九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

株価反発   落石

2008年10月14日 18時37分57秒 | Weblog
ヨーロッパヤアメリカ、日本などが
公的資金の投入を決めたことに好感。
株価は一挙に8000円から9000円台に。

円高で、外貨を買う動きもあったり、
投資の対象を求めて彷徨うお金。

円高で、私の外貨貯金は一挙に20%減に。
明日はどうなるんでしょうね?

フランスやイギリスのニュースを見ていると
日本と少し焦点の当て方が違うようです。
日本はアメリカの報道に近いようです。

どこが、どうと言いにくいのですが・・・
あえて言えば、ヨーロッパのほうが視野が
やや広いように感じます。


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百福瞑目(めいもく) 中野寂音

2008年10月14日 18時26分13秒 | Weblog


 私の家に『百福図』の掛け軸がある。
箱書に「有福」庚辰春日 贈中野兄 浄書表装 稲葉政吉と書き込まれてある。
稲葉政吉兄は私の戦友の一人で、平成十二年に彼から贈られたものである。

 昭和二十年私は中国石家荘の陸軍部隊にいた。十二月中国から帰還した。
佐世保から引き上げ列車に乗り三日掛かって東京に着いた。
列車の中で朝から晩まで、これからの人生を語りあった戦友のひとりが
この稲葉兄であった。
東京都新宿区大京町斉藤茂吉病院のすぐ裏に住んでいた。
東京に帰ってすぐここを訪ねた。
焼け野原の地下壕の中から元気な顔が表れた。
戦後はここに家を建て生涯住んでいた。純粋な江戸っ子であった。

戦後東京近辺の戦友七名で五十年間戦友会を続けてきた。
平成七年、東京で開いた戦後五十周年の戦友会で五十年ぶりに、
秦、荒関両氏を迎えた。
北海道稚内在住の荒関氏の希望で、次回の戦友会を稚内で開くことを約束した。

 平成十年六月。五十周年戦友会を記念して、昔と同じように
夜行列車に乗って一晩中語り明かそう。
そんな思いが上野から稚内往復鉄道の旅となった。
上野駅発夜行寝台車には四名が参加、この時の稲葉兄は、
元気に昔と変わらない口調で自分の戦後五十年の物語を、
たっぷりと私達に語り聞かせた。

 稲葉兄から『百福図』のことを聞いたのは、この稚内で開いた戦友会で、
荒関氏宅を訪ねたとき、床の間の掛け軸に『百福図』があった。
稲葉兄はこの『百福図』を自分で書いて、
手作りの表装をして何枚かを知人に贈っている。
私も『百福図』をぜひ欲しいと申しいれた。

「福」は古代より吉祥文字の代表とされ、「福」を百の字体により表記した
『百福図』は古代中国から伝来、「開運招福」として珍重されている。
『百福図』は百の「福」を贈る人にも、
贈られる人にも与えることができるといわれている。
 
稲葉兄の『百福図』は、偶然から生れた。
ある日彼が雑誌を読んでいると、企業の広告に『百福図』の写真を見つけた。
企業を訪れ、『百福図』の原図が欲しいと申しいれた。
後日、原図のコピーを手にした。
それから親しい友人に自筆自表装の『百福図』を贈り続けてきた。
完成日時は予定できないが、私にも『百福図』を贈る約束が
稲葉兄と北海道で出来上がった。

平成十三年に東京で戦友会が開かれたが稲葉兄は、
自宅でケガをして出席はできず『百福図』を贈られたお礼を、
直接会ってすることができなかった。

平成十四年夏逝去の通知。享年八十歳。
我が家の『百福図』を眺めながら生前の稲葉兄に会って、
贈られた『百福図』のお礼が言いたかった。
いま悔やまれる毎日である。
贈られた百福と稲葉兄の百福を合わせて、
二百歳まで私は生きて行かなくてならないと決意した。

 福を贈り続けた稲葉兄は、百福に囲まれて
天国の階段を登っていったであろう。





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米経済の崩壊、世界の多極化②の三・・・・・田中宇の国際ニュース解説

2008年10月14日 13時06分28秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
▼米利下げでインフレと原油高騰が再燃する

 連銀による利下げはむしろ、悪影響の方が大きくなる。その一つはインフレの激化である。金融危機によって、すでにドルの信用は潜在的に大きく失われており、利下げは世界的なインフレを悪化させる。インフレの再燃は、原油や金などの相場の再上昇を招く。米経済が不況になると石油消費が減るので原油安だとの予測も出ているが、私はむしろ、利下げによるインフレから来る原油再高騰の可能性の方が大きいと考える。(関連記事)

 利下げはまた、ドル為替の急落の懸念を拡大させる。今は欧州の銀行が潰れているのでユーロ安ドル高だが、この傾向はおそらく長続きしない。中国政府の専門家である巴曙松(Ba Shusong、国務院発展研究中心)は、米政府が利下げしたらドルが急落するかもしれないので、その時に人民元が連動して下落しないよう、中国政府は人民元の為替管理を緩やかにしておくべきだとの主張を、中国の経済専門紙に載せている。(関連記事)

 中国人民元は、ドルに対する疑似ペッグを維持しているが、ドルが急落した場合、これを断ち切らざるを得なくなる。中国が疑似ペッグをやめる時は、中国が経済的な対米依存を減らすときでもある。従来の中国は、対米輸出で国内産業を成長させ、その対価として輸出代金で米国債を買い、人民元の対ドル疑似ペッグを続けてきた(中国は米から非難され05年にペッグを形だけやめて疑似ペッグにした)。しかし今、米の消費は減り、中国企業は対米輸出ではなく、内需や、他のBRIC諸国などへの輸出で儲けるようになった。米政府は財政破綻の懸念が増し、巨額の米国債を保有し続けることも危なくなった。

 今後ドルが下落したら、中国は人民元の対ドル疑似ペッグをやめて対ドル為替の大幅上昇を容認し、その代わり米国債の買い増しもせず売り逃げを目指し、米の財政破綻を看過するようになる。通貨をドルペッグしているサウジアラビアなど中東アラブ産油国(GCC6カ国)も、中国と同じ方向の動きをするだろう。

 米言論界では「米金融界の救済にはあと5000億ドルぐらい必要だが、この分を中国に米国再追加購入させ、出してもらおう」との提案が出ている。もし他の分野、たとえば軍事や政治の分野で、これまで中国を困らせてきた問題について、中国に有利な施策を米政府が採り出すなら、それと交換条件で、中国が米国債を追加購入して米政府を助けるという展開があり得るかもしれない。(関連記事)

▼米を救済しうる中国を激怒させる自滅策

 しかし今、米政府が政治軍事分野で行っていることは、むしろ中国を激怒させることである。米政府は10月3日、2001年に米議会で決定されながら7年間も凍結されてきた、台湾への65億ドルの兵器売却(パトリオット迎撃ミサイル、F16戦闘機修理部品など)を実施すると、唐突に発表した。(関連記事)

 これは米政界内の事情としてみると、同時期に決まったインドへの原子力技術の供与と同様、ブッシュ政権の任期中に兵器や核関連の商談をまとめさせようと軍事産業が米政界に圧力をかけた成果なのだろう。台湾への兵器売却は、中国側に対する若干の配慮もなされ、総額は予定(120億ドル)の半分にとどめられ、台湾側が強く求めていた潜水艦は含まれなかった。(関連記事)

 しかし中国政府は、この売却決定に激怒し、ここ何年か続けられていた米中の軍事交流(米中間の軍事ホットラインの新設計画など)をキャンセルすると米政府に通告してきた。(関連記事)

 米中関係は、ここ数年しだいに好転し、米から台湾への兵器売却についても、今年7月に米軍のキーティング太平洋軍司令官が「台湾海峡で戦争が起きる懸念は非常に低い(ので台湾には兵器を売らなくても良い)」と不売を示唆していた。中国政府はおそらく、米中関係が中国の優勢の中で好転しているので、米が台湾に兵器を売ることもないと考えていただろう。そんな中で、唐突に米政府が台湾への兵器売却を発表したので、中国政府は米政府に対する信頼が一気に崩れた。(関連記事)

 こんな風に面子を潰されても、まだ中国政府が米政府を助けるため高リスクの米国債を買い増すかどうか。中国の指導者は、表向きは反米的な言動をとらず、露骨に反米的なロシアの指導者とは全く趣が異なるが、中露を中心に作るユーラシアの安保組織「上海協力機構」では、米の単独覇権主義は世界にとって危険なものであり、世界の安定化には、中露などが欧米とは別の地域安定勢力(覇権国)として存在する多極的な国際政治体制が必要だとのコンセンサスがある。(関連記事)

 おそらく中国政府の中枢では、米政府を助けて従来の米単独覇権体制の維持に協力するか、米を助けずロシアと組んで米覇権崩壊後の多極的な世界体制作りに協力するか、どちらの道を採るか、議論が続けられている(もう結論が出ているのかもしれないが、外からはわからない)。そんな微妙な時期に、唐突な台湾への兵器売却を発表して中国を激怒させるとは、ブッシュ政権のやり方は、いつもながら自滅的であり、隠れ多極主義的である。




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米経済の崩壊、世界の多極化②の二・・・・・田中宇の国際ニュース解説

2008年10月14日 03時03分53秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
▼ドル建て融資したがらない世界の銀行

 EUは域内の自由化の結果、大手金融機関の規模が一国の範囲を超えている。そのため10月4日、EUの主要国である英仏独伊のトップが集まり、EU諸国が一つの金融救済基金を作り、救済に乗り出す案について話し合った。しかし、仏サルコジ大統領が出したこの案は、英独に拒否され、成立しなかった。(関連記事)

 この直前、10月1日には、英独仏のトップが、米のブッシュ大統領に相次いで電話をかけ、米主導の欧米協調で国際金融の建て直し戦略を開始することを呼びかけた。しかし、米は欧米協調に消極的で、しかたなく欧州諸国だけで共同の金融救済策を作ろうと4日にトップ会議を開いたが、米抜きで欧州諸国が話し合ってもまとまらず、成功しなかった(7日になって、欧州各国が独自に行う金融救済の許容範囲だけ何とか決めた)。西欧諸国は、まだ対米従属の意識が強い。(関連記事)

 アジアでは、韓国の諸銀行が、貿易決済のためのドル資金を欧米の銀行間金融市場で調達することが難しくなり、10月6日に韓国政府が支援に入った。(関連記事)

 原油高で大金持ちのはずのサウジアラビアの金融界も、ドル不足にあえいでいる。サウジの通貨リヤルは、ドルに為替連動(ペッグ)しているが、これから米連銀が利下げするとともに米政府が金融救済で財政赤字を急増させると、近いうちにドルが下がり出し、サウジ当局はペッグの持続が不能になってリヤルの切り上げ(もしくはペッグ解消)せざるを得なくなる懸念がある。そのためサウジの銀行は、下落しそうなドル建てで融資を出すことを嫌い、市場にドルが足りなくなっている。世界的に、ドルは決済通貨としての機能を全うできなくなっている。(関連記事)

▼一般企業のリスクをも背負う米連銀

 米国の金融危機は、米以外の世界の金融機関に悪影響を拡大させているだけでなく、同時に、米国内の金融以外の一般の各産業にも、資金調達難というかたちで悪影響を急拡大させている。米連銀は、金融界の次に危険なのは、しだいに資金調達が難しくなっている一般企業と、州市町などの地方政府であると考えている。たとえばカリフォルニア州は、財政破綻直前だと州知事が表明している。(関連記事)

 企業の短期資金の調達は、主にCP(手形。コマーシャル・ペーパー)を担保に銀行が金を貸すCP市場で行われてきたが、金融危機による貸し渋りで、CP市場はここ1カ月近くほとんど動きがなく、閉鎖状態だ。CPの満期は30日前後で、毎月借り換えをしないと、企業は運転資金難で倒産する。連銀がいくら米銀行界に緊急融資しても、銀行は貸し倒れを恐れ、企業に対するCP担保貸出を再開してくれない。このままでは今後2週間以内に米企業の大量倒産が起きる。(関連記事その1、その2)

 このため連銀は10月7日、銀行を介して企業に資金を供給することをあきらめ、連銀自身が企業のCPを担保に資金を融資する前代未聞の施策を開始した。これは、米当局自身が銀行業務を開始したことを意味する。米金融界では、政府が動かす連銀だけが機能し、他の民間銀行は機能不全に陥っている。機能不全は昨年から続き、しだいに拡大し、ここに来て急にひどくなった。今後、何カ月も機能不全が続くと予測される。その間、米当局(連銀と財務省)が唯一の貸し手となり、あらゆる金融リスクを米当局が背負い続けることになる。(関連記事)

 これで米経済が不況にならなければ、問題は金融界だけですむが、残念ながら、米経済の指標は、9月後半から急速に悪化している。10月3日に発表された9月の雇用統計は、失業者数が予想の10万人を大きく上回る16万人と発表され、失業が急拡大していることが明らかになった。(関連記事)

 米経済は、工業生産も急速に減り出し、消費も落ち込んでいる。これらの指標から見て、今後ひどい不況になる恐れが一気に強まった。少なくとも今後半年間は、米経済はマイナス成長になると、ゴールドマンサックスが予測している。(関連記事)

 米経済の急速な悪化を受け、連銀が景気対策として近く0・5%程度の利下げを行うことは、ほぼ確実となった。しかし利下げをしても、おそらく効果はほとんどない。利下げは、銀行から一般企業への融資の利回りを下げ、企業が金を借りて設備投資を増やしやすい状況を作り、景気減速を止めるのが目的だが、銀行が機能不全に陥っている米の現状では、利下げしても銀行は企業に金を貸すようにならない。(関連記事その1、その2)

 不況によって米企業に倒産が広がると、連銀が米企業への融資の担保として受け取っていたCPが次々と不渡りになる。米経済における最後の貸し手である連銀と財務省が、融資の担保として、民間銀行や一般企業から受け取った膨大な債券やCPの中に占める「紙くず」の割合が、今後の不況と金融危機の拡大とともに、どんどん増える。米政府の不良債権率が高まり、やがて米国債が世界の投資家に敬遠されて売れなくなり、債務不履行(財政破綻)に陥る。今のペースだと、そこまで行き着くのに1年かからないだろう。(関連記事)

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