九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

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「敵」の本を読むべし    落石

2008年07月18日 14時31分21秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
鈴木邦男をぶっ飛ばせというブログを読んでいたら、
ちくま新書の「ウェブ炎上」を引用して
次のような文章がありました。
とても気に入ったので一部、我田引水します。

   

ソーシャル・ネットワーク分析の成果によれば、
米アマゾンにおける政治関連書のリコメンド
(「この商品を買った人はこんな商品も買っています」)
のリンク構造を分析すると、
右派と左派の本が見事に分化しているという。

保守派の人の本を買ったら、同じような保守派の本ばかりが紹介されている。
左翼的な人の本を買ったら、左翼的な人の本ばかり紹介されている。
ついつい買う。知らず知らずのうちに、
「一つの立場」の本しか読まない自分になっている。

僕らが学生の時は、右も左も、いろんな本があって読んだ。
今は、それがない。本も雑誌も、「一つの立場」だけだ。
それも圧倒的に「保守派」が多い。
だから、若者はどんどん「保守的」になる。

戦前戦中、「思想善導」という言葉があった。
国家が個人に対し、「いい考え」を持てと指導する。
「いい考え」とは「愛国心を持ち、共産党を憎む思想」だ。
でも、この時は、「国家が権力でやっている」とはっきり分かったから、その怖さも見えた。
しかし、今の(保守的にだが)「思想善導」は、国家や権力は出ていない。
私たちが自由に、自分の意志でやっている…ように見える。
そして保守的な考えだけを持つようにされる。
少しでも「異端」な考えは読む必要もない!
と初めから排除されている。

政治的にリベラルな思想の持ち主はリベラルな本ばかり読み、
政治的に保守的な思想の持ち主は保守的な本ばかり読む。
両者は互いに論難しあうことが多いにもかかわらず、
論敵の本をきちんと読み比べている人はごくわずかで、
自分の思想にあった本ばかり読むだけの人が、基本的には多いという。

人間は本来、易(やす)きに流れ、低きに流れるものだ。
〈ある考え〉を持つと、同じ考えの人々と仲良くなり、
「うん、そうだ」「そうだ」と思い、同調し、気分が良くなる。
そこで安心する。精神衛生上はいい。
 これは私らも陥りがちなことだ。まあ、「同じ考え」の人を発見し、
喜んでいるだけならいい。
そのうち、「違う考え」の人は許せなくなる。
「なんでこんな馬鹿なことを考えてるんだろう」
それで、批判を書き込む。その人を「正しい道」に立ち戻らせようと思う。
「思想善導」をしてやろうと思う。
自分の力じゃ足りなかったら、同好の士に呼びかける。
それで書き込み、批判が集中する。これが「ウェブ炎上」だ。

 それで私は反省した。「敵」の話もキチンと全部聞こう。
それで論破されるのなら、それでいい。自分が間違っていたんだ。
自分が未熟だったのだ。謝ればいい。出直せばいい。
そう思うと、フッと肩の力が抜け、楽になった。
 

   

このブログが目的としている点を明確にしてくれる
良い考えだと思います。
もっと「敵」の本を読まないと。

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おまえに見せたいものがある? 風仲間のメールから

2008年07月18日 14時07分14秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
★大騒ぎのG8が終わりましたが、エネルギー問題など何一つ実効ある対策が無かったように思えます。ところうがその北海道の小さな町で地熱発電が利用され成果を上げているようです。紹介します。    (ネット虫)

********************************** 

 ちょっと腰が痛いわたしは長いことご無沙汰していたカイロプラクターをしている従兄弟のもとへ通っています。
彼とわたしはいつもいろんな話をするんだけど、今回も話は地球やら宇宙やらエネルギーやらとひろがり…

今日も電話をすると「おまえに見せたいものがあるからいこう。」と突然言われて、そのまま1時間近くも運転することになりました。

どこへ行くのか? 何を見せられるのか? まったくわからないまま連れられていく感じが、前日から読み出した日枝ちゃんのエイスワンダーみたい…

海沿いの5号線から森町を越えて内陸へ10分ほどでのどかな田舎町につきました。

「どこでもいいから車を停めて。」

そうして車から降りると

「くるりとまわりを見渡してみろ。なにか気づくことはあるか。」
と言うのです。

はて…

「山に囲まれてる…」

「そうだ、ここは昔の火山の噴火口。 カルデラなんだよ。」

このちいさな町、濁川は約1万3000年前に出来たカルデラに作られた街で
ぐるりと山に囲まれているのです。
 このカルデラの大地は五角形でどこを掘っても温泉が出るらしい。
 地面の下に大量の湯源があるのですねぇ…

 山の中腹に大きな建物がありました。

「これこれ、これをおまえに見せたかった。」

と従兄弟が言います。

ここは地下からの温泉水と蒸気を使った地熱発電所でした。

調べてみると、北海道ではただひとつらしい。

最近オノヨーコの光のタワーのおかげで、アイスランドが地熱を使って100%自然エネルギーでまかなっていると言うことを知り、ほとんどの国はそれが出来ることも知りました。
それなのに、原発や再処理施設の建設は後を絶たず、反対運動ばかりに目がいっていて、日本の地熱発電が実際にこんな風に行なわれていることを知りませんでした。

今日はあいにく施設を見学することができませんでしたが、以前見学した従兄弟の話によると、この施設ひとつで渡島地方の半分の電力が作られているそうです。
ここで使われた温泉水や蒸気はそのまま太いパイプを通って街に還元され、その権利を所有する農家のビニールハウスに通されたりしてるらしい。

どうりでこの街はビニールハウスがたくさん。
 そこの大地に立つと、エネルギーの良さ、というか、気の良さにとても気分が良くなる場所なんですよ。
 鳥の鳴き声しか聞こえないの。
エネルギーを供給する場でありながら、なにもこの街の自然を壊さず乱さず、この不思議なエネルギーの場は守られているような感じがするのです。
これは自然エネルギーがパーフェクトに循環しているからでしょうか?

原子力の場合はこうなっていないとわたしは思う。

ならなぜわたしたちはもっとこの美しい循環が出来る自然エネルギーへと移行していかないのでしょう…

近所に住む道民もたぶんあまりこの街にある地熱発電のことは知らないと思います。
 地熱発電を見た、というアクティビストとしての視点とは別に、この土地に関して
不思議な感覚が抜けません…
この土地はほんとうにあまり知られていないのです。
従兄弟と土地を検証してみても、不思議だねぇって思うことがいくつかあり…

その辺のお話はまた再度訪れてみてから…



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小泉改革はなぜ成功したのか? 落石

2008年07月18日 13時57分43秒 | その他
高山に観光。
スッカリ外国人に人気の観光地になっていた。
江戸時代の豪商の屋敷を見学。
江戸時代、陣屋という御公儀という権力のほかに、
豪商たちが、町のために、身銭をきって、公共事業を行っているとのこと。
一人前の豪商の条件は①公の仕事をする。
②文化人であること。(援助も)③宗教心のあついこと。だそうです。

こんな説明を読んでふっと妄想したことです。

  

ある意味で幕府や領主が及ばない部分を
豪商が補っていたんでしょうか。
この公という観念のなかに今日でいえば
「セーフティネット」も含まれていたのでしょう。
飢饉とか貧民対策などといった。

明治維新から、敗戦までの国作りは、
天皇国家が「公」を独占していくプロセスだったとも。
戦争遂行のために、国民保険など、
最低限のセーフティネットが設けられました。
この挙国一致体制は、戦線をさらに広げることを可能にし、
ついに破局に。

このシステムは戦後も大きな変革はなく、
経済成長のおかげで、国によるセーフティネットは充実。
会社も自社の従業員に手厚い福利厚生を。
戦争によって手に入れられなかったものを、
経済成長によって見事、実現。

(一方で農村地域は完全に崩壊。
長い間に培ってきた血族による相互支援という
セーフティネット網は完全に消滅。)

そして21世紀。諸行無常。
国家財政は大赤字。加えて会社の業績も悪化。
セーフティネットはドンドン削られていきました。

   


私は、あの小泉改革が、なぜ大多数の国民の支持を得たのか?
いまだに不可解です。
しかし、次回の総選挙を考えるうえで大切な観点では?
そこで仮説を。

もともと被支配層の大多数の国民に
「公」という観念があったわけではない。
その役割は宗教が背負っていたし、
血族による相互支援が貧困のセーフティネットになっていた。

明治以降、公意識を与えられた国民。
敗戦で、公はコリゴリ。私を大切にという風潮がながく続いた。
にわか仕込みの「公」という考えは、
国民のなかからアッサリ消えてしまった。
中産階級(意識の上で)となった国民は、自らを貧民とは思わない。
公より私を大切にする気持ちを心地よく感じていたのではないのか?

自らの中産階級という意識を支えているセーフティネットを破壊する
改革を支持したのは、国民のココロが堕落していたからでは?

   

伊吹幹事長は、こんにちの事態に選挙で勝つためには
メクラマシが必要と、話したと、報道されている。
また小泉さんのようなメクラマシが効果を発揮するのだろうか?

郵便局でお年寄りが、これまで出来たことが
なぜ、今は出来ないのか?と訝っていた。
局員は法律が変わって・・・と説明していたが、納得していない。

次回の選挙の動向も、民意にかかっているのだろう。
だとしたら、国民は、ここ数年で何かを学んだのだろうか?
いや江戸時代から以降、日本人のマジョリティは
政治から何を学んできたのだろうか?




コメント (2)
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