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ヤンチョルは、何故自分の気持ちを誰も分かってくれないんだとがっくりしていました。
世間はともかく、血のつながった息子たちなら、これまで傍にいた息子たちなら分かってくれると思っていたのに、ヨンギやドンギは口をそろえてスニャン自動車を売れと言います。
スニャン自動車がスニャングループの要だというヤンチョルの言葉を、誰も信じてくれないのです。
何故だとヤンチョルは呟きました。
ドジュンが答えました。
「スニャン車は買いたい車じゃありません。他にもっと良い車がたくさんあるから。スニャンの軽自動車アポロは良い車ですが、価格が高い。買わせるには、もっと大きな魅力が必要です。」
そして、アポロについての全権を委任してくださいとヤンチョルに言ったのです。自分が売って見せると。
ドジュンが打ち出したのは、W杯に協賛すること。
韓国代表が勝ち進めば勝ち進むほどたくさんのアポロをプレゼントすると言う企画でした。
当時、韓国人でさえ、自国のチームが勝ち進むとは考えていない時代でした。
勝っても負けても、W杯の関心と同時にアポロへの注目度は上がっていくということです。
しかし、高価なアポロの購入には長期分割払いが必要です。
ドジュンは、スニャンカードを買収しようと考えました。
ヤンチョルの世話は、ピルオクがしていました。
せん妄の症状を家族にも気づかれないためには、ピルオクだけが携わる必要がありました。
が、ある日、ピルオクの留守中にお茶を出したヒョンミンを、ユンギの妻へインと思い込んで話をしてしまったのです、ヤンチョルが。
勘の良いヒョンミンは、すぐに異常に気付きました。
丁度、ドジュンがやってきたので、それ以上失態を起こす危険は避けられましたが。
ドジュンは、ヤンチョルに呼ばれたためにやって来たのです。
ヤンチョルは、考えを変えて、スニャン自動車を売るつもりになっていました。
ドジュンが金融持ち株会社の社長になるのを邪魔されないがためでした。
ヤンチョルの経営能力がに疑問がもたれている今、ヤンチョルが推すドジュンを社長に・・・とは思わない株主が多くなるのではないかと考えたようです。
だったら・・・と、ドジュンはヤンチョルに賭けを提案。
「韓国代表がベスト4にならなければ、スニャン自動車を売ってください。でも、ベスト4になったら、僕の言うとおりにしてください。」
ヤンチョルはドジュンが自分を憐れんでいると思いました。
悔しいし、情けない思いでいっぱいだったでしょう。
しかし、一方で、この家の中でドジュンだけが自分の事を考えてくれているとも思いました。
「遺言書を書き変える。」
ヤンチョルはイ秘書室長に言いました。
ドジュンの読み通り・・・いえ、記憶の通り、韓国代表は勝ち進みました。
そして、ベスト4に進出したのです。
アポロへの注目度は爆上がり。
軽自動車販売数において、ギネス世界記録を打ち出すほどに売れたのです。
ドジュンは、この時点でアポロのCMを打ち切りました。
広告費が底をついたと言いましたが、最高潮に盛り上がったところで止めるのが良い手でもありますし、実際、この後負けると知ってますもんね。
ドジュンのやり方を馬鹿にしたような目で見ていたヨンギたちは、この奇跡に言葉も出ませんでした。
ヒョンミンは、証拠を掴みたいと思っていました。
で、ピルオクの留守中にヤンチョルから、薬の在りかを聞き出し、探し始めたのです。
しかし、ピルオクが帰宅。
ヒョンミンが勝手に机の引き出しを漁っているのを見つけました。
キツク注意したピルオクでしたが、ヒョンミンも負けてはいません。
贋作の事等を突きつけ、ピルオクを黙らせました。
ピルオクはショックを受けました。従順だと思って来たヒョンミンも、油断がならない人間だと気付いたからでしょうね。
この直後、ピルオクは、ヤンチョルが倒れているのを発見。
持ち直すのかと思っていましたが、ヤンチョルは数日間の昏睡状態の後、息を引き取ってしまいました。
ヤンチョルがまだ息を引き取る前に、遺書が公開されました。
最近修正されたものです。
孫たちにもそれぞれに遺産を残したヤンチョル。
しかし、ドジュンだけは、何も与えなかったのです。
あまりにも意外な内容に、皆驚きました。ドジュンも・・・です。
ドジュンには、ヤンチョルの考えが全く分かりません。自分を愛し、理解してくれていると考えていました。
しかし・・・。
思わず、病院のヤンチョルを訪ねました。
訪ねたと言うより、怒りをぶつけようとしたと言うのが本当のところでしょう。
でも、ヤンチョルの顔を見たら、落ち着いたようです。
そして言いました。賭けに勝ったよ・・・と。ベスト4になった・・・と。
一礼して、部屋を出ようとしたとき、ヤンチョルの呼吸が止まりました。
ピルオクは、一家の長としてスニャンを守って行かなければと思っていました。
ピルオクは、密かにスニャン生命の株17%を手に入れていました。贋作を売った資金で買い入れたようです。
ヤンチョルも知らなかったことでしょう。
「家族を仲良くまとめてくれる子にあげるわ。」
ユンギ一家を除くメンバーは、それを聞いて色めき立ちました。
それぞれに思惑があり、それぞれ手を打ち始めました。
ファヨンは、スニャン生命の株をドジュンに譲るから、百貨店の株を全て返してほしいとユンギに言いました。
この時、ピルオクの話も聞いたユンギは、焦りました。
ユンギは、ドジュンが何も遺産を貰えなかったことを、納得していません。ドジュンこそが、ヤンチョルが信じた後継者だと思っていますからね。
だから、遺言状自体を無効にしたいとドジュンに言いました。
病室には防犯カメラが付けられていたから、その映像が判断力を失っていた証拠になると言いました。
そんな状態での遺言書は無効に出来る筈だと。
しかし、ドジュンは、イ秘書室長に連絡して、防犯カメラの映像を削除するよう指示したのです。
ユンギは唖然としました。
「おじい様の名誉のために、恥を世間にさらすなんて理解出来ない。」
その頃、例の画廊に検察の家宅捜査が入っていました。
知らせを受けたピルオクは、何としても捜査を止めさせろと命じました。
で、なんと、ミニョンを襲わせたのです。
車に爆発物を仕掛けられたミニョンを、危ないところで救い出したのはハ運転手。
ずっと、ドジュンの指示でミニョンを警護していたのです。
ドジュンはミニョンに画廊の捜査を止めてくれないかと言いました。
ヤンチョルまで殺そうとした人たちだと、ドジュンは言いました。不安なのです。
ミニョンではない別の検事がすれば良い事だと。
でも、ミニョンは聞き入れません。
画廊の贋作事件、そしてそれによってつくられた裏金を操作することで、ヤンチョルとドジュンを殺そうと指示した犯人を見つけられると信じているからです。
「あなたが二度と傷つかない事を願ってるから。」
ドジュンは、こうなったら、直接立ち向かうしかないと思ったようです。
ピルオクに会いに行きました。
ミニョンが追っているのは、ヤンチョル殺害未遂事件だと言いました。
そして自分はその証拠を持っていると。
「ソ検事に危害を加えようと思わないでください。おばあ様のために。」
検察に画廊から贋作の販売台帳が送られて来ました。司法取引だと思われました。
実は、画廊の代表はドジュンの指示でお金を受け取る代わりに、販売台帳を提出したようです。
ピルオクに、ミニョンから連絡が入りました。
台帳にピルオクの名があったのです。
参考人としての事情聴取に応じるよう要請されました。
慌てたピルオクはドジュンに連絡しました。
ドジュンは、スニャン生命の株17%を要求。ピルオクはそれに応じるしかありませんでした。
この様子を、ヒョンミンは全て見ていました。
容易に流れが推測できました。
ヒョンミンが、何か動くんじゃないかと思いましたが、今のところ、大人しいですよね。
ソンジュンに経緯を話しました。
ソンジュンから話を聞いたヨンギは、ショックを受けました。
ピルオクに確かめました。
子供の財産を横取りされる母親はいないと叫んだピルオク。だから、夫ですら殺そうとしたんだと。
ヨンギは言いました。分かる・・・と。
ピルオクがヤンチョルを許せなかったのと同じように、ソンジュンが引き継ぐはずだったスニャンをドジュンに渡したピルオクを許せる筈は無いと。
ヨンギはその言葉通りに動きました。
ミニョンに、ピルオクの殺人教唆について打ち明け、証拠はドジュンが持っていると告げたのです。