秋の共産党大会での専制体制確立に向け、着々と地固めを進めている習近平かの様に見えますが、習氏の強引な政治手法は、党内や国民から不満を高めているとの見方が出てきていて、SNS上にポスト習近平の名が取沙汰されているのだそうです。
夕刊フジが識者の見解を集めています。
人民日報(電子版)は25日、習氏が新疆ウイグル自治区を訪問予定のミシェル・バチェレ国連人権高等弁務官とオンラインで会談し、欧米諸国がウイグルでの人権弾圧を批判していることをけん制し、
「人権を口実に他国の内政に干渉してはいけない」「教師面して偉そうに他国に説教する必要はなく、人権問題を政治化してはいけない」
と述べたと報じたのだそうです。
米非営利団体「共産主義犠牲者記念財団」(VOC)は、バチェレ氏の訪中に合わせるように24日、ウイグルでの人権弾圧に迫る内部資料を公表。中国共産党幹部の発言記録や、2万人分以上の強制収容者リスト、収容施設の写真など、数万件の資料が流出したのだそうです。
米国務省のネッド・プライス報道官は24日の記者会見で、「中国の残虐行為を立証する多くの証拠の一つだ」「組織的抑圧やジェノサイド(民族大量虐殺)、人道の罪について中国政府の最高位が承認していないことは非常に想像しにくい」と指摘。
他にも、5月初旬から、中国語のSNS上で「習近平退陣」という未確認情報が流れたのだそうで、「偽情報」「フェイクニュース」という分析が多いが、共産党の最高機関と位置付けられる党大会を見据えて、さまざまな問題が噴き出している様だと夕刊フジ。
評論家の宮崎正弘氏は「習体制は以前ほど盤石ではない。新型コロナで上海市などの機能が停止していることに加え、ウイグルでの人権侵害や、米中摩擦による国内経済の停滞といった問題を多数抱えている。党内の不満はたまっている」と指摘されていると。
万が一、習氏が失脚するとすれば、「ポスト習」は誰なのか。
石平氏は、「習氏の強引な政治手法は、党内や国民から不満を高めている。党の再建を図るのであれば、正反対ともいえる李氏が象徴になり得るのではないか。李克強氏は、習氏の『ゼロコロナ政策』とも距離を置いてきた。ただ、現段階で習氏の失脚は現実的ではない」と。
中国の今日の世界第二位で、更に米国を凌ごうとする勢いの大国に成長させた鄧小平の共青団派を継ぐ李克強ですが、鄧小平が毛沢東の独裁政治の弊害再発防止で定めた定年退職と集団指導体制を堅持する李克強は定年退陣します。
共青団派の次世代指導者候補とされ、習近平の排除圧力にも関わらず、国務院副総理の座にいる胡春華の名が記事にはみられませんが、次世代は李克強に該当するのは、胡春華だと考えられますが如何。
宮崎氏は「習氏の 3期目が濃厚」と前置きしたうえで、「ポスト習」について、ナンバー4の汪洋・人民政治協商会議主席と、習氏の側近で上海市トップの李強・党委員会書記を挙げておられるのだそうです。
中国のトップ人事は、OBを交えた「北戴河会議」での承認が必要とされていることは、諸兄がご存知のことですが、今年 8月の開催では、「習近平糾弾」の舞台となりかねないと石平氏。
習近平は、先手を打って「北戴河会議」の前に彼ら老幹部の封じ込めに躍起になっていると。
【石平のChina Watch】長老封じ込め躍起の習主席 - 産経ニュース
余談ですが、今注目のプーチンが起こしたウクライナ侵攻。
英秘密情報部(SIS、通称M16)の元長官が、ロシアのプーチン大統領が2023年までに引退すると発言。M16元情報部員も健康不安説に言及したのだとか。
「プーチン大統領は来年引退」英MI6元長官が発言「療養所に入所」の見通し 元情報部員も健康不安説に言及、クレムリン「不安定になっている」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト
専制政治体制と言える中露。コロナの感染蔓延と、プーチンが始めたウクライナ侵攻での世界経済に与えている混乱とで、情報戦でも苦闘している様子ですね。
# 冒頭の画像は、北京冬季五輪時のプーチンと習近平
この花の名前は、ヒメシャガ
↓よろしかったら、お願いします。
遊爺さんの写真素材 - PIXTA
夕刊フジが識者の見解を集めています。
「ポスト習」に3人浮上 中国SNSで〝退陣説〟の怪情報 米中摩擦やコロナ拡大の多事多難 共産党内の一強状態が崩壊か - zakzak:夕刊フジ公式サイト 2022.5/26
中国の習近平体制が揺らいでいるのか―。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた上海市のロックダウン(都市封鎖)や経済停滞、米中摩擦の長期化と激化、人権侵害への国際的批判など多事多難で、共産党内が以前のような「習一強」ではなくなっているとの見方がある。中国語のSNS上では「習退陣」の怪情報も流れた。今秋には5年に1度の党大会が開催される予定だが、米国主導の自由主義陣営が対中包囲網を強化すれば、習国家主席の「政権3期目」戦略も盤石ではなさそうだ。万が一に備えて、識者に「ポスト習」を考察してもらった。
◇
「人権を口実に他国の内政に干渉してはいけない」「教師面して偉そうに他国に説教する必要はなく、人権問題を政治化してはいけない」
習氏は25日、新疆ウイグル自治区を訪問予定のミシェル・バチェレ国連人権高等弁務官とオンラインで会談し、欧米諸国がウイグルでの人権弾圧を批判していることを、こう牽制(けんせい)した。共産党機関紙、人民日報(電子版)が伝えた。
バチェレ氏の訪中に合わせるように、米非営利団体「共産主義犠牲者記念財団」(VOC)は24日、ウイグルでの人権弾圧に迫る内部資料を公表した。中国共産党幹部の発言記録や、2万人分以上の強制収容者リスト、収容施設の写真など、数万件の資料が流出したという。
米国務省のネッド・プライス報道官は24日の記者会見で、「中国の残虐行為を立証する多くの証拠の一つだ」「組織的抑圧やジェノサイド(民族大量虐殺)、人道の罪について中国政府の最高位が承認していないことは非常に想像しにくい」と指摘した。
異変は他にもある。5月初旬から、中国語のSNS上で「習近平退陣」という未確認情報が流れたのだ。「偽情報」「フェイクニュース」という分析が多いが、共産党の最高機関と位置付けられる党大会を見据えて、さまざまな問題が噴き出しているようだ。
注目の党大会では、重要事項や指導部人事などが決まる。習氏は2017年の前回大会で、新たな党規約に「習思想」を明記させ、毛沢東、鄧小平に次ぐ権威を確立させた。翌18年には憲法改正を行い、国家主席の任期(5年2期)を撤廃し、不動の地位を確立したとみられていた。
中国に詳しい評論家の宮崎正弘氏は「習体制は以前ほど盤石ではない。新型コロナで上海市などの機能が停止していることに加え、ウイグルでの人権侵害や、米中摩擦による国内経済の停滞といった問題を多数抱えている。党内の不満はたまっている」と指摘する。
約9600万人ともいわれる中国共産党員のうち、中央幹部は最高指導部の政治局常務委員(7人)と、政治局員(同25人)で構成される。万が一、習氏が失脚するとすれば、「ポスト習」は誰なのか。
評論家の石平氏は、党内ナンバー2の李克強首相の名前を挙げ、次のように解説した。
「習氏の強引な政治手法は、党内や国民から不満を高めている。党の再建を図るのであれば、正反対ともいえる李氏が象徴になり得るのではないか。李克強氏は、習氏の『ゼロコロナ政策』とも距離を置いてきた。ただ、現段階で習氏の失脚は現実的ではない」
李克強氏は18日、雲南省での会合に出席し、経済成長と市場主体の安定、雇用の確保に向けた説明を行ったと中国国営の新華社通信が伝えた。「経済に強い」という印象を強める報道だ。
前出の宮崎氏も「習氏の3期目が濃厚」と前置きしたうえで、「ポスト習」について、ナンバー4の汪洋・人民政治協商会議主席と、習氏の側近で上海市トップの李強・党委員会書記を挙げた。
■別の候補急浮上も
汪氏は13年、李克強氏のもとで副首相に抜擢(ばってき)された人物で、今年3月の人民政治協商会議(政協)では、「思想、政治、行動において習同志を核心とする党中央と高度に一致しなければならない」と強調していた。
李強氏は、来年首相を退く予定の李克強氏の後任として有力視される。党大会での昇格が注目される一方、経済活動まで厳しく制限した上海市のロックダウンで批判の矢面に立たされている。
宮崎氏は「習氏はこれまで、ナンバー2になりそうな人物をことごとく弱体化させてきた。そのため、実力ある人物が見当たらない。汪氏は親米だが、多くの派閥から反対が出にくい人物といえる。李強氏は側近として習路線を継ぐ人物といえる。政治局員以上の人物から、今後有力候補が急浮上する可能性も十分にある」と指摘した。
出身地 主な学歴 過去の主な経歴
李克強首相(66) 安徽省定遠県 北京大卒 河南省党委員会書記、国務院副総理
汪洋政協主席(67) 安徽省宿州市 中央党校大卒 広東省党委員会書記、国務院副総理
李強上海市党委員会書記(62) 浙江省瑞安市 浙江農業大(現淅江大)卒 江蘇省党委員会書記、浙江省党委員会副書記・省長
中国の習近平体制が揺らいでいるのか―。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた上海市のロックダウン(都市封鎖)や経済停滞、米中摩擦の長期化と激化、人権侵害への国際的批判など多事多難で、共産党内が以前のような「習一強」ではなくなっているとの見方がある。中国語のSNS上では「習退陣」の怪情報も流れた。今秋には5年に1度の党大会が開催される予定だが、米国主導の自由主義陣営が対中包囲網を強化すれば、習国家主席の「政権3期目」戦略も盤石ではなさそうだ。万が一に備えて、識者に「ポスト習」を考察してもらった。
◇
「人権を口実に他国の内政に干渉してはいけない」「教師面して偉そうに他国に説教する必要はなく、人権問題を政治化してはいけない」
習氏は25日、新疆ウイグル自治区を訪問予定のミシェル・バチェレ国連人権高等弁務官とオンラインで会談し、欧米諸国がウイグルでの人権弾圧を批判していることを、こう牽制(けんせい)した。共産党機関紙、人民日報(電子版)が伝えた。
バチェレ氏の訪中に合わせるように、米非営利団体「共産主義犠牲者記念財団」(VOC)は24日、ウイグルでの人権弾圧に迫る内部資料を公表した。中国共産党幹部の発言記録や、2万人分以上の強制収容者リスト、収容施設の写真など、数万件の資料が流出したという。
米国務省のネッド・プライス報道官は24日の記者会見で、「中国の残虐行為を立証する多くの証拠の一つだ」「組織的抑圧やジェノサイド(民族大量虐殺)、人道の罪について中国政府の最高位が承認していないことは非常に想像しにくい」と指摘した。
異変は他にもある。5月初旬から、中国語のSNS上で「習近平退陣」という未確認情報が流れたのだ。「偽情報」「フェイクニュース」という分析が多いが、共産党の最高機関と位置付けられる党大会を見据えて、さまざまな問題が噴き出しているようだ。
注目の党大会では、重要事項や指導部人事などが決まる。習氏は2017年の前回大会で、新たな党規約に「習思想」を明記させ、毛沢東、鄧小平に次ぐ権威を確立させた。翌18年には憲法改正を行い、国家主席の任期(5年2期)を撤廃し、不動の地位を確立したとみられていた。
中国に詳しい評論家の宮崎正弘氏は「習体制は以前ほど盤石ではない。新型コロナで上海市などの機能が停止していることに加え、ウイグルでの人権侵害や、米中摩擦による国内経済の停滞といった問題を多数抱えている。党内の不満はたまっている」と指摘する。
約9600万人ともいわれる中国共産党員のうち、中央幹部は最高指導部の政治局常務委員(7人)と、政治局員(同25人)で構成される。万が一、習氏が失脚するとすれば、「ポスト習」は誰なのか。
評論家の石平氏は、党内ナンバー2の李克強首相の名前を挙げ、次のように解説した。
「習氏の強引な政治手法は、党内や国民から不満を高めている。党の再建を図るのであれば、正反対ともいえる李氏が象徴になり得るのではないか。李克強氏は、習氏の『ゼロコロナ政策』とも距離を置いてきた。ただ、現段階で習氏の失脚は現実的ではない」
李克強氏は18日、雲南省での会合に出席し、経済成長と市場主体の安定、雇用の確保に向けた説明を行ったと中国国営の新華社通信が伝えた。「経済に強い」という印象を強める報道だ。
前出の宮崎氏も「習氏の3期目が濃厚」と前置きしたうえで、「ポスト習」について、ナンバー4の汪洋・人民政治協商会議主席と、習氏の側近で上海市トップの李強・党委員会書記を挙げた。
■別の候補急浮上も
汪氏は13年、李克強氏のもとで副首相に抜擢(ばってき)された人物で、今年3月の人民政治協商会議(政協)では、「思想、政治、行動において習同志を核心とする党中央と高度に一致しなければならない」と強調していた。
李強氏は、来年首相を退く予定の李克強氏の後任として有力視される。党大会での昇格が注目される一方、経済活動まで厳しく制限した上海市のロックダウンで批判の矢面に立たされている。
宮崎氏は「習氏はこれまで、ナンバー2になりそうな人物をことごとく弱体化させてきた。そのため、実力ある人物が見当たらない。汪氏は親米だが、多くの派閥から反対が出にくい人物といえる。李強氏は側近として習路線を継ぐ人物といえる。政治局員以上の人物から、今後有力候補が急浮上する可能性も十分にある」と指摘した。
出身地 主な学歴 過去の主な経歴
李克強首相(66) 安徽省定遠県 北京大卒 河南省党委員会書記、国務院副総理
汪洋政協主席(67) 安徽省宿州市 中央党校大卒 広東省党委員会書記、国務院副総理
李強上海市党委員会書記(62) 浙江省瑞安市 浙江農業大(現淅江大)卒 江蘇省党委員会書記、浙江省党委員会副書記・省長
人民日報(電子版)は25日、習氏が新疆ウイグル自治区を訪問予定のミシェル・バチェレ国連人権高等弁務官とオンラインで会談し、欧米諸国がウイグルでの人権弾圧を批判していることをけん制し、
「人権を口実に他国の内政に干渉してはいけない」「教師面して偉そうに他国に説教する必要はなく、人権問題を政治化してはいけない」
と述べたと報じたのだそうです。
米非営利団体「共産主義犠牲者記念財団」(VOC)は、バチェレ氏の訪中に合わせるように24日、ウイグルでの人権弾圧に迫る内部資料を公表。中国共産党幹部の発言記録や、2万人分以上の強制収容者リスト、収容施設の写真など、数万件の資料が流出したのだそうです。
米国務省のネッド・プライス報道官は24日の記者会見で、「中国の残虐行為を立証する多くの証拠の一つだ」「組織的抑圧やジェノサイド(民族大量虐殺)、人道の罪について中国政府の最高位が承認していないことは非常に想像しにくい」と指摘。
他にも、5月初旬から、中国語のSNS上で「習近平退陣」という未確認情報が流れたのだそうで、「偽情報」「フェイクニュース」という分析が多いが、共産党の最高機関と位置付けられる党大会を見据えて、さまざまな問題が噴き出している様だと夕刊フジ。
評論家の宮崎正弘氏は「習体制は以前ほど盤石ではない。新型コロナで上海市などの機能が停止していることに加え、ウイグルでの人権侵害や、米中摩擦による国内経済の停滞といった問題を多数抱えている。党内の不満はたまっている」と指摘されていると。
万が一、習氏が失脚するとすれば、「ポスト習」は誰なのか。
石平氏は、「習氏の強引な政治手法は、党内や国民から不満を高めている。党の再建を図るのであれば、正反対ともいえる李氏が象徴になり得るのではないか。李克強氏は、習氏の『ゼロコロナ政策』とも距離を置いてきた。ただ、現段階で習氏の失脚は現実的ではない」と。
中国の今日の世界第二位で、更に米国を凌ごうとする勢いの大国に成長させた鄧小平の共青団派を継ぐ李克強ですが、鄧小平が毛沢東の独裁政治の弊害再発防止で定めた定年退職と集団指導体制を堅持する李克強は定年退陣します。
共青団派の次世代指導者候補とされ、習近平の排除圧力にも関わらず、国務院副総理の座にいる胡春華の名が記事にはみられませんが、次世代は李克強に該当するのは、胡春華だと考えられますが如何。
宮崎氏は「習氏の 3期目が濃厚」と前置きしたうえで、「ポスト習」について、ナンバー4の汪洋・人民政治協商会議主席と、習氏の側近で上海市トップの李強・党委員会書記を挙げておられるのだそうです。
中国のトップ人事は、OBを交えた「北戴河会議」での承認が必要とされていることは、諸兄がご存知のことですが、今年 8月の開催では、「習近平糾弾」の舞台となりかねないと石平氏。
習近平は、先手を打って「北戴河会議」の前に彼ら老幹部の封じ込めに躍起になっていると。
【石平のChina Watch】長老封じ込め躍起の習主席 - 産経ニュース
余談ですが、今注目のプーチンが起こしたウクライナ侵攻。
英秘密情報部(SIS、通称M16)の元長官が、ロシアのプーチン大統領が2023年までに引退すると発言。M16元情報部員も健康不安説に言及したのだとか。
「プーチン大統領は来年引退」英MI6元長官が発言「療養所に入所」の見通し 元情報部員も健康不安説に言及、クレムリン「不安定になっている」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト
専制政治体制と言える中露。コロナの感染蔓延と、プーチンが始めたウクライナ侵攻での世界経済に与えている混乱とで、情報戦でも苦闘している様子ですね。
# 冒頭の画像は、北京冬季五輪時のプーチンと習近平
この花の名前は、ヒメシャガ
↓よろしかったら、お願いします。
遊爺さんの写真素材 - PIXTA