ロシアのウクライナ侵攻からもうすぐ1年がたつ。
西側当局者は、欧米が冷静さを保ち、結束して困難な冬を乗り越えれば、ロシアの経済問題や軍事的失敗が制裁によって深刻化し、ロシア政府が紛争の出口の模索や和平の追求を余儀なくされる可能性があるとみていたと、WSJ。
そうした自信は薄れている。むしろ一部の西側政府は今、人員と物資を投入し続けることをいとわないロシア政府が、長引く消耗戦で優位に立つ可能性を警戒していると、WSJ。
昨年キーウ(キエフ)、ハリコフ、ヘルソン周辺で成功させた反転攻勢の勢いを補強するために、主力戦車などの装甲車両や、さらなる防空システムといった西側諸国の強力な兵器をウクライナがすぐに必要としているとの首脳の見解。
西側政府は当時、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の当初の戦争計画が崩れたことを受け、戦闘が長引けば長引くほど、ウクライナが勝利する可能性が高まると期待していたこととは逆。
むしろ、ロシアは今後数カ月中に新たな攻勢に出ることを目指し、より訓練された徴集兵を動員し、消耗戦に備えている。東部バフムト周辺でのそうした戦闘は最近、成果をもたらしているように見える。
それなら、戦局を変え、ロシアの戦闘能力を圧倒する可能性のある先進的な武器をウクライナに与える方がいい。
ウクライナへの供給加速の必要性を巡って西側の考え方に変化があったことは、ここ数日間に米英独が西側製の主力戦車をウクライナに供与することを決めことで公になった。
渋っていたドイツも、米国が「M1エイブラムス」の供与を決めたことで、「レオパルト2」の供与に合意。ポーランドなどがレオパルトをウクライナに供与することも承認することに。
軍事支援の強化を提唱する人たちは、その中心的な目標は紛争の早期終結にあると表明しているが、それが現実的かどうか懸念を抱く当局者もいる。
ウクライナ軍は、期待をはるかに上回るペースで西側の複雑な軍事機器の操作を習得し、統合してきたが、昨秋のような攻勢を再び成功させられるかどうかは定かでない。
また、プーチン氏がウクライナの服従なしに紛争を終結させる可能性を受け入れるとは、どの西側政府もあまり考えていない。
と、WSJ。
米シンクタンク、大西洋評議会の北欧担当ディレクターを務めるアナ・ビースランダー氏は、「今は紛争が非常に変化しやすい時期だ。しかし、西側政府の反応は今のところ、単に戦術的なものに私には見える」
「戦争をどう終わらせるべきか、その展望にそうした武器供与がどう合致するかについて共通のビジョンが欠けている」と述べているのだそうです。
今回の戦車の供与の他に、ウクライナはF16戦闘機の供与も希望しています。
バイデン大統領は、記者会見の質問には否定していますが、ポーランドは応じる意向もあるのだとか。
ウクライナへF16戦闘機、ポーランドは「用意ある」…バイデン氏は「ノー」 : 読売新聞オンライン
春に向けて、ウクライナもロシアも攻勢準備を進める中で、軍備のステップアップが進められています。
プーチンが始めたウクライナ侵攻。止めるのもエスカレートさせるのもプーチン次第。そのプーチンの決断に影響を与え得るのは、ロシア国民?!
# 冒頭の画像は、ロシア軍の残骸 (14日 ウクライナ ハリコフ)
この花の名前は、プリムラ・ポリアンザ
2月 7日は、北方領土の日
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西側当局者は、欧米が冷静さを保ち、結束して困難な冬を乗り越えれば、ロシアの経済問題や軍事的失敗が制裁によって深刻化し、ロシア政府が紛争の出口の模索や和平の追求を余儀なくされる可能性があるとみていたと、WSJ。
そうした自信は薄れている。むしろ一部の西側政府は今、人員と物資を投入し続けることをいとわないロシア政府が、長引く消耗戦で優位に立つ可能性を警戒していると、WSJ。
時がロシアに味方か、長引く戦闘で西側に焦り - WSJ
昨春にロシア軍がキーウから撤退した際のムードとは対照的
By Laurence Norman in Berlin and Stephen Fidler in London (以下、WSJと略)
2023 年 1 月 30 日
西側諸国はウクライナへの軍事支援を大幅に拡充した。
その背景には、時間がロシアの味方をするかもしれないとの懸念がある。
ウクライナに残された時間は無限ではなく、昨年キーウ(キエフ)、ハリコフ、ヘルソン周辺で成功させた反転攻勢の勢いを補強するために、主力戦車などの装甲車両やさらなる防空システムといった西側諸国の強力な兵器をウクライナがすぐに必要としている、との考えだ。
これは、昨春ロシア軍がキーウから撤退していた際に広がっていたムードとは対照的だ。西側政府は当時、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の当初の戦争計画が崩れたことを受け、戦闘が長引けば長引くほど、ウクライナが勝利する可能性が高まると期待していた。
西側当局者は、欧米が冷静さを保ち、結束して困難な冬を乗り越えれば、ロシアの経済問題や軍事的失敗が制裁によって深刻化し、ロシア政府が紛争の出口の模索や和平の追求を余儀なくされる可能性があるとみていた。
ロシアのウクライナ侵攻からもうすぐ1年がたつが、そうした自信は薄れている。むしろ一部の西側政府は今、人員と物資を投入し続けることをいとわないロシア政府が、長引く消耗戦で優位に立つ可能性を警戒している。
それなら、戦局を変え、ロシアの戦闘能力を圧倒する可能性のある先進的な武器をウクライナに与える方がいい。
ロシア軍は優れた兵士や機器を大量に失い、一部の精密ミサイルを含む重要な軍事能力が不足している兆しがある。
また、ロシア産原油の禁輸や価格上限設定などの欧米の厳しい制裁措置の一部もここへ来て、ようやく効果が出始めている。ロシア経済は今年、大幅なリセッション(景気後退)が予想されており、その成長率は今後数年にわたり減退し続ける可能性が高い。
しかし、制裁によってロシアの軍事力が機能不全に陥ったり、異論や抗議の封じ込めにたけたロシア政府が経済的圧力にさらされ、戦争に対する国内の支持を失ったりしている兆候はほとんどない。
むしろ、ロシアは今後数カ月中に新たな攻勢に出ることを目指し、より訓練された徴集兵を動員し、消耗戦に備えている。東部バフムト周辺でのそうした戦闘は最近、成果をもたらしているように見える。
ウクライナへの供給加速の必要性を巡って西側の考え方に変化があったことは、ここ数日間に米英独が西側製の主力戦車をウクライナに供与することを決めことで公になった。
それらの兵器は他の装甲車や防空システムと合わせ、ウクライナがロシアの攻撃を退けるだけでなく、ロシアが支配する領域にさらに侵入し、交渉で優位に立てる手段を与えることを狙いとしている。
そうした急な動きには、もう一つ要因がある。当局者によると、欧米の世論は今のところ、軍事・財政支援を依然として固く支持している。しかし、プーチン氏は、戦争が何年も続き、米国などで政権が交代すれば、そうした支持は続かないと期待している可能性がある。
軍事支援の強化を提唱する人たちは、その中心的な目標は紛争の早期終結にあると表明しているが、それが現実的かどうか懸念を抱く当局者もいる。
ウクライナ軍は、期待をはるかに上回るペースで西側の複雑な軍事機器の操作を習得し、統合してきたが、昨秋のような攻勢を再び成功させられるかどうかは定かでない。
また、プーチン氏がウクライナの服従なしに紛争を終結させる可能性を受け入れるとは、どの西側政府もあまり考えていない。
米シンクタンク、大西洋評議会の北欧担当ディレクターを務めるアナ・ビースランダー氏は、西側の同盟国が武器供与の拡大にあたり、明確な戦略を決め、ウクライナが明確に定められた戦争目的を達成するのを支援しようとしているとは思えないと話す。「今は紛争が非常に変化しやすい時期だ。しかし、西側政府の反応は今のところ、単に戦術的なものに私には見える」とビースランダー氏は指摘。「戦争をどう終わらせるべきか、その展望にそうした武器供与がどう合致するかについて共通のビジョンが欠けている」と述べた。
昨春にロシア軍がキーウから撤退した際のムードとは対照的
By Laurence Norman in Berlin and Stephen Fidler in London (以下、WSJと略)
2023 年 1 月 30 日
西側諸国はウクライナへの軍事支援を大幅に拡充した。
その背景には、時間がロシアの味方をするかもしれないとの懸念がある。
ウクライナに残された時間は無限ではなく、昨年キーウ(キエフ)、ハリコフ、ヘルソン周辺で成功させた反転攻勢の勢いを補強するために、主力戦車などの装甲車両やさらなる防空システムといった西側諸国の強力な兵器をウクライナがすぐに必要としている、との考えだ。
これは、昨春ロシア軍がキーウから撤退していた際に広がっていたムードとは対照的だ。西側政府は当時、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の当初の戦争計画が崩れたことを受け、戦闘が長引けば長引くほど、ウクライナが勝利する可能性が高まると期待していた。
西側当局者は、欧米が冷静さを保ち、結束して困難な冬を乗り越えれば、ロシアの経済問題や軍事的失敗が制裁によって深刻化し、ロシア政府が紛争の出口の模索や和平の追求を余儀なくされる可能性があるとみていた。
ロシアのウクライナ侵攻からもうすぐ1年がたつが、そうした自信は薄れている。むしろ一部の西側政府は今、人員と物資を投入し続けることをいとわないロシア政府が、長引く消耗戦で優位に立つ可能性を警戒している。
それなら、戦局を変え、ロシアの戦闘能力を圧倒する可能性のある先進的な武器をウクライナに与える方がいい。
ロシア軍は優れた兵士や機器を大量に失い、一部の精密ミサイルを含む重要な軍事能力が不足している兆しがある。
また、ロシア産原油の禁輸や価格上限設定などの欧米の厳しい制裁措置の一部もここへ来て、ようやく効果が出始めている。ロシア経済は今年、大幅なリセッション(景気後退)が予想されており、その成長率は今後数年にわたり減退し続ける可能性が高い。
しかし、制裁によってロシアの軍事力が機能不全に陥ったり、異論や抗議の封じ込めにたけたロシア政府が経済的圧力にさらされ、戦争に対する国内の支持を失ったりしている兆候はほとんどない。
むしろ、ロシアは今後数カ月中に新たな攻勢に出ることを目指し、より訓練された徴集兵を動員し、消耗戦に備えている。東部バフムト周辺でのそうした戦闘は最近、成果をもたらしているように見える。
ウクライナへの供給加速の必要性を巡って西側の考え方に変化があったことは、ここ数日間に米英独が西側製の主力戦車をウクライナに供与することを決めことで公になった。
それらの兵器は他の装甲車や防空システムと合わせ、ウクライナがロシアの攻撃を退けるだけでなく、ロシアが支配する領域にさらに侵入し、交渉で優位に立てる手段を与えることを狙いとしている。
そうした急な動きには、もう一つ要因がある。当局者によると、欧米の世論は今のところ、軍事・財政支援を依然として固く支持している。しかし、プーチン氏は、戦争が何年も続き、米国などで政権が交代すれば、そうした支持は続かないと期待している可能性がある。
軍事支援の強化を提唱する人たちは、その中心的な目標は紛争の早期終結にあると表明しているが、それが現実的かどうか懸念を抱く当局者もいる。
ウクライナ軍は、期待をはるかに上回るペースで西側の複雑な軍事機器の操作を習得し、統合してきたが、昨秋のような攻勢を再び成功させられるかどうかは定かでない。
また、プーチン氏がウクライナの服従なしに紛争を終結させる可能性を受け入れるとは、どの西側政府もあまり考えていない。
米シンクタンク、大西洋評議会の北欧担当ディレクターを務めるアナ・ビースランダー氏は、西側の同盟国が武器供与の拡大にあたり、明確な戦略を決め、ウクライナが明確に定められた戦争目的を達成するのを支援しようとしているとは思えないと話す。「今は紛争が非常に変化しやすい時期だ。しかし、西側政府の反応は今のところ、単に戦術的なものに私には見える」とビースランダー氏は指摘。「戦争をどう終わらせるべきか、その展望にそうした武器供与がどう合致するかについて共通のビジョンが欠けている」と述べた。
昨年キーウ(キエフ)、ハリコフ、ヘルソン周辺で成功させた反転攻勢の勢いを補強するために、主力戦車などの装甲車両や、さらなる防空システムといった西側諸国の強力な兵器をウクライナがすぐに必要としているとの首脳の見解。
西側政府は当時、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の当初の戦争計画が崩れたことを受け、戦闘が長引けば長引くほど、ウクライナが勝利する可能性が高まると期待していたこととは逆。
むしろ、ロシアは今後数カ月中に新たな攻勢に出ることを目指し、より訓練された徴集兵を動員し、消耗戦に備えている。東部バフムト周辺でのそうした戦闘は最近、成果をもたらしているように見える。
それなら、戦局を変え、ロシアの戦闘能力を圧倒する可能性のある先進的な武器をウクライナに与える方がいい。
ウクライナへの供給加速の必要性を巡って西側の考え方に変化があったことは、ここ数日間に米英独が西側製の主力戦車をウクライナに供与することを決めことで公になった。
渋っていたドイツも、米国が「M1エイブラムス」の供与を決めたことで、「レオパルト2」の供与に合意。ポーランドなどがレオパルトをウクライナに供与することも承認することに。
軍事支援の強化を提唱する人たちは、その中心的な目標は紛争の早期終結にあると表明しているが、それが現実的かどうか懸念を抱く当局者もいる。
ウクライナ軍は、期待をはるかに上回るペースで西側の複雑な軍事機器の操作を習得し、統合してきたが、昨秋のような攻勢を再び成功させられるかどうかは定かでない。
また、プーチン氏がウクライナの服従なしに紛争を終結させる可能性を受け入れるとは、どの西側政府もあまり考えていない。
と、WSJ。
米シンクタンク、大西洋評議会の北欧担当ディレクターを務めるアナ・ビースランダー氏は、「今は紛争が非常に変化しやすい時期だ。しかし、西側政府の反応は今のところ、単に戦術的なものに私には見える」
「戦争をどう終わらせるべきか、その展望にそうした武器供与がどう合致するかについて共通のビジョンが欠けている」と述べているのだそうです。
今回の戦車の供与の他に、ウクライナはF16戦闘機の供与も希望しています。
バイデン大統領は、記者会見の質問には否定していますが、ポーランドは応じる意向もあるのだとか。
ウクライナへF16戦闘機、ポーランドは「用意ある」…バイデン氏は「ノー」 : 読売新聞オンライン
春に向けて、ウクライナもロシアも攻勢準備を進める中で、軍備のステップアップが進められています。
プーチンが始めたウクライナ侵攻。止めるのもエスカレートさせるのもプーチン次第。そのプーチンの決断に影響を与え得るのは、ロシア国民?!
# 冒頭の画像は、ロシア軍の残骸 (14日 ウクライナ ハリコフ)
この花の名前は、プリムラ・ポリアンザ
2月 7日は、北方領土の日
政府広報(北方領土問題) - YouTube
↓よろしかったら、お願いします。
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