■チャンジャラ / 郷希理沙 (HARVEST / ミノルフォン)
この世は不条理に満ちているっ!
それを当たり前の真実と受け入れるのは哀しいけれど、自分を納得させるためには、何かしらの大義名分が必要なのも、これまた真実じゃ~ないでしょうか?
何時の時代も、そ~ゆ~気分は世の中の退廃と深く関わり合い、例えば「アングラ」という言葉で、それを表現出来ていたのが、昭和40年代中頃の我が国の世相であった様に思います。
説明不要かとは思いますが、ここでの「アングラ」とは所謂サブカルチャーにおける反権威主義・非商業主義を表した「アンダーグラウンド」という言葉の我が国流儀の短縮形で、だからこそ恣意的に意味不明な行動や発言をやらかす事が、カッコイィィィ~~!?!
そんなこんなの反発主義というか、天邪鬼が堂々と罷り通っていた時代だったんですよねぇ~~、その頃は (^^)
もちろん、サイケおやじが大いに同調していたのは、皆様ご推察のとおりで、例えば音楽で言えばサイケデリックロックやニューソウル、ほとんどテレビ出演が無い、それこそ、そのものスバリのアングラフォークや日本語ロックに拘泥していたミュージシャンの存在等々も含めて、それを逆手に活かして大手レコード会社から発売されるアングラソングのシングル盤が大好きでしたねぇ~~ (^^)
で、本日の掲載盤も、その中の1枚として、昭和44(1969)年に制作発売されたんですが、ジャケットスリーブのデザインからしても、ごれがキッチュでサイケデリックなコラージュを用いているあたりが、まずは高得点 (^^)
そして作詞:多忠克&作編曲:山田隼人が企図した収録A面「チャンジャラ」は、実に素敵なオシャレ系ボサロックであり、ところが途中でワザとらしくターへな演歌節やチンドン屋が飛び入りしたが如き反逆のパートが挿入されているという「へそ曲がり」フィーリングは、ほとんど意味不明の呪術的歌詞の世界と相まって、これがサイケデリックというよりも、アングラの真骨頂じゃ~あぁ~りませんかぁ~~!?!
時として素っ頓狂な郷希理沙の歌いっぷりも、イイ感じ♪♪~♪
そして実際、この「チンジャラ」は、これまた当時のアングラ文化を支えた深夜放送のラジオから流れて来る事が、それなりに多かったと記憶しています。
また、主役たる郷希理沙は、後に「松井きりさ」と改名し、ロス・プリモスが昭和50年代中頃にヒットさせた「悪いお酒ネ」のオリジナルバージョンを既に昭和46(1971)年に出していたという一点において、昭和歌謡曲の愛好者に有名な存在でしょうか (^^;
本業は声優・女優らしいんですが、所謂セクシー&フェロモン歌謡のレコードも出しているという情報がありますので、サイケおやじとしても、鋭意探索を続けている次第です。
ということで、不条理の極みである戦争なんて、サイケおやじは大嫌いですっ!
その背景にある資本家の策謀を考えれば、これまでに自分達が投資してきた諸々を不意にするはずは無く、だからこそ、どちらが正義でとか、そんなこんなは烏合の衆の戯言でしょう。
常に強大な力の前に犠牲なる市井の人々の絶望と無常観こそ、我々は見つめていかなければならないと思いますし、そんな不条理を押し付ける資本家と権力者の癒着こそ、真に憎むべきものと考えているのでした。
あぁ……、チンジャラ……。
世界に平和をっ!