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南京事件論争の簡単なまとめ   楽石

2007年12月16日 17時06分29秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
へそ曲りさんと、保守系さんの、何回目かの論争。
論点が深まっていない感があります。
お二人の論点を再録してみました。

   

 へそ曲がりさん。

南京事件の実態は、国際的にも日本政府も含め多くの当事者が認めており、
歴史的にも学問的にもすでに決着がついている問題です。
 東京裁判や南京軍事法廷だけではありません。
1951年の「サンフランシスコ講和条約」でも“日本国は、
極東軍事裁判所ならびに日本国内及び国外の他の連合国戦争犯罪法廷の裁判を受託し・・・”
と明記しています。
 今日、日本の外務省はホームページで「日本政府としては、
日本軍の南京入場(1937年)後、多くの非戦闘員の殺害や略奪行為があったことは
否定できないと考えています」と明確に認めています。


 保守系さん。

週刊新潮(12月20日号)に、「虐殺はなかった!」兵士9人が見た南京陥落を
急いで買いに言って下さい。

貴方、大いに間違っています。
政府は裁判を受け入れたが判決は受け入れていないのです。
これは初歩の誤りです。



 へそ曲りさん。

南京事件については数多くの証拠で明らかであるにもかかわらず、
否定論が繰り返し流布され、事件が国民の歴史認識として定着しないのはなぜか。
 都留文科大学の「笠原 十九司」教授は次のように語る。
 
◆1
 当時、国民に実相が知らされなかったことは、日本人が実体験として認識を持つのを妨げました。
また、敗戦時に証拠となる公文書類が徹底的に焼却され、将兵が口を閉ざせば、
事件を歴史から抹殺しうる状況を作りました。証拠隠滅は被害者数の確定にも困難をもたらしました。

などなど・・・(詳しくは投稿を)

 
  保守系さん。

外務省は、「・・多くの非戦闘員の殺害や掠奪行為を否定できない」と
しているだけです。
人数も言ってはいないし、非戦闘員とは、単なる民間人なのか、
便衣兵なのか定かにしていません。
掠奪も何をどう掠奪したのかもわかりませんし、虐殺した人数も示していませんが・・。
週刊新潮のは、現地に行った兵隊の報告なのです。


    

さて、保守系さんのこのコメント。

 政府は裁判を受け入れたが判決は受け入れていないのです。
 これは初歩の誤りです。

この意味は?どういうことですか?
裁判を受け入れて判決を受け入れないなんて事あるんですか?

また、外務省のホームページの読み方は、お二人では、
同じ文章を読んだものとは思えませんが・・・








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日本の大新聞が2陣営に分かれる?  文科系

2007年12月16日 12時06分24秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
13日に拙稿「テロ特法、格調も『筋』もない社説」で毎日新聞のそれを批判した。そして今日、その毎日新聞が「社説ウオッチング」という連載を開始し、その第一回目が「新テロ法案」だそうだ。こういう各テーマごとに、自社説を他新聞の社説と比較しようというのが連載の趣向である。良い企画とは思うのだが、その本日の内容を見てみよう。

何よりもまず、テロ新法について各新聞の主要論調比較が見出し比較のような感じで表になっているのだが、毎日新聞のそれが、現下政局最重要の1点において、読売、日経、産経に近く、対して朝日、東京が同類だということが分かる。
東京「『再可決ありき』は困る 合意形成努力が足りぬ」、朝日「打開できねば仕切りなおせ 接点を探れぬものか」
毎日「法案修正で文民統制を図れ 民主党の対案はどこにいった」
読売「給油活動再開の意思示す再延長 無責任な民主党の先延ばし戦術」
日経「速やかに給油新法への意思示せ 民主党も対案示し合意を図れ」
産経「参院無用論にならないか 民主の政権力が試される」

僕がこういう二つの組に分けた最大の理由はこうだ。政党による対立が激しい法案を論ずるときは、どちら寄りかが極めて鮮明にならざるをえない。ヨーロッパなどの新聞が政党別系列に分かれるというのは、そういう長い歴史によって政党別に「旗幟鮮明」にならざるをえなかったという背景があるということだ。日本も、基本的に60年も続いた「永久政権」に対して、対抗勢力が出現したというのが現情勢なのでもあろう。
その視点で見ると、東京、朝日以外の4紙が、13日の僕の「毎日」批判に書いたとおりに自公には甘く、民主の名前を挙げて厳しすぎる批判をしているというのが最大の特徴だと思った次第だ。
この「新聞の、鮮明な政党別対立」は、次期総選挙が日本の針路を分けるような重要なものであるだけに、日本の進路を分けるような重要な意味を持ち始めたと僕は考えるのだが、どうであろうか。それだけ底の深い問題であって、各社もそれだけの覚悟を決めて書き始めていると推察できるのだ。つまり、日本の主要新聞が自公寄りと、従来の「中庸?」とに分かれ始めたと。ならば僕は、もう少し様子を見てからのことではあるにしても、毎日新聞をやめることにしたい。

これから総選挙までしばらくの間、こういう鮮明な「対立」が日本各界を覆っていくことだろう。それだけ自公(官僚)も必死だということだ。
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沖縄ノート訴訟について へそ曲がり

2007年12月16日 11時15分06秒 | 国内政治・経済・社会問題
 沖縄の集団自決問題について、いわゆる「沖縄ノート訴訟」の口頭弁論が11月9日大阪地裁で開かれ、被告の「大江健三郎」氏も出廷した。
 この中の原告証言の中に不思議なことがあった。
 1つは座間味島の守備隊長「梅沢 裕」氏である。氏は「沖縄ノート」については訴訟前に読んでいないとのことである。いったい、読まずにどうやって訴えることが出来るのであろうか。
 もう1人の渡嘉敷島の守備隊長(故人)の弟「赤松 秀一」氏は兄に事実の確認をしたことがなく、人に勧められて裁判を起こしたと証言していることである。
 本人や遺族に強い意志がなく裁判に訴える、その背後に何者がいるのか。これらを追及していくと、この裁判の本質が浮かび上がってくるのではないだろうか。

 なお、たまたま見た紙面に大江氏の陳述内容(要旨)が掲載されていたので紹介したい。

◎軍命令があったと考えた根拠は
★(大江)(沖縄戦生存者の証言を集めた)「鉄の暴風」の執筆者などに話を聞き、見せてもらった資料を基に考え、軍の命令という結論に達した。

◎(著書の)「沖縄ノート」で守備隊長の名前を記していない理由は
★(大江)集団自決は、日本軍-(沖縄駐留の)第32軍-守備隊へとつながる縦の構造の力が、住民に強制したと考えた。個人の資質、選択でなく、もっと大きな日本の軍隊が考えたため、個人名は出したくないので、注意深く扱った。『軍官民、共生共死』という32軍の方針がありその上に2つの島の守備隊の存在と活動があった。原因はそこにある。当時、捕虜になるなという教えは常識のようなことだった。

◎手りゅう弾を渡すのは、ある種の慈悲と考える余地はないか
★(大江)考えられない。

◎自ら殉じた、清らかだという見方もあるが
★(大江)自決は悲惨なこと。美しい、清らかなことではなく、事実をゆがめている。

◎命令説を否定する文献、証言の存在は
★(大江)知っている。熱烈に隊長の弁護を考えた、ニュートラルな証言とは考えられない。この証言だけ突出している。

◎家永三郎氏(故人)も著書から削除している。こうした知識人、専門家の意見に配慮は
★(大江)取り除いたことは今も疑問に思っている。配慮の必要は感じていない。

◎現在でも命令されたと考えるか
★(大江)命令されたと考えている。戦争に関する書物や証言が発表され、確信は強くなっている。軍の強制は事実で、記述を訂正する必要を認めない。
コメント (2)
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