OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ソフト&クールな佐良直美は上手いなぁ~♪

2013-11-05 15:20:40 | 歌謡曲

どこへ行こうかこれから二人 c/w 気になるあなた / 佐良直美 (日本ビクター)

プロの歌手は上手くて当たり前という常識の中にあっても、やはり佐良直美は特別の存在でしょう。

なにしろソフトな節回しでありながら、きっちり「熱」を感じさせる説得力は技巧云々だけでは語れない、本物の歌心の発露と思うばかりです。

そして彼女のルックスから、ボーイッシュで中性的なイメージを先入観念として歌を聴いていたとしても、時折にハッとするほどセクシーな表現にクラクラさせられたりするんですから!?

例えば本日掲載のシングル盤A面曲「どこへ行こうかこれから二人」は、昭和45(1970)年に発売された極めてソフトロック歌謡な名曲なんですが、中村泰士の書いたアンニュイな曲メロもさることながら、西川ひとみの綴った歌詞の中身の男女関係があれやこれや、おそらくは許されない愛に刹那の愉悦を求めてやまない心情風景をジンワリと歌う佐良直美のナチュラルフィーングが、いやぁ~、なんともセクシーなんですよねぇ~~♪

極言すれば「秘すれば花」ですよ。

ちなみに佐良直美については説明不要とは思いますが、とにかく昭和42(1967)年のデビュー大ヒット曲「世界は二人のために」から翌年の更なるウルトラメガヒット「いいじゃないの幸せならば」の連発によって、日本の芸能史に燦然たる業績を残しているんですが、同時に彼女が決して忘れられないのは、歌の上手さばかりでなく、ドラマ出演や歌番組の司会等々における、自然体の温かさだったのでしょうか。

ですから時にはクール過ぎる仕上がりのレコードも散見されるんですが、その意味で、このシングル盤B面に収録された「気になる二人」が最高級のボサノバ歌謡になっているのは、個人的に死ぬほど嬉しいですねぇ~~♪

とにかくイントロからソフトなストリングやスマートなギター&ピアノと共に始まるパヤパヤなスキャット、そしてボサノバ特有の涼しいメロディ展開の妙が佐良直美ならではのアルトボイスで歌われる時、愛と憧れの世界がゆるやかに広がっていく、その心地良さ♪♪~♪

ちなみに作詞作曲を担当した山口納堡子とは、佐良直美の本名なんですねぇ~~♪

そして渋谷毅のアレンジも素晴らしく良い感じ♪♪~♪

とにかくこれは歌謡曲ファンのみならず、ボサノバ愛好者の皆々様にも、ぜひともお楽しみいただきたい名曲名唱と思っています。

最後になりましたが、佐良直美と言えば、例のスキャンダルがあったので、なにか普通の恋愛の歌は……、みたいな偏見が今日でも続いているようですが、そんなの関係ねぇ~~!

歌手本人の私生活云々なんてことを詮索していたら、ティーンアイドルは必ず童貞や処女の証明書をぶら下げて歌わなければなりませんからねぇ~。

素敵な歌を素直に楽しむ心は、決して節操の無い行為では無い!

それがサイケおやじの立場でありますが、時には自己矛盾を露呈している事が度々というあたりは、ご容赦下さいませ。

コメント (4)
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