■ラ・エスペランサ / 野中菜美 (ミノルフォン)
日本独自の大衆音楽である「歌謡曲」は、その汎用性と雑食性の高さから、必ずしも日本語ではない曲タイトルが附される場合が少なくありませんが、それにしても本日掲載のシングル盤A面曲がスペイン語と思われる「ラ・エスペランサ」っていうのは、ジャケ写からの印象ではオチャメ系アイドルがド真ん中の野中菜美には適切だったのかっ!?
もちろん、というか、サイケおやじと同様にプロレスファンの皆様にとっての「エスペランサ」とは「青春のエスペランサ」とワールドプロレスリングの実況中継を担当していた古館伊知郎アナウンサーによってキャッチコピーを与えられた高田伸彦から知り得た言葉でありましょう。
その意味は「希望」とか「明るい未来」らしいのですが、確かに高田伸彦は初代タイガーマスクが去ってしまった後の新日本プロレスにおいては、未だ若手ながらも「希望の星」だったわけですが、前述「青春のエスペランサ」と称されたのは多分……、昭和58(1983)年以降だったと思いますし、一方「ラ・エスペランサ」なる歌謡曲の発売は昭和55(1980)年とされておりますから、ずいぶんと思いきった企画だったんですねぇ~~!?
なぁ~んて独断と偏見を発揮してしまうのも、まずは野中菜美という芸能人をサイケおやじは全く知りませんし、それでありなが楽曲としての「ラ・エスペランサ」は作詞:中村小太郎&作曲:立花亮が書いた明るくも、ちょっぴり胸キュンのポップス歌謡に仕上がっており、絶妙のラテン風味が効いた高田弘のアレンジも上手く、それゆえに野中菜美が伸びやかに歌っているのが実に好ましいです ♪♪~♪
いゃ~、曲タイトルに偽りなしの希望を感じさせる隠れ名曲にして名唱かもしれませんよ、これはっ!
当然ながら、皆様既にご推察のとおり、このシングル盤にしてもネットオークションからの纏め落札したレコードの山の中で発見した1枚ですから、実際のヒット状況は知る由もありませんし、少なくともサイケおやじの記憶には、それが全く残っておりません。
う~ん、彼女が他にレコードを出していたのなら、ぜひとも聴いてみたいものです (^^♪
ということで、現在の世界状況には「希望」という言葉は不似合いではありますが、だからこそ思い出し、持ち続けていたいのが「希望」だと思いますねぇ~~。
そりゃ~、確かに奇麗事ではありますが、汚れた社会に生かされている我々が、それなりにやっていけるのも、つまりは「希望」という言葉の意味を知っているからでしょう。
それが無くて前へ進めるはずもありませんからっ!