朝日系ホームテレビのザワツクの特番で、98歳の女性トメさんが、70歳の息子さん同行での富士登頂を放映していた。
6合目から1合目ごとに宿泊、40歩進むたびに休憩。
そして5回の腹式呼吸。
健脚なら5合目から山頂まで、5時間から7時間踏破するが、98歳のトメさんは、次の山小屋までが1日のペース。
聞けば福島県の方で、4年連続の最高齢の富士登頂記録保持者との事。
福島には、会津磐梯山(1816米)という宝の山があるが、標高2倍以上の富士登山が、トメさんの健康を維持しているとの事だった。
さすがに、8合目から9合目の胸つき八丁では、空気も薄いし、岩場の旧登ともなると、若者でさえ苦しいのに、98歳のトメさんを支える70歳の息子さんが偉い。
飽くまで母親のペースに合わせて、転んで怪我をしないように、建設業で使用される命綱をザイルとして、互いを結んでいた。
あたかも、それは、心のへその緒を形象しているかに思えた。
狛犬や鳥居を過ぎると富士山頂。
そこに、多くの登山者が待ち受けて、98歳のトメさん親子の登頂を祝福し、記念写真を撮ったりの感動的場面だった。
団塊の母親は、3年前に既に94歳で他界。
「親孝行したい時には親はなし」とはよく言ったものだ。
山頂神社の社務所には、70歳以上の登頂者だけの記載名簿があるという。
昭和46年7月10日に、御殿場5合目から上り5時間で山頂、下りは砂走り2時間の、今でいう弾丸登山だった。
「富士山を2度登るのは馬鹿」の諺を信じて、登らないのが馬鹿だと教えられた番組だった。
100歳までも、日本一の富士山を目指すトメさんの笑顔は、時間を超越した乙女さんのようであった。
53年前に一緒に登った埼玉の丸橋忠弥君は元気だろうか?
大泉洋の「終わりに見た街」を見たあとは、Eテレの「生誕120年没後60年小津安二郎は生きている」をみて、時間トラベルはお仕舞い。
今日は秋分の日。
「暑さ寒さも彼岸まで」を守って欲しい野分けかな
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます