家の前の奥さんと話して驚いたことがある。70数歳の方だが、いつも足を引きずって歩かれる。聞けば「腰と膝が悪い」という。「体重もあるからねー」とも。「膝はどうやって保守してるの?」と僕。「曲げれないから、どうしようもないわ」が答えだった。「それじゃあ、悪循環じゃん」、「そう、本当に悪循環なの」、「ちっとも曲がらんの?」、「いや、これぐらいは」と、膝を150度ほどに曲げてみせる。そこで僕「それで良いじゃん。やれる回数だけやっていって、お風呂なんかで少しずつ角度も深くしてったら」。数日後に、「頑張ってるわよ。だいぶできるようになった。諦めちゃいけないのですねー」と、明るい顔で感謝された。
僕は、なんでそんなことも思いつかぬのかと、不思議に思っていたものだ。
僕には、若いころから「荒療治」の習慣がある。スポーツ好きに加えて、30歳のころ椎間板ヘルニアの手術をして何回か再発し、これに対して「一病息災」の諸習慣を身に付けざるをえなかったことも関わっていると思う。「荒療治」の反対は、「後生大事主義」。僕からみるとジリ貧の思想であって、僕の連れ合いがそう見えた。今は、僕の影響でかなり変わってきたけれど。
この「一病息災」の習慣は、現在10キロを53分ほどで走れるという体力維持につながっている。もっとも長距離を走り始めたのは60歳のときからだが。さて、この走力、大きくは「一病息災」諸習慣の効用は、凄い。
①慢性的肩こりは未経験で、腰痛の再発もない。体重は20台最高より2~3キロ軽目をキープ。
②ギターを1日5時間弾いても、どこも傷めない。
③ブログを1日5時間やっても目も、腰や肩も痛めない。
④いきなり山に登っても何ともないとか、「アッチのほうも元気である」とかなど、生活の自由度が高い。この後者は、ランニング仲間みんなが体験している周知の知識である。
さて、これらすべてが、走ること、有酸素運動による心臓、血管など循環器機能キープの産物だと、僕は理解している。②③は66歳の僕としてはかなり凄いことと人によく言われるが、その原因もこれ以外に思い当たらないのである。ランニングで疲労物質が溜まりにくい循環器機能・筋力をキープしているということなのだ。10キロ53分というタイムから判断すれば、多分一般的には50歳以下ということではないだろうか。
60歳からほぼ誰にでもできるランニング入門法について、当ブログに書いているので参照されたい。7月4日拙稿、「掌編小説、俺の幸せ」である。これは僕のことではなく、ジムの仲間から直前に取材した実話に拠っている。