卒業後、月刊誌編集や国会議員政策スタッフなどを務め、安全保障やインテリジェンス、近現代史研究などに従事。「江崎塾」を主宰。著書『日本は誰と戦ったのか』(KKベストセラーズ)で2018年、アパ日本再興大賞を受賞、19年はフジサンケイグループの正論新風賞を受賞した。著書・共著に『インテリジェンスで読み解く 米中と経済安保』(扶桑社)、『インテリジェンスで読む日中戦争』(ワニブックス)など多数。
中国軍が8月、ペロシ米下院議長の訪台への報復として、台湾周辺で強行した大規模軍事演習では、日本のEEZ内にも弾道ミサイル5発を撃ち込んできたことは未だ多くの方々が記憶されていることです。
防衛費の増額の財源については、安部元首相時代には国債で進められていましたが、財務省は増税を提唱し、専門家会議では揺れている様子。
防衛費を増額するために、果たして増税は必要かと、江崎氏。
財務省は、長期にわたる防衛費増額のためには《恒久的な財源確保》が必要であり、《国を守るのは国全体の課題であるので、防衛費の増額には幅広い税目による国民負担が必要》とする文書を専門家会議に提出。
このままだと、年末の来年度予算編成と税制改正までに、防衛費増額のための新規増税が打ち出されることになるだろうと、江崎氏。
確かに今後、最低でも10年以上、防衛費増額を続ける必要があり、そのための財源を確保しなければならない。ただし、その財源確保がなぜ新たな増税になるのか。大事なのは、財源であって増税ではないはずだと。
防衛費をGDP比 2%に倍増するために必要な追加予算は毎年約 5兆円。このまま景気回復を続ければ、増税などしなくとも「防衛国債」などで十分に対応できると、江崎氏。
いま日本がすべきは、金融緩和を含むアベノミクスを引き継いで何としても景気を回復し、税収増によって防衛費増額分を確保しようとすることだ。「防衛費を増やすためには増税もやむなし」などという、愛国心をくすぐる増税論には騙されないようにしたいものだと。
今、国民生活に負荷がかかっている物価の高騰。円安対策として、米ドルと歩調を合わせた金利の上昇を唱える声がありますが、アベノミクス創設チームの一員だった黒田総裁は、景気回復を優先させ、低金利を維持し続けておられます。
防衛費の財源の為の財源にも金融緩和による経済活動の活性化での税収増が必要!
G7での約束を守らねばならない、来年の議長の岸田氏。内閣の政策決断や如何。
# 冒頭の画像は、G7エルマウ・サミット(独)の各国首脳
カマキリ
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