■You Can Make Me Dance, Sing Of Anything / Faces (Warner Bros.)
W杯サッカー、ついに日本が予選リーグを突破しましたねっ!
昨夜は久々に早く寝られたんで、今朝は4時に起きてのテレビ観戦でしたが、もう3点目が入った場面の高揚感は最高でした♪♪~♪
まあ、正直、今大会の日本は2敗1弾き分け……、と悲観的に予想していたんですが、全く嬉しい裏切りに感謝するばかりですし、暗い話題が多すぎる昨今の我国にも、ちょっとは明るい光が射した雰囲気じゃないでしょうか。
さて、サッカーといえば、ロック界ではロッド・スチュアートが大好き人間として有名ですよね。なにしろステージのクライマックスでは、自らロックのビートに合わせてサッカーボールを客席に蹴り飛ばす大サービスが、完全なる「お約束」になっていた時期もあったほどです。
そして今、フェイセズ時代のアルバムが紙ジャケット仕様で復刻されたようですが、最新リマスター音源を使いながら、実はボーナストラックが無いことから、私は買いません。
もちろん発売中のものは全て、アナログ盤LPで持っていることもありますし、未発表音源は以前出たボックス物で楽しんでいればOKというわけです。
しかし、せっかく最新リマスターを施すなら、例えばそのボックス物に収録されていた、フェイセズ畢生の泣きのパラード「Open To Ideas」とか、素晴らしいお宝をボーナスに入れる太っ腹を期待するんですけどねぇ……。
ちなみに「Open To Ideas」は、1975年1月という、本当にフェイセズ末期の録音なんですが、そこに濃厚なソウルフィーリングは当時流行のアメリカは南部R&Bの本拠地メンフィスのレーベル「Hi Record」で作られていた味わいと同じものです。
おそらくロッド・スチュアートは、例えばオーティス・クレイあたりの大御所ソウルシンガーの影響をモロに開陳したつもりだったんじゃないでしょうか。
で、そのあたりが最初に露わになったのが、1974年晩秋に発売された本日ご紹介のシングル曲「メイク・ミー・ダンス / You Can Make Me Dance, Sing Of Anything」でしょう。とにかくドラムスのビートの出し方、ギターとベースのコンビネーションが、モロに所謂「ハイ・サウンド」なんですねぇ~♪ そして曲メロに絡んでくるストリングの存在感と全体のグルーヴそのものが、ロッド・スチュアートならではのビターテイストな歌い回しとジャストミート♪♪~♪
このあたりは、例えば前述したオーティス・クレイならば1972年の大名盤「愛なき世界で」と聴き比べれば、尚更に顕著だと思います。特にアルバムタイトル曲「Trying To Live My Life Wihtout You」は本当にゾクゾクするほどで、これはロッド・スチュアートがフェイセズ解散後の1975年に出した大ヒットアルバム「アトランティック・クロッシング」の初っ端に収録された「Three Time Loser」へと直結する魅力がいっぱいですよ♪♪~♪
そして結果的に「メイク・ミー・ダンス」はフェイセズが出した最後のシングル曲になったわけですが、今日でもフェイセズの解散を惜しむ声、もっと長く続けて欲しかったという願いは当然あるものの、サイケおやじは以降のロッド・スチュアートの活動を鑑みれば、この「メイク・ミー・ダンス」の味わい、そしてフェイセズならではのファジーなR&Rの楽しさは継承されていると思います。
またロン・ウッドが翌年からストーンズのサポートメンバーとなり、今ではレギュラーとしての存在感を示しているのですから、とやかく言うのは愚の骨頂かもしまれせんね。
ということで、サッカーの話がメンフィス・ハイ・サウンドに繋がったという、本日は落語のようなオチで失礼致しました。
頑張れっ、ニッポン!