『崖の上のポニョ』
5歳の宗介(土井洋輝)は海で金魚の女の子ポニョ(奈良柚莉愛)と出会って恋に堕ちるが、彼女は父フジモト(所ジョージ)に海の底へ連れ戻されてしまう。ポニョは宗介に会いたい一心で再び地上への冒険を試みるのだが・・・。
んー。
ぶっちゃけ、微妙。
やりたいことはすごいわかるんだよね。小さな子どものなんともいえない愛らしさ─無邪気さ、優しさ、純粋さ、健康な心、みずみずしい感性、頼りなさ、儚さetc.─を表現したいとゆーフェチ心と、CGアニメまっさかりのこの時代にあえてセル画でスペクタクル・ファンタジーをやってみたいという冒険心。
そこはわかるし共感できる。素直に大したもんだと思う。
けどね。それだけなの。やりたいことはわかるのに、いいたいことは伝わってこない。響いてこない。
子ども向けとはいえ話が強引すぎてついてけないし、世界観を単純にしたいのか複雑にしたいのかがすごく中途半端にみえて、観ていて困惑してしまう部分が多すぎる。たとえばポニョの本名はブリュンヒルデなんだけど、由来となった北欧神話に登場するブリュンヒルデとポニョとの間にあまりに大きな落差があるために、本名の設定そのものにものすごい違和感がある。ベースになった童話「人魚姫」にしても、人魚姫は人間になって王子と恋をすることに苛酷な賭けを強いられるけど、ポニョは幼すぎて犠牲にするものをまるで自覚していないから、障害のある恋を軸にした物語の構造そのものに矛盾がある。
終盤にゾロゾロ登場する古代魚たちもイマイチ手抜きに見えるし・・・描いてみたかっただけなのかなー?それこそここで『風の谷のナウシカ』の王蟲で使った技術を駆使してほしかったわん。
観ようかどうしようか迷って迷って、でも宮崎駿だしとりあえずと思って観たけど、正直にいってこれはとくに観にゃいかんとゆー映画ではなかったです。
だって観たってその後なんにも残んないんだもん。マジで、さっぱり、なんもなし。
残念。
無念なり。
声優陣では山口智子と天海祐希が無茶苦茶ハマってました。天海祐希は顔まで似てて笑った。所ジョージは全然ダメ。演技以前に声質から口調から何もかもがまったく役とマッチしていないために、登場人物中でいちばん奥行きを感じさせるべきキャラクターがいっさい表現できていない。フジモトこそもっと雰囲気にぴったりあう人が演じてれば映画全体のクオリティがよくなったかもしれない。
クレジットが肩書きなしの順不同になってて、そこに「この映画は子ども向けですから」的な押しつけがましさも感じた。気持ちはわかるけどね・・・。
5歳の宗介(土井洋輝)は海で金魚の女の子ポニョ(奈良柚莉愛)と出会って恋に堕ちるが、彼女は父フジモト(所ジョージ)に海の底へ連れ戻されてしまう。ポニョは宗介に会いたい一心で再び地上への冒険を試みるのだが・・・。
んー。
ぶっちゃけ、微妙。
やりたいことはすごいわかるんだよね。小さな子どものなんともいえない愛らしさ─無邪気さ、優しさ、純粋さ、健康な心、みずみずしい感性、頼りなさ、儚さetc.─を表現したいとゆーフェチ心と、CGアニメまっさかりのこの時代にあえてセル画でスペクタクル・ファンタジーをやってみたいという冒険心。
そこはわかるし共感できる。素直に大したもんだと思う。
けどね。それだけなの。やりたいことはわかるのに、いいたいことは伝わってこない。響いてこない。
子ども向けとはいえ話が強引すぎてついてけないし、世界観を単純にしたいのか複雑にしたいのかがすごく中途半端にみえて、観ていて困惑してしまう部分が多すぎる。たとえばポニョの本名はブリュンヒルデなんだけど、由来となった北欧神話に登場するブリュンヒルデとポニョとの間にあまりに大きな落差があるために、本名の設定そのものにものすごい違和感がある。ベースになった童話「人魚姫」にしても、人魚姫は人間になって王子と恋をすることに苛酷な賭けを強いられるけど、ポニョは幼すぎて犠牲にするものをまるで自覚していないから、障害のある恋を軸にした物語の構造そのものに矛盾がある。
終盤にゾロゾロ登場する古代魚たちもイマイチ手抜きに見えるし・・・描いてみたかっただけなのかなー?それこそここで『風の谷のナウシカ』の王蟲で使った技術を駆使してほしかったわん。
観ようかどうしようか迷って迷って、でも宮崎駿だしとりあえずと思って観たけど、正直にいってこれはとくに観にゃいかんとゆー映画ではなかったです。
だって観たってその後なんにも残んないんだもん。マジで、さっぱり、なんもなし。
残念。
無念なり。
声優陣では山口智子と天海祐希が無茶苦茶ハマってました。天海祐希は顔まで似てて笑った。所ジョージは全然ダメ。演技以前に声質から口調から何もかもがまったく役とマッチしていないために、登場人物中でいちばん奥行きを感じさせるべきキャラクターがいっさい表現できていない。フジモトこそもっと雰囲気にぴったりあう人が演じてれば映画全体のクオリティがよくなったかもしれない。
クレジットが肩書きなしの順不同になってて、そこに「この映画は子ども向けですから」的な押しつけがましさも感じた。気持ちはわかるけどね・・・。