ふくい、Tokyo、ヒロシマ、百島物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

仏師 定朝

2007年07月10日 | 千伝。
午前中、NHK衛星でアメリカのオールスター戦の前日のホームランダービーを観ていましたが、つまらないのでチャンネルを変えると、NHKの番組で「美しい平等院鳳凰堂阿弥陀如来坐像」が映し出されていました。

「なむあみだぶつ」と唱えれば、皆誰もが極楽往生できる・・それを具現化した世界が、宇治の平等院だということです。

そして、それを造ったのが平安末期の仏師定朝なる人物です。

「円満具足」という阿弥陀さまの形式を創造したとのこと。
さらに驚くべきことは、それまでの「一本木造り」から「寄せ木造り」という日本独自の技法を考案確立して仏像の大量生産を可能にしたとのこと。

解説者の談によれば、当時の仏像の注文が、現代の大量生産する車社会と同列だとのこと・・興味深い点でした。

例えば、宇治の平等院の阿弥陀さまは、極楽浄土まで乗って行く最高高級車だとのこと。

極楽浄土への往生として、各人各家庭、それぞれの経済力に見合う仏像を仏師に注文したとのこと。

現代も、家庭内の予算に応じて、軽、普通一般車、高級車と選びます。

解説者の番組最後のコメントで、「仏師定朝は、彫刻家でも芸術家でもなく、大企業の経営者だった」と述べておりました。

仏が心に極楽浄土をうみ、仏師が生まれ、職人が生まれ、商人に転化したようです。

人間、化ける可能性こそが、極楽浄土そのものの世界かもしれません。

常なるよい朝を迎えたいものです。

ごきげんよう。

歯に衣着せぬ言葉

2007年07月10日 | 千伝。
人生のどこかの選択で、人生が変わったかもしれない。

が、結果を求めないまま選択後の後悔というのは、おかしいと思う。

選択した結果、味わう経験や体験が、人生を形作るものだと、ひしひしと感じる。

昨日、大正8年生まれの認知症のお年寄りから頂いた言葉・・。

「女房子供、家族は大事にせんとあかんよ。歳とったら、よ~くわかる・・・歯がないと不便だ」。