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【G8】私は見た! 逮捕劇に警察暴力が炸裂 JANJANより

2008年07月09日 14時45分20秒 | 時事問題
★名古屋の風の仲間がG8サミット・ピースウォークに参加していてその時の様子をJANJANに投稿したので紹介します。      (ネット虫)

★写真で貧困の旗を振っているのは「雨宮さん」
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G8サミットのピースウォークに参加していて、デモ参加者が目の前で警察に逮捕されるのを見た。デモは平穏に行われていたのに、暴力を振るって大混乱を引き起こしたのは警察・機動隊の側だった。ただ近くで見ていただけの筆者も警官にいきなり引き倒され、「名刺入れ損壊」の被害に遭った。

 7月5日、札幌市郊外で行われた「チャレンジ・ザ・G8サミット ピースウォーク」に参加しました。このピースウォークには40ヶ国から5,000人の参加者が集まったのですが、逮捕者が4人も出る大弾圧の1日となりました。その1人が逮捕される現場のまん前で目撃していたので報告します。

 この日のデモは、かないろいろな人たちが集まっていました。着物のおばさんの集団、浴衣の若い人の集団、赤シャツのスリランカ人の集団など、なにがなんだかわからない人たちもたくさん集まっていました。デモの隊列は、非常におおまかに、3つのグループに分かれていました。自分のいた場所は先頭グループの真ん中あたりでした。

 その集団には、サウンドシステムを積んだサウンドカーがいて、その周りを、黒色っぽい人たちと、多数の外国からの参加者が集まっていました。サウンドカーの後ろには「G8の懲りない面々」の、デフォルメされたハリボテの巨大な面をかぶった人たちや、「骸骨のパペットのG8」などが連なり、なんだかとても「危険な香り」のする一角でした。

警察の暴力その1。サウンドカーに張ってあった横断幕が引きちぎられている。
 サウンドカーが出発した直後、警備担当のえらい人でしょうか、ヘルメットも盾も持っていない、よくある制服ともちょっと違う服を着た人物が来て、機動隊の隊長らしき人物に「こいつらは悪いから要チェックだ」ということを言っているのを耳にしました。なんだか、ひどいきめつけだなと思いました。

 「悪いやつら」のレッテルを貼られたあとも、この集団は、通行人の度肝を抜きつつ、機動隊の盾に阻まれつつ、奇声を上げながら、それでも特に問題もなく、進んでいました。とくに、外国勢のつくっている骸骨パペットや巨大顔G8は、かなり面白く、たいへん目立っていました。

 この日は特に、盾を持った機動隊員の数が非常に多く、今までにない警戒振りでした。サウンドカーのいくところには、常に盾の壁ができていました。名古屋とあまり暑さの変わらないほどの炎天下、重装備の機動隊も大変そうでした。機動隊もずいぶんな数がいるなぁ、と思っていたのですが、あとから聞いた話では、そこまでの警備をされていたのは、このサウンドカー周辺だけだったようです。

 その機動隊も、訓練が行き届いていないのか、ほかの地方から応援の人たちなのか、デモ隊の歩調に合わせて歩くことが難しいらしく、盾を横にしたり縦にしたりしながら、ところどころに大きな隙間をつくりつつ、なんとかデモの隊列についていました。うまく追いつけていない人が、隊長から棒でヘルメットをこづかれていたのが印象的でした。

逮捕劇直前、雨宮さんが反貧困の旗をふっていました゜。
 このデモで、自分は警察の暴力3件を目のあたりにしました。

 まず第1。出発時のサウンドカーには写真を見ても分かるとおり、横断幕が貼ってあるのですが、これを思いきり引き裂きました。この横断幕は2台の上に張ってあるものなので、ふつうに押し合いをしただけでは、なかなか破れるものではありません。まったくひどいことをするものです。

 第2。サウンドカーの運転者が逮捕されました。新聞報道などによると「警察官の制止を無視してトラックを前後に動かし、警察官にぶつけて公務を妨害した疑い」となっていますが、自分の見たかぎりでは、逆です。そのような危険運転をしていたようには見えませんでした。

 むしろ運転者は、車に周りに張りついている警察官を轢かないように、かなり注意して運転していたように思います。とくに逮捕直前には、危険運転をしたから警官が集まってきた、というよりは、警官が車の周りに大量にとりついて、それによって大変危険な状態になって、勝手に車にぶつかった、としか見えない状況でした。

 警察官は当初、窓ガラスを拳で思い切り叩いていましたが、そのうち、2、3人が警棒を取り出して、それでガラスを叩き割り、中の人を引きずり出しました。ガラスを叩き割るときには、かなり破片が飛び散っており、ずいぶん危険な状態でした。中の人が怪我をしなかったか心配です。

 車に警察官が乱入してからも、けっこうな時間、なにやら押し合いのようなことをしたあと、中の人を引きずり出し、大勢で抱えて移動。その後をプレスとデモの参加者が道を埋め尽くして追いかける、という、なんともすさまじい光景になりました。引きずり出された人はバンのような警察の車に連れ込まれ、なぜか一瞬、後部の扉が開いて中が見えました。

 その際に、自分は警察官に思い切りひきずり倒され尻から地面に激突、一瞬で空を見上げる状態になりました。これが暴力の第3です。幸い、後ろポケットに入れていた金属製の名刺入れが粉砕されただけで怪我はありませんでした。脇で見ていただけの人間にする行為ではありません。ただの無意味な暴力だったと思います。

 その後も、警察官が前に大量にいる状態で、後ろから盾を持った機動隊が押してきて「現場から離れなさい」といわれて、自分は「離れようにも、あんたらのせいで動けないんだ」と言い返したら、両方から引っ張られました。お互いが反対側の人間(つまり警官同士)に「引っ張るのをやめなさい」と言い合って見たり、外国人相手に日本語の垂れ幕をしつこく示し、「なんでこいつら、言うことをきかないんだ」といい続けていたり、なんともお粗末な混乱警備状態を、何度か見ました。

 洞爺湖での一連のアクションを前に、サウンドカー・DJ・運転者を失ったのは、運動にとって大きな痛手になったと思います。

コメント (1)
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美しいサッカー or 負けないサッカー  文科系

2008年07月09日 05時08分30秒 | スポーツ
この表題のことは、全てのチーム球技で話題になるはずのことだが、サッカー界でも昔から、全世界で論題になり続けてきた最大問題の一つと言える。

一方は、サッカーの個人・組織技術を全面的に深く追求した面白いサッカー。敵ボールを常に奪おうとして、奪ったら多数のパスを繋いでなるべく奪われないように敵ゴールに迫る。そして、綺麗に敵を崩して得点にしようとする。要するに「ボール保持率の高い、常に攻勢的なサッカー」だ。前ジャパン監督・オシムもその弟子であったストイコビッチも、明らかにこういうやり方を志向している。彼らの母国、90年前後のヨーロッパサッカーを代表するような名選手の宝庫、旧ユーゴがそういう志向の国だったのである。よく「美しいサッカー」と表現されるのが、このやり方のことなのだ。
他方には、勝つために必要なことだけに特化したやり方というものも存在する。
何よりも守備を固めて敵に攻めさせ、間延びした敵の隙、不意をついて長いカウンター1発から1点を入れると、あとはただひたすらそれを守りきってしまう戦い方と言えようか。野球なんかにもよくあるタイプで、好投手3人ぐらいと凄いストッパーとを集めてきて、バンドでも何でも使って1点を取って逃げ切ってしまうというような。サッカーは、集団球技の中でも最も点が入りにくいゲームであって、こういうやり方が野球よりもずっと大きく幅を効かせやすいのである。昔のイングランドがこればかりであったし、近年ではイタリアやドイツもこれである。いずれも「サッカーの強い国」だ。

ところが、先日終わったユーロ2008は異変が起こったと言われている。数十年ぶりに優勝したスペインは「美しいサッカー」の国なのである。そして、スペインの若い選手たちですらが、こういう対比と自分らの「美しいサッカー」とを、十分すぎるほどに自覚していて、優勝の後いっせいにこう語ったと言われる。
「良いサッカー、面白いサッカー、美しいサッカーがついに勝ったのだ! 『(対照的な)あのドイツ』に!」
こういう言い方は、ドイツが平均身長最長の北方系大男チーム、スペインが同最低の南方系小男チームだっただけに、大いに持てはやされもする。牛若丸と弁慶は、あちらでも話の種になりやすいのだろう。大男は小回りが利かないけれど肉弾を使って守りやすく、小男がその肉弾をかいくぐって得点する光景は面白いと。

さて、日本サッカー界でも、昔も今も、同じことがよく言われてきた。「守備を固めて、長いカウンター1発」、こんなチームに負けるなんて、と。
例えば、Jリーグのこの第15節でも、浦和対FC東京、名古屋対新潟はそんなゲームだったと言われる。浦和も新潟もそういうゲームをやったようだ。浦和に0対2で負けたFC東京の監督は敗戦後にこう語っている。
「あくまで僕らはサッカーをしながら逆転をしたかった」
「ああいう(中盤を省略した、1本のカウンター・サッカー)志向のチームに負けたのが、一番悔しい」
「浦和はサッカーをしていない」として、皮肉った言い方なのである。ちなみに、浦和レッズがここ3代続きでドイツ人監督であるというのも、識者には当然周知の事実である。
新潟も終始ボールを名古屋に支配されながら、「敵ボールを奪ってカウンター1発から、中距離シュートの連発」というやりかたで勝ってみせた。2対1であった。

この投稿読者の皆さんはどう思われるだろう。
「美しいサッカー」がお好きか、「負けないサッカーこそ美しい」のか。「チームが負ければもう不機嫌」というだけならば後者を良しとするしかないが、スポーツとしては前者こそ捨てがたいと、僕は常々そう考えている。
コメント (2)
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