OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

さすらへばエレキで北欧へ

2022-04-13 19:28:24 | Rock

さすらいのギター c/w エマの面影 / The Sounds (Philips / 日本ビクター)

ちょい前に書きましたが先日、新たに入れてもらったバンド練習ではコロナ禍ということでボーカル&コーラスはやらず、インストばっかりに集中という次第は嬉しいばかりでした。

で、本日掲載したのは、その中で何度も演奏出来たザ・サウンズの人気名曲をカップリングしたシングル盤なんですが、皆様ご存じのとおり、ここに収録の「さすらいのギター」は我が国においてはベンチャーズのインストバージョンと小山ルミのボーカルバージョンがヒットしているもんですから、実は本家本元であるザ・サウンズの演奏が今では幾分影が薄いというか……。

なぁ~んて書いているサイケおやじ自身からして、件の練習時には小山ルミのバージョンに準えたロックギター系の音で弾いてしまい、何やら浮いてしまった事は否めません…… (^^;

ただし、言い訳を弄すれば、その日のサイケおやじが持参したギターは長年の愛器であるトーカイのレスボールモデルだった所為もあるんですが、流石にオーバードライヴを使ってしまったのは反省するしかありません (^^;

あぁ……、出来もしませんが、ジェリー・マギーでやるべきだったか……。

ですから帰宅後、あらためてザ・サウンズのシングル盤を取り出し、端座謹聴したというわけです ――

―― ザ・サウンズはフィンランドのエレキインストをメインに演奏するグループとして結成され、このシングル盤に収録の2曲を録音したとされる1962年当時のメンバーはヘンリック・グラノ(g)、ボビー・ゼーダーブロム(g)、ピーター・エクマン(b)、ジョニー・リーブキンド(ds) という4人組だったんですが、なんとっ!

リードを弾いているヘンリック・グラノは、15歳だったんですねぇ~~!

もちろん、サウンド作りは北欧系のバンドでは当然が必然というエコーを強めにして哀愁のメロディを奏でるという好ましいスタイルであり、しかも同系の人気バンドとして世界的に有名なスウェーデンのスプートニクスよりも、ナチュラルな感性を表出していたあたりが日本でもウケた理由かもしれません。

実は、この「さすらいのギター」の原題は「Mandshurian Beat」であり、この邦題は多分、昭和40(1965)年頃、ザ・サウンズのレコードを日本で発売する時に命名されたものと思いますが、いかがなものでしょう。

ちなみに、その頃のザ・サウンズは主要メンバーも入れ替わり、ジョニー&ザ・サウンズと名乗るボーカル曲主体のロックバンドに変身していたと云われていますので、まさか極東の島国・日本において、自分達の過去のレコーディングが人気を集めていたとは、嬉しい誤算だったかもしれませんねぇ~ (^^)

また、カップリング曲の「エマの思い出 」は原題「Emma」として、フィンランドでは知らぬ人もないという有名な民謡曲らしいんですが、ここに堂々とロックアレンジされたエレキインストのバージョンこそが、彼らの本国における最初の大ヒットになったのも納得の仕上がりでしょう。

ちなみにザ・サウンズが残した真正エレキインストは、それほどの曲数ではなかったらしく、後に出されたインスト主体のLPにしても、前記したオリジナルメンバーとは別のプレイヤーが、それらしく似た様な楽曲を演奏していたという噂もありますし、当時の我が国の洋楽雑誌に掲載されていたザ・サウンズは5人組のグループショットが用いられている時もありましたので、このあたりの情報は錯綜しており、自らの勉強不足を反省するばかりでございます <(_ _)>

しかし、それでも、やっぱりザ・サウンズのエレキインストは魅力満点!

ということで、次回の練習時、サイケおやじはエレキインスト用として、高校入学前の春休みに初めて持ったエレキギターである「グヤトーンのLG350T」を持参する覚悟(?)です。

あぁ~、エレキインスト、万歳っ!

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エレキ大国フィンランド (ヘンリクの赤いストラートキャスター)
2022-04-14 10:30:04
ザ・サウンズのLPは1枚のみで何と本国フィンランドでは発売されておらず、日本が最初にリリースしたんですね!
のちフィンランド(このサウンズ・ベスト・アルバムがFinnlevyレーベルから1977年にリリース)で初めてのLPとのことである意味驚きです。

1962年、当時15歳の学生であったヘンリクとボビーは、クラシックが好きでバイオリンを一緒に演奏していた。次第に、ギターにも興味を持つようになり、アコースティック・ギターからエレキ・ギターに持ち替えた頃には、ギター・デュオとして地元のラジオ番組に出演するほど評判になっていた。
ベンチャーズ、シャドウズだけでなく、チェット・アトキンス、バイオレンツなどの影響も受けていた彼らは、「ハレーム・ノクターン」や「パーフィディア」などを演奏していた。
その後まもなく、ボビーの友人のピーターとジョニーが加わって、ここにオリジナル・メンバー4人が揃った。したがって、サウンズの結成に関してはボビーの果たした役割が大きかった訳である。

さて、日本では「さすらいのギター」が大ヒットしたため、この年、日本のレコード会社がサウンズのLPをつくる企画を出した。この時点で、日本ではシングル4枚、EP3枚が出ていたが、曲数的にはオリジナル・サウンズ時代の8曲しかなく、LPがつくれなかった。そこで、あと新曲6曲のレコーディングをサウンズに依頼したのである。しかし、結局ピーター以外は誰も気乗りしなかったようである。
仕方なく、ピーターはレコーディングのためにメンバーを探した。スタジオに集まったのは、元サウンズのRaittinen兄弟と、Kaj Westerlund(リード・ギター)、それにピーター自身の4人。何の事はない。ピーターを除いた3人は、以前サウンズにいたメンバーではないか、つまり、日本向けにレコーディングされた6曲
①黒い瞳
②カリンカ
③カチューシャ
④ともしび
⑤ミッドナイト・ツイスト
⑥シベリアの夜は更けて
上記6曲は、厳密に言えば、サウンズの演奏として考えるよりも、むしろサウンズ・セッションとして考えるほうが妥当であろう。
最終的に、日本で66年までに発売されたのは、このようないきさつでできたLP「サウンズ・ベスト・アルバム」1枚、シングル7枚、EP5枚にのぼった。V/Aアルバムにも数曲収録されている。

昨日、サウンズのDVDビデオを観ました。年を重ねた、ヘンリク、ピーター、ボビーの往年の姿が観衆の前で16曲演奏しました。ヘンリクは晩年ではありますが、なかなかの上手さです。
2011~2013年頃のライブ映像のようです。
あぁ~忘れてました。ドラムはジョニーではなく若手の(女性ぽいなかなかのイケメン)ドラマーが叩いてました。

フィンランドのパワーレーベルから60年代のフィンランド・エレキインスト・バンドのほぼ全ての音源が収録されているCDが以前リリースされてました。この7枚を聴くと、もう何も言えません!よくぞここまでやってくれたのか!!(幻の楽曲「ローマのバヨリン(サウンズ)も収録)
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