OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

病院で疲れ果て…

2023-04-10 17:59:33 | サイケおやじの日常

定期健診で病院内をあちらこちらと歩かされて、待たされて……、すっかりヘトヘトのサイケおやじです……。

しかも眼底検査で瞳孔が開いているので、これを入力している作業も、やっと…… (>_<)

あまりの情けなさに、心も弱くなってしまいましたので、本日は、これにて失礼させていただきます <(_ _)>

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Rock of Made In Japan

2023-04-09 17:58:17 | 日本のロック

涙のゴーゴー / エミー・ジャクソン (日本コロムビア)

我が国の流行歌である「歌謡曲」は極めて雑食性&汎用性が高いので、すんなりと諸外国・他地域の音楽性や流行を取り入れ、しかもオリジナルよりも素敵な作品に仕上げてしまった楽曲は枚挙に遑がないわけで、だとすれば、その逆も有り?

例えば日本産の本格的なロックやソウルミュージック、つまりは外国で通用するヒット曲が作られていても不思議じゃ~ないはずっ!?

サイケおやじは何時からか、そんな漠とした疑問と想像を抱いていたんですが、フッと気がつけば、昭和41(1966)年にエミー・ジャクソンが出した本日掲載のシングル盤A面曲「涙のゴーゴー」は、堂々の「それ」じゃ~ないか?

―― なぁ~んて事に思い当たったんですねぇ~~。

なにしろ、作詞作曲&編曲を担当したのが、共に我が国歌謡ポップスの発展に寄与した沢村美司子沢村和子の実兄たる中島安敏ですから、まず以て歌詞が全篇英語で作られており、それは歌っているエミー・ジャクソンが当時はバリバリの外人女性シンガーとして我が国で活躍していたもんですから、さもありなん!?!

もちろん、このあたりは以前に書きましたが、彼女はイギリスから来日したボーカリストという触れ込みながら、実は横浜のアメリカンスクールに通う学生であり、昭和40(1965)年に「涙の太陽」を大ヒットさせていた流れから制作発売されたのが、シリーズ物恒例という「涙のゴーゴー」とはいえ、しっかりと「You Don't Know Baby」というサブタイトルが用意されているのは、なかなか念の入った企画と思うばかりです。

そして肝心の歌と演奏はアップテンポのロッキンソウルがド真ん中 (^^♪

刺激的に叩きつけるオルガンのイントロからヘヴィなドラムス&ベースが提供するビート感は、完全に同時期の歌謡曲を凌駕した勢いがありますし、程好い哀愁を滲ませたメロディラインを歌うエミー・ジャクソンの「外人ノリ」は、極上の洋楽ヒットでありましたよ、当時はっ!

ちなみにジャケットスリーブ裏に記載があるとおり、バックの演奏とコーラスはジャッキー吉川とブルー・コメッツであればこそ、間奏のカッコイイィ~ギターソロは三原綱木でしょうか、思わずコピー衝動が沸き上がってしまうんですが、これは難しいなぁ~~、サイケおやじには (^^;

とにかく、歌良し、曲良し、演奏良しっ!

三拍子揃った痛快な日本産の本物の洋楽ヒットですよ、この「涙のゴー・ゴー」はっ!

そして前述「涙の太陽」と同じく、「涙のゴーゴー」も我が国の女のアイドルシンガーにカバーされ、そのひとつが、あらためて日本語詞を附して昭和50(1975)年に小林美樹が歌った「太陽の誘惑」というのは、良く知られていると思います。

これは追々ご紹介しようと思っておりますが、それでも、個人的には、やっぱりエミー・ジャクソンが英語で歌ってくれた「涙のゴーゴー」が一番好きなんですけどねぇ~~♪

ということで、最近は我が国で昭和50年代に制作発売されていたニューミュージックの中から抽出(?)された楽曲が、極めて少ないながらも、海外で再発見的に注目され、それが「シティ・ポップ」という括りで逆輸入されてのブームになってみれば、そのまた逆の流れから、国産洋楽が聴き直されてもイケると思うんですが、いかがなものでしょう。

思えば今は昔の物語とはいえ、一時期論争があった「日本語のロック」云々という稟議から、やっぱり「ロックは英語が本物」という、どちらとも判断出来かね思想に鑑みて、そのひとつの拠り所が、例えばエミー・ジャクソンの「涙のゴーゴー」かもしれないなぁ……?

そんなふうに思ってしまうのが、旧態依然としたサイケおやじの本音の吐露というわけです。

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小林幸子の軽~~い歌謡ロック

2023-04-08 17:52:25 | 歌謡曲

ひと晩泊めてね / 小林幸子 (ワーナーパイオニア)

小林幸子の歌唱力の素晴らしさは、あらためて述べるまでもありませんので、本日ご紹介するのは、歌謡ロックを演じた「ひと晩泊めてね」でして、それが昭和60(1985)年2月に発売された本日掲載のシングル盤A面曲でありました (^^♪

いゃ~~、これがアップテンポで実に調子の良い曲調に附された歌詞の大人の世界と申しましょうか、作詞:喜多條忠&作曲:美樹克彦が企図したところをバッチリ小林幸子の存在感を意識したアレンジは竜崎孝路のイイ仕事♪♪~♪

なにしろ、これが基本はエレキ歌謡と思い込んでいるサイケおやじにしてみれば、弾むリズムアレンジや刺激的なストリングスにホーンセクションのイヤミの無さ等々があればこそ、ギターの程好い役割が逆に目立ってしまうんですから、小林幸子の軽いタッチの節回しも冴えまくりなんですねぇ~~ (^^♪

そして、アッという間に歌と演奏が終わってしまうという、その潔さもニクイばかりじゃ~ないでしょうか (^^♪

ですから、何度でも繰り返し、針を落としてしまうんですよ、サイケおやじは (^^♪

ということで、本日これを取り出したのは、明日に予定されている高齢者バンドの練習で課題曲にして欲しいなぁ~~んていう思惑があるもんですから、ねっ (^^;

さあ、これからコードを探りつつ、ギターパートの練習に勤しむ所存であります。

失礼いたしました <(_ _)>

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女の意地、再び

2023-04-07 17:53:18 | 歌謡曲

女の意地 / 西田佐知子 (ポリドール)

さて、昭和45(1970)年末から翌年に欠けて、平浩二かリバイバルカバーヒットさせた「女の意地」は、それによって西田佐知子のオリジナルバージョンが再び人気を集めた事から、ついには本家本元よる新録バージョンが制作され、それをA面に収めたのが本日の掲載盤です。

発売されたのは昭和45(1970)年12月とされていますから、前述した平浩二のカバーバージョンよりも僅かに遅れて世に出たとはいえ、こちらも堂々の大ヒット (^^♪

で、気になるオリジナルバージョンとの違いとしては、川上義彦が両バージョンのアレンジを手掛けながらも、以前述べたとおり、オリジナルバージョンはジャジーな色合いも濃いムード歌謡になっていたのに対し、こちらの新録バージョンでは、泣きのアルトサックスとストリングスをメインに用いた演歌っぽさが表出しており、それでもテンポ設定に変化がそれほど感じられない事もあって、西田佐知子のアンニュイな歌唱が存分に楽しめるという、なかなか好ましい仕上がりだと思うんですが、いかがなものでしょう (^^♪

如何にも1970年代という各楽器やボーカルパートの分離の良いレコーディングには好き嫌いもございましょうが、サイケおやじは好きです (^^♪

う~ん、このあたりも含めて、これぞっ! オリジネーターの女の意地ってところでしょうか (^^;

ということで、昨夜は久々に夜の街で疑似宴会(?)となり、以前馴染みの店へ行ってみたら、ホステスさんの顔ぶれが、ほとんど替わっていました。まあ、それも諸行無常、コロナ禍の後遺症なんでしょうが、二次会的に入った別の店も、似た様な有様でしたから、新鮮な気分と言えば、そのとおりかもしれません (^^;

そして、それゆえに、ますます昔のあれやこれやに拘りを強めているサイケおやじであります (^^;

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振子の如し

2023-04-06 19:26:42 | サイケおやじの日常

仕事絡みの野暮用で遠出して、今、戻ってまいりました。

これから、報告方々、諸々ありますので、本日は、これにて失礼させていただきます <(_ _)>

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歌謡曲だよ、あゆ朱美

2023-04-05 17:57:32 | 歌謡曲

街あかり / あゆ朱美 (ビクター)

「芸名」を用いるがゆえに「人に歴史あり」を殊更体現してしまうのが「芸能人」の宿命かもしれません。

しかし、それは所謂「黒歴史」ばかりじゃ~なく、むしろ後年の「お宝」となっている場合だって少なからずあって、例えば本日の主役たる「あゆ朱美」は声優・女優として大活躍の戸田恵子が一時名乗っていた芸名であり、その時代の彼女はアイドルシンガーとして数枚のシングル盤を残している事は以前にも書いたとおりです。

で、本日ご紹介するのは昭和49(1974)年9月に発売された掲載シングル盤A面収録曲「街あかり」でして、これが今となっては驚かれる皆様もいらっしゃるにちがいない、作詞:橋本淳&作編曲:竜崎孝路が提供の演歌系正統派歌謡曲なんですねぇ~~♪

もちろん、彼女は幼少期からの芸歴として所謂「ちびっこのど自慢」等々への出場が多々あったそうですから、昭和49(1974)年に本格的な歌手活動をスタートさせた時には歌謡フォーク系の「ギターをひいてよ」や「ひとり占い」という、如何にも当時の流行に沿った楽曲を発売していたとはいえ、結果的には売れておらず、あゆ朱美名義としては、おそらく2作目であろう、この「街あかり」が演歌系にシフトチェンジされているのも、ある意味、試行錯誤だったのでしょうか?

しかし、それはそれとしても、ここでの彼女の歌いっぷりは素晴らしく、ミディアムアップでメリハリの効いたメロディ展開に女の情念と哀切が滲みまくった歌詞の世界を表現していく歌唱力は完全なる本物っ!

いゃ~~、全篇で節回されるコブシの上手さと歌心は絶品ですよ (^^♪

曲調としては、小柳ルミ子が十八番の世界かもしれませんが、ちょっぴり生臭さも感じさせる、あゆ朱美ならではの歌謡世界は、誰の真似でもないと思うばかりで、個人的には、こ~ゆ~路線でも勝負出来た歌手だったと思い込んでいる次第です (^^)

ということで、あゆ朱美は、もう1枚、「十七のえれじい」というフォーク歌謡をA面に入れたシングル盤を残しており、サイケおやじは良い出会いを求めている最中でございますが、やはり本格的な歌謡曲に拘った、この「街あかり」の様な作品が、彼女には似合っていた気もしております (^^)

戸田恵子としての人気ゆえに、過去の音源が復刻されているかは、ちょいと微妙かもしれませんし、個人的には確証もございませんが、ぜひ、皆様にもお楽しみいただとうございます <(_ _)>

最後になりましたが、掲載したジャケ写ポートレートの彼女は、あんまり「らしくない」イメージで、サイケおやじが中古屋で最初に遭遇した時は、完全に???でありました (^^;

しかし、それがまた「人に歴史あり」ということで、よろしくお願い申し上げます <(_ _)>

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梶芽衣子の宙ぶらりんな裏名曲

2023-04-04 17:33:52 | 歌謡曲

浜辺のメルヘン / 梶芽衣子 with シンガーズ・スリー (テイチク)

さて、一般社会では新年度のスタートとなった4月は殊更仕事関係での職場移動や新規採用等々、なかなか慣れない現場での「宙ぶらりん」な立場や扱いに苦労するのは、まあ……、必然だと思います。

実際、サイケおやじも現役第一線当時は、辛酸を嘗めさせられた事が度々でしたからねぇ…… (^^;

で、そんな時に何時も思うのは、人事とか身の振り方とか、自らの意思や力量だけでは、ど~にもならない成り行きを痛感させられる現実であり、それは自分ばかりだけじゃ~なくて、何故、あの人がっ!?!

なぁ~んていう、不遜な不条理さえ様々に思ってしまった事も、これまた少なからずありました。

そして、そんな時に限って、これまで有能だった人物が的外れな勘違いをやらかしているのを目の当たりにすると、あぁ……、あの人も、やっぱり……。

―― みたいな、なんとも、やるせない安心感みたいなものが混ぜようとしても混ぜきれない、不思議な気分に満たされたものです (^^;

そこで本日ご紹介するのは、梶芽衣子が昭和46(1971)年7月に出したシングル盤A面曲「浜辺のメルヘン」なんですが、この時期の彼女は、それこそ「宙ぶらりん」状態であったんじゃ~ないでしょうか。

それは芸能界で本格的に活動を始めた頃から所属していた日活が、映画会社としては完全に落ち目の三度笠で、一般映画の製作中止が囁かれていた時期と重なり、ついにはロマンポルノと銘打った成人映画の本格的な制作へと路線の変更が決定されていたのですから、梶芽衣子も退社を決意!

以降、翌年にポスト藤純子の期待を背負い東映と専属契約を結ぶまでの間に発売されていたのが、掲載のシングル盤だったという歴史が残されたわけですが、その所為か否か……。

作詞:小川亜矢子&作編曲:曽根幸明とクレジットされた「浜辺のメルヘン」が遅れて来たGS歌謡みたいな仕上がりになっていたのは、オンタイムの流行からは外れていたという印象だったんですよ、サイケおやじには (^^;

しかし、それがまた「OLD WAVE」なサイケおやじの体質にはジャストミートの好ましさであり、ミディアムのテンポ設定でイントロからの管楽器&エレキギターの響き、絶妙のマイナースケールを用いたメロディ展開に哀切の歌詞の世界を梶芽衣子は、誠実に節回しているんですが、ここに全篇見事な助演を聴かせてくれるのが、ジャケットスリーブにも記載されているとおり、伊集加代子と尾形道子を中心メンバーとする女性コーラスグループのシンガーズ・スリーであり、その企画アレンジがギリギリ、時代遅れ感を薄めているとしたら、それはそれで、これまた「宙ぶらりん」の面白さかもしれません (^^)

ちなみにシンガーズ・スリーは基本、女性3人組のコーラスグループとして昭和42(1967)年頃から本格的な活動に入ったと云われていますが、その顔ぶれは前述した伊集加代子と尾形道子以外は流動的であり、時には4~5人編成でレコーディングセッションやライブギグに参加する場合でも、「スリー」名義だったという裏話は検証が必要だと思います。

逆に言えば、彼女達の存在と活動を詳しく追っていく事が昭和歌謡曲やニューミュージックの歴史探索に繋がる様な気さえするほどなんですが、いかがなものでしょう。

閑話休題。

で、肝心の梶芽衣子の歌唱については、彼女の個性である細身ながら芯が強く、鋭い声質による表現が、この「浜辺のメルヘン」では抑えられたというよりも、まだまだ纏まっていない感じでしょうか、むしろソフトロック風味の歌声は、こ~ゆ~楽曲には相性が良かったと思う他はありません。

正統派歌謡曲ならではのコブシ回しもイイ感じ♪♪~♪

ということで、「宙ぶらりん」でも嘆くこたぁ~ありませんよねっ!

結果論かもしれませんが、前を向いていれば、勘違いとか迷い道とか、その時々に目的意識を見失う間違いだって減らせるんじゃ~ないでしょうか。

もちろん、誰もが梶芽衣子になれるはずもありませんが、それでも、何時かは過去の「宙ぶらりん」が認められる日があるかもしれないという、僅かな希望は持ち続けたいものです。

うむ、今夜は梶芽衣子が東映で主演したメガヒット作「さそり」でも鑑賞しようかなぁ~~ (^^)

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追悼:坂本龍一 ~ 前川清の雪列車を聴きながら

2023-04-03 19:28:57 | 追悼

雪列車 / 前川清 (Another / RVC)

坂本龍一の訃報に接し、あらためて故人の偉業をあれやこれやと回想しております……。

もちろん、それについては説明不要とは思いますが、坂本龍一と云えば、とにかくも細野晴臣と高橋幸宏と共に結成活動したイエロー・マジック・オーケストラ=YMOとしての世界的な大成功に続き、映画音楽の分野でも「戦場のメリークリスマス」ゃ「ラストエンペラー」等々の他にも夥しい作品を発表し、また自らのリーダー作品も現代音楽 ~ ジャズフュージョン ~ ポップミュージック等々の範疇に留まらない、非常に広範囲な創作力は、正に天才の証明でありました。

そして皆様ご存じのとおり、故人は主義主張にも自らの思想を旗幟鮮明にしており、時には哲学的な解釈を求められる場合も少なからずあったとは思いますが、それとは逆に大衆文化を軽んずるなんてこたぁ~、決して無かった事は、お笑い系バラエティ番組との関わりや様々なCM関連の仕事、さらには童謡や歌謡曲への楽曲提供も含めて、これまた常に先端先鋭でありながら、親しみ易さを忘れないという姿勢が、サイケおやじには心底尊敬の念を抱かされるところです。

実は、サイケおやじは幸運にも、1980年代のある日、坂本龍一と僅かばかりではありましたが知己を得る機会に恵まれ、それまでの個人的なイメージであった「気難しさ」よりは、とても「気さく」な人柄に驚かされた想い出があります。

また、その時の坂本龍一の体格の良さにも、意表を突かれたというか、これまた驚きでありました。

さて、そこで本日ご紹介するのは、内山田洋とクール・ファイブのリードボーカリストたる前川清が本格的なソロ活動に入った昭和57(1982)年10月に発売した掲載シングル盤のA面曲「雪列車」でありまして、これが作詞:糸井重里&作編曲:坂本龍一が手掛けたエレクトリックポップなAOR歌謡曲の大傑作 (^^♪

そのミディアムテンポで繰り広げられるサウンドの幻想性とキャッチーな曲メロは、これまた糸井重里の恣意的なウケ狙いとも思える歌詞の世界共々に前川清が持ち前の個性てある、あの「しつっこい」節回しと歌心にはジャストミートの仕上りですよ (^^♪

いゃ~~、当時の坂本龍一と云えば、とにかくYMOでの大ブレイクから各方面で多忙を極めていながら、同年2月には、これまた当時絶頂期だったRCサクセションの忌野清志郎とコラボしたシングル曲「い・け・な・いルージュマジック」を出し、これは某化粧品メーカーのCMソングでしたから、忽ち爆発的なヒットとなった勢いは、この前川清の「雪列車」の話題性にも直結していたんですねぇ~~♪

ところが……、現実的には従来の演歌 ~ 正統派歌謡曲を求めていた根強いファンには受け入れられず、また、このシングル盤の1ヶ月後に出された前川清のソロアルバム「Kiyoshe」も、これまた無視されてしまったのはリアルタイムでの厳しい仕打ち……。

しかし、サイケおやじは基本、テクノポップはNGでありながら、このシングル曲「雪列車」や件のアルバム「Kiyoshe」が好きになってしまいましたし、現在のシティポップのブーム、つまりニューミュージックの再発見・再認識という流行の観点からしても、坂本龍一と前川清のコラボ作品は、お楽しみいただとうございます。

ちなみに齢九十を過ぎているサイケおやじの母も、この「雪列車」が大好きなんですよ (^^♪

ということで、故・坂本龍一については、まだまだ書き足りないのが本音ではありますが、果たしてサイケおやじに何が分かるんだぁ~~、という気持ちも強いです……。

謹んで、故人のご冥福を祈るばかりでございます <(_ _)>

合掌。

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今こそ、誰か歌ってよ、メロドラマ歌謡を

2023-04-02 18:10:31 | 歌謡曲

されどわが愛は死なず / 浅丘ルリ子 (テイチク)

我が国歌謡界において、現在は全く廃れてしまったジャンルのひとつが、サイケおやじの独断と偏見ではありますが、所謂「メロドラマ歌謡」かもしれません。

もちろん、件の「メロドラマ歌謡」という分類名はサイケおやじの個人的嗜好からの勝手な造語ではありますが、ひとつの基準としているのがスローテンポでマイナーキーのメロディラインに欧州系ポップスの味わいを塗し、歌詞の世界は不条理なピュアハートと申しましょうか、言い訳にも純愛とはならない大人の悲恋?

―― みたいなムード歌謡とは似て非なる雰囲気を醸し出している歌謡曲だと思えば、必然として、それを歌うボーカリストには、ある意味での「芝居っ気」が求められるんじゃ~ないでしょうか?

ですから、これは完全に「女優の歌」であった方が成功率も高いはずで、本日掲載したのは、サイケおやじが、これこそっ!

「メロドラマ歌謡」と典型と崇める名曲・名唱として、作詞:なかにし礼&作編曲:川口真が提供の「されどわが愛は死なず」を取り上げてみました。

もちろん、歌っているのは浅丘ルリ子なんですから、サイケおやじにはノー文句の歌謡世界と思い込むばかりなんですが、いかがなものでしょう。

なにしろ、イントロから欧州系ポップスサウンドが全開というチェンバロやギターの響きに加えて、思わせぶりで流麗なストリングスや程好いグルーヴを作り出すベースのウネリでムード設定は万全であり、湿っぽくてオシャレな本篇曲メロを節回す浅丘ルリ子の歌唱というよりも、演技が実に素晴らしいんですねぇ~~♪

これは、もう、完全に彼女が主演のメロドラマのワンシーンを積み重ねたクライマックスに流れても違和感が無いと思われるほどで、このあたりこそが、女優の歌の大きな魅力じゃ~ないでしょうか。

う~ん、これが世に出たのは昭和46(1971)年という歴史に鑑み、現在の歌謡界において、こ~ゆ~雰囲気の歌を表現しうる女性シンガーが、ちょいと見当たらないと思ってしまうんですよ、サイケおやじには……。

そりゃ~、そんなこんなは確かにサイケおやじの生意気な暴言であり、各方面からのお叱りは覚悟せねばなりませんが、それなりに自分が好んでいる「メロドラマ歌謡」というジャンルを今だからこそ、復活させていただきたいという願いからの告白であります <(_ _)>

ということで、本日は野暮用が多くて、借りているトランクルームでのネタの入れ替えも捗りませんでした (^^;

久々にジャズのレコードを持ち帰りたかったんですが、あれやこれや迷っているうちに時ばかりが過ぎ去って…… (^^;

好きな事を好きなだけ出来る時間を持つことが、サイケおやじのとっての幸せへの希求かものかもしれません。

失礼いたしました <(_ _)>

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この人だぁ~れ part-128:鍵山珠理 ~ これが本家の魅力かな

2023-04-01 17:45:28 | 歌謡曲

涙は春に / 鍵山珠理 (EXPRESS / 東芝)

掲載したのは、以前ご紹介した山本リンダの「涙は紅く」の本家本元バージョンたる「涙は春に」をA面に入れたシングル盤です。

歌っている鍵山珠理は例によって、サイケおやじにとっては「この人」シリーズの女性歌手であり、ジャケ写ポートレートからだけの印象としては、エキゾチックな愛嬌顔?

―― という、サイケおやじの好みのツボからは微妙なズレもあったりするんですが、それはそれとして、とにかく作詞:橋本淳&作編曲:筒美京平という黄金のソングライターコンビの作品にハズレ無しというのは、これが発売された昭和43(1968)年の真実のひとつでしょうか (^^)

それは当然ながら、当時流行のGS歌謡がド真ん中!

イントロからド派手なストリングスと強いビートを弾き出すリズム隊のグルーヴ共々に、マイナーキーを上手く発展させた主旋律にジャストミートする悲恋の歌謡世界 (^^♪

ですから、芯の強いコブシ回しを披露する鍵山珠理の歌いっぷりは最高で、タイプ的には奥村チヨと黛ジュンからの影響は隠し様もありませんが、それでいて前述した先輩スタアよりも強く滲み出ているロックフィーリングが実に素敵なんですねぇ~~♪

また、ミディアムアップで繰り広げられる演奏パートの完璧さも特筆すべきところで、当時の東芝レコーディングならではの重低音志向と鋭角的なギターの音色等々、ニクイばかりに魅了されてしまいますよ (^^♪

そして山本リンダのリメイクバージョンたる「涙は紅く」との比較では、既に述べたとおり、鍵山珠理の本家バージョンにはロック性感度の高さがあるので、一概にどちらが好きとはサイケおやじには決められないところでありまして、結局は十人十色の好き嫌いというよりも、楽曲そのものの魅力に惹きつけられれば、後は自ずと楽しめてしまうんじゃ~ないでしょうか?

つまり、そ~ゆ~聴き比べも、音楽鑑賞の楽しみだと思っております。

最後になりましたが、掲載盤は本日ゲットしてきたばかりのホット(?)な1枚なんですが、音源だけはデジタルコピーを友人から頂戴していたとはいえ、やっぱり本物のアナログ盤に針を落としての鑑賞は味わいが違いますねぇ~~ (^^♪

そんな気分の中で、あらためてジャケットスリーブを眺めてみれば、鍵山珠理のファッションがモロに昭和43(1968)年であり、サイケなネクタイも実にイイ感じ (^^♪

些細な幸せかもしれませんが、そ~ゆ~ところをサイケおやじは大切にしていきたいと思っているのでした。

感謝っ!

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