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ハリルジャパン(102) 柴崎岳、ヘタフェと4年契約!  文科系

2017年07月18日 21時04分50秒 | Weblog
 柴﨑岳の1部チーム行く先が、ついに決まった。前所属テネリフェが1部昇格プレーオフ決勝を戦って敗れた相手、ヘタフェに行くことになった。3対2で生死をかけた激闘に生き残ったばかりのチームだからこそ、相手チームのエース柴﨑の実力が分かり、良い条件を出したということだろう。その契約年数も4年とあって、期待の大きさが分かる。

 柴﨑の青森山田高校時代の名監督は、この移籍の感想をこう語っていた。
「あれだけの天才肌選手はなかなかいない。出来るだけ早く世界最高レベルで戦って欲しかったし、そこからすぐに日本代表に戻って欲しい。あーいう天才肌こそ、今の代表に必要と思う」

 日本スポーツマスコミが、プレーするチームも決まっていないような若手ばかりをもてはやしてきたのはなぜなのか。何か作為的意図があってのこととさえ、僕は推察してきた。森本、宮市そして久保建英。逆に、若い頃はダメだった選手の方がサッカーでは大成すると言えるほどなのである。中村俊輔、中村憲剛、本田圭佑、長友佑都、そして僕が大贔屓の岡崎慎司とライオネル・メッシ。高校高学年代になるまでは年代代表の身体がないと言われた選手たちばかりである。大人の身体になるのが遅ければ遅いほど技術を高く延ばせる期間が長くなって、筋力などは高校時代以降でもいくらでも付いてくるものだという、そんな身体発達生理学原理を踏まえていると言って良い選手たちである。
 この柴﨑は今評判の大迫と同様に、高校時代に名が轟いて、鹿島に入って1年目にレギュラーになったというコースも同じ。

 柴﨑岳。代表に定着させれば、日本をしょって立つ選手になるだろう。とにかく視野が広いから、プレーに幅が生まれる選手なのだ。自ボールにアタックしてくる選手をいち早く全て見えているような、のらりくらりのボールキープ。危険を察知した走りや、遠くからでも相手の穴が見えて、それを踏まえた凄まじいパス力。テネリフェの監督はこれが全て見えていて、柴﨑をこう評したのである。
「攻撃の最後に力を発揮する、ラストパスをこそ期待できる名手である」
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書評「シリア情勢」(3)   文科系

2017年07月18日 16時13分43秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 今回は「第5章シリアの友グループの多重基準」を要約する。2011年3月にシリアにも波及した「アラブの春」が、「軍事化」、「国際問題化」を経て、「アル=カーイダ化」からさらには「テロとの戦い」へと進展していく様が描かれる。この展開は、シリア内の反政府軍勢力と、このそれぞれを支えてきた「シリアの友」諸国の離合集散、合従連衡の過程と言って良い。

 化学兵器問題によってアメリカ開戦寸前まで行った動向が英仏の消極姿勢によって回避されたのが、2013年夏。2014年6月までには、国連の努力でシリアの化学兵器も国外に撤去された。これはシリア政権の後ろに付いていたロシアがアメリカに持ちかけて実現したものであった。
 これらの動きから、シリア政権は言わば、国連、その他関係諸国によって国の代表と認められたに等しくなっていった。この時点から、米国の戦争介入を期待しつつアサド政権を認めないと言い続けたシリア国民連合は、急速に力を無くしていく。2014年1月に国連主催の下にジュネーブに40か国が参加した第2回シリア和平会議では、こんなことも起こっている。アメリカに支えられたシリア国民連合は反政府側の唯一の代表と認めさせることには成功したが、シリア政権の出席を認めないとあくまでも言い張って破れたのである。このことによってシリア国民連合の幹部半分が一時脱会するという大事件にまで発展している。

 さてこれ以降は言わば三つ巴の戦争となる。政権軍、イスラム国、後にファトフ軍となるその他無数の勢力と。ただし、イスラム国とその他勢力との間にさえいつも流出入があるし、その他勢力にもヌスラ戦線などアルカーイダ系過激派が大勢力であったから、反政府軍と言ってもいわゆる「穏健派」などとは言えない。アメリカなどが訓練までして何度も育成を繰り返した、シリア国民連合と関わりが深い自由シリア軍などはむしろ弱小勢力と言って良かった。百戦錬磨のイスラム国、アル=カーイダ系列軍に比べれば現に弱かったし、他軍への集団逃亡も絶えなかったからである。

 さて、2012年夏頃から激しくなっ戦いには、サウジ、トルコ、カタールが金も人も武器も出してきた。ただ、彼等が頑張るほどに、ロシア、イラン、レバノンのヒズブッラーの政権側支援も膨らんでいった。諸外国の経済制裁によって政権支配地域を縮小せざるを得なくなっていたから、余計にそうなって行った。が、イスラム国の台頭により、事態はさらに変化していく。

 シリアのイスラム国が他との違いをはっきりさせ始めたのは、シリア最大のアル=カーイダ・ヌスラ戦線と決裂した2013年ごろからで、アメリカはこのイラク・シャーム・イスラム国をイラク・アルカーイダの別名と見ていた。特にイラク・モスルでバクダーティーが、2014年6月にカリフ制イスラム国を建国宣言した後にはアメリカは、これを「
最大の脅威」と観て「テロとの戦い」の真っ正面に据えることになった。この8月にはイラクで、9月にはシリアで、イスラム国への米軍による爆撃が始っている。
 なお米軍によるシリア人軍事訓練キャンプは、以下のものが有名である。一つは、2013年3月の英米仏によるヨルダンキャンプ。2015年1月にはトルコで15000人の長期訓練を行っている。同じ年11月には、またヨルダンにおいて「新シリア軍」なるものの育成、編成に務めた。このようにして訓練した兵士が過激派部隊へ武器諸共に逃亡していくことが多かったとは、前にも述べたとおりである。なお、CIAが独自に行う反政府軍兵士育成キャンプも存在した。

 イスラム国の台頭の結果、サウジとトルコが手を結ぶようになる。2015年1月にサウジに新国王が生まれると、その3月には両国支援のシリア反政府軍の統一が行われて、これがファトフ軍と名付けられた。対シリアで最も強硬姿勢を取っていたカタールもこのファトフ軍を支え始めて、以降しばらくファトフ軍とイスラム国との相互支援的挟撃によって、政権軍はまたまた後退を続けて行くことになった。

(続く)
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