過労自殺、最悪の81人 心の病、労災申請4年で倍
原因は上司のパワハラ? 部下の能力不足? 職場の人間関係とうつ
今日に限らず毎日のように「うつ病」の見出しがメディアを賑わせ、著名人でさえうつ病を告白するのも珍しくなった今日このごろ。妙な時代になったもんです。ぐりがうつ病になった10数年前を思えばまさに光陰矢の如し。あのころはほとんどの人がうつ病と躁鬱病の区別もついてなかったもんね(今もか?)。うつ病?何それ?みたいな。
最近は何かと話題になりやすくなって、これまで埋没してた患者が発見されることが多くなったせいで患者数が伸びてるんじゃないかという気もする。昨日今日いきなりドバッと増えたわけじゃなくてさ。以前までならうつ病だと知らずに苦しんでた人も、これだけ情報が氾濫してれば「あ、オレうつだわ」ってわかったりするわけじゃないですか。そうでなくても心療内科とか精神科って敷居高いし。
でも話題になりやすくなったぶんだけ、誤解も多くなった気がする。どうせ仮病でしょ?やる気ないだけじゃないの?本人の問題でしょ?なんて批判もよく耳にするようになった。ITmediaの記事なんかいい例でしょう。
あのねえ、心の病気だろーがなんだろーが、病気なんて肉体に起こる現象なんだから、本人に原因があるなんて当り前でしょうが。ウィルス性の病気だって、同じように感染しても死ぬ人もいれば軽症で済む人もいる。全員がばっちり全く同じ症状を示すわけでもない。要するに、病気に限らず物事すべてに理由があって、それぞれの理由は決してひとことで片づくほど単純ではないってことです。いくつもいくつもの理由が重なって、それ相応の段階を経て結果に至るってのが現実じゃないの?そんなん改めて主張するほどのことじゃないと思うけど。あほくさ。
大体さ、「あなたの病気はあなた自身に原因があります」なんていって病気治りますかね?そんなことしてなんかいいことありますかね?ぐりはアタマ悪いんでちょっと想像つかないんだけどさあ。少なくとも、大抵の患者はこんな記事読まされたらよけい具合悪くなるね。経験から断言できるよ。
そんなことをこせこせ追求するよりも、ここまで社会現象化しちゃってる現実を受け入れて、うつ病になってしまった人に社会がどう対応してくかってことに前向きになるべきでしょう。病人の足ひっぱってどーすんの?
うつ病になる人はある日突然発症するわけじゃない。
いろいろいろいろ、問題が積み上げられてって、ひとつも解決の糸口をつかめないまま許容量を超えてしまうと、精神が決壊を起こして病気になる。
日本で今この病気になる人が増えてるのは、日本独特の「臭いものにはフタ」的な考え方にも原因があるんじゃないかと思う。ややこしいことにはみんな見てみぬフリをする。ツライ人、無理してる人がいても、誰もが自分可愛さに関わろうとしない。孤立が孤立を招いて、やがて健康を蝕み始める。弱い者は脱落するに任せておけばいい、世の中弱肉強食なんだからなんて暴論がもてはやされてる昨今、この傾向を止めるものは何もない。
英語では堪忍袋のことをthe last strawという。「It is the last straw that breaks the camel's back. (1本のワラでも限度を越えるとラクダの背骨を砕く)」という慣用句から来ているそうで、同じ意味で「It is the last feather that breaks the horse's back. (羽根1つでも馬の背骨を砕く)」「The last drop makes the cup run over. (最後の1滴がカップを溢れさせる)」という表現もある。
結局、うつ病になるのにパワハラだの本人の性格だのなんてのは単なる枝葉末節、麦わら1本、羽毛1本、水の1滴に過ぎない。問題は、こうして物事をムダに矮小化したがる無神経さの方だと思うし、ぐりは正直いってこんな記事が堂々と書かれ、何の抵抗もなく読者に受け入れられてる世の中がとても怖いと思う。
カンヌ国際映画祭でお披露目された4時間半の大作『CHE』より、ベニチオ・デル・トロ。
さすがにこのままではあまりにも長過ぎるので、一般公開用にこれから編集し直すらしーです。
原因は上司のパワハラ? 部下の能力不足? 職場の人間関係とうつ
今日に限らず毎日のように「うつ病」の見出しがメディアを賑わせ、著名人でさえうつ病を告白するのも珍しくなった今日このごろ。妙な時代になったもんです。ぐりがうつ病になった10数年前を思えばまさに光陰矢の如し。あのころはほとんどの人がうつ病と躁鬱病の区別もついてなかったもんね(今もか?)。うつ病?何それ?みたいな。
最近は何かと話題になりやすくなって、これまで埋没してた患者が発見されることが多くなったせいで患者数が伸びてるんじゃないかという気もする。昨日今日いきなりドバッと増えたわけじゃなくてさ。以前までならうつ病だと知らずに苦しんでた人も、これだけ情報が氾濫してれば「あ、オレうつだわ」ってわかったりするわけじゃないですか。そうでなくても心療内科とか精神科って敷居高いし。
でも話題になりやすくなったぶんだけ、誤解も多くなった気がする。どうせ仮病でしょ?やる気ないだけじゃないの?本人の問題でしょ?なんて批判もよく耳にするようになった。ITmediaの記事なんかいい例でしょう。
あのねえ、心の病気だろーがなんだろーが、病気なんて肉体に起こる現象なんだから、本人に原因があるなんて当り前でしょうが。ウィルス性の病気だって、同じように感染しても死ぬ人もいれば軽症で済む人もいる。全員がばっちり全く同じ症状を示すわけでもない。要するに、病気に限らず物事すべてに理由があって、それぞれの理由は決してひとことで片づくほど単純ではないってことです。いくつもいくつもの理由が重なって、それ相応の段階を経て結果に至るってのが現実じゃないの?そんなん改めて主張するほどのことじゃないと思うけど。あほくさ。
大体さ、「あなたの病気はあなた自身に原因があります」なんていって病気治りますかね?そんなことしてなんかいいことありますかね?ぐりはアタマ悪いんでちょっと想像つかないんだけどさあ。少なくとも、大抵の患者はこんな記事読まされたらよけい具合悪くなるね。経験から断言できるよ。
そんなことをこせこせ追求するよりも、ここまで社会現象化しちゃってる現実を受け入れて、うつ病になってしまった人に社会がどう対応してくかってことに前向きになるべきでしょう。病人の足ひっぱってどーすんの?
うつ病になる人はある日突然発症するわけじゃない。
いろいろいろいろ、問題が積み上げられてって、ひとつも解決の糸口をつかめないまま許容量を超えてしまうと、精神が決壊を起こして病気になる。
日本で今この病気になる人が増えてるのは、日本独特の「臭いものにはフタ」的な考え方にも原因があるんじゃないかと思う。ややこしいことにはみんな見てみぬフリをする。ツライ人、無理してる人がいても、誰もが自分可愛さに関わろうとしない。孤立が孤立を招いて、やがて健康を蝕み始める。弱い者は脱落するに任せておけばいい、世の中弱肉強食なんだからなんて暴論がもてはやされてる昨今、この傾向を止めるものは何もない。
英語では堪忍袋のことをthe last strawという。「It is the last straw that breaks the camel's back. (1本のワラでも限度を越えるとラクダの背骨を砕く)」という慣用句から来ているそうで、同じ意味で「It is the last feather that breaks the horse's back. (羽根1つでも馬の背骨を砕く)」「The last drop makes the cup run over. (最後の1滴がカップを溢れさせる)」という表現もある。
結局、うつ病になるのにパワハラだの本人の性格だのなんてのは単なる枝葉末節、麦わら1本、羽毛1本、水の1滴に過ぎない。問題は、こうして物事をムダに矮小化したがる無神経さの方だと思うし、ぐりは正直いってこんな記事が堂々と書かれ、何の抵抗もなく読者に受け入れられてる世の中がとても怖いと思う。
カンヌ国際映画祭でお披露目された4時間半の大作『CHE』より、ベニチオ・デル・トロ。
さすがにこのままではあまりにも長過ぎるので、一般公開用にこれから編集し直すらしーです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます