■国旗はためく下に / イエロー (London)
例の「秘密保護法案」の衆院通過を率先して騒ぐマスコミとは裏腹に、国民的にはちっとも盛り上がっていないのは、説明不要!
そんなこたぁ~、一般大衆には何の関係も無いし、だいたいそれで一番困るのは、自分等のメシのタネが制限されるマスコミに他ならないのですから、騒がないわけにはいかんのでしょう。
もちろん、そのあたりの事は国民にはお見通し!
そもそも「秘密」っていうものは国家だけでなく、会社や個人にだって必ずあるはずで、全てを詳らかにする事は決して良い結果にならない真実は、この世の理ですからねぇ~~。
しかし、だからと言って、国家の横暴や思想の統一を許してならない事も当然!
それでもマスコミでしか情報に手軽に接する事の出来ない我々は、結局、奴らが見せたがっているものしか見られず、伝えたがっているものしか、知る事が出来ないのですから、いやはやなんとも……。
さて、そこで思わず口ずさんでしまったのが、本日掲載のシングル盤A面曲「国旗はためく下に」で、オリジナルは自作自演による昭和48(1973)年の泉谷しげるバージョンなんですが、ここではあえて泉谷しげるのバックバンドも務めていたイエローの新録テイクをご紹介です。
というのも、泉谷しげるは歌謡フォークブームにデビューしたシンガーソングライターでありながら、その本質は極めてロック的な姿勢が常に強く、今となっては不条理な不満ばっかりタレている反動分子!
みたいな印象ばかりが先んじていますが、だからこそ、本物のロックを作れていたんじゃ~ないでしょうか。
この「国旗はためく下に」は、曲タイトルどおりに国家へ隷属するのが当然の国民だって、「融通の利かぬ自由に乾杯」するエネルギーは常に皆が持っているんですよっ!
そんな大衆的思想と目線に立ち位置を決めた、これが泉谷しげるの真骨頂ならば、歌って演じるイエローは、これが世に出た昭和50(1975)年の日本では屈指の実力派バンドでありました。
メンバーは垂水孝道(vo)、中村純作(g)、川崎雅文(key)、垂水良道(b)、吉長信樹=ジョニー吉長(ds)、上田信一(per) の6人組ながら、特にライプの現場におけるスケールの大きな存在感は、当時のニッポンのロックを体現していたと思います。
ということで、ここまでアジったロックが、昭和元禄爛熟期にも作られていたという、そこが凄いわけです。
どうか、皆様には、どっちのバージョンでも、とにかく「国旗はためく下に」を全篇聴いていただきたく、サイケおやじは不埒なひとりの国民ではありますが、お願い申し上げる次第です。