コメントに書いたことを、エントリーに再掲します。「書評 シリア情勢 4」でのSICAさんへのコメントです。地上から戦争を無くしていくことに関して、不可欠の知識と愚考しているからです。
【 sicaさん (文科系)2017-07-21 20:11:12
精いっぱい20年先ぐらいは見て下さいと僕が語ってきたのは、こういう理由です。
あなたが、歴史から観れば今のこの瞬間に等しいようなここ5年ほどの具体例をあげて、「戦争が無くならぬことに関わる大きな矛盾の一方の例」のように語ってきたからです。その具体例が20年増え続けて行くというような証明はいつも、どこにもありませんよね。だから僕はこう批判しました。形式論理的矛盾数例をを語っているだけだ、と。人類の未来は、このどっちかが引っ込んで反対側のどっちかを優勢になるよう、人間同士が振る舞いあっていって、「形式論理矛盾」に見えたものもやがて解消していくと、何度も述べてきました。アフガン、イラク戦争のように、僕らの「方向」への反対例へと歴史が進むことも当然あるのですけどね。
対するに、以下のようなこれは、もっと長いスパンの歴史方向関連です。言葉にしか過ぎませんが、大統領の反省言辞だ。
『関与すべきでない外国政権の打倒に奔走することはやめる』
これに加えて、本日エントリー。
『米 反アサド派支援中止』
アメリカがアフガン、イラク、シリアをこう反省したということだから、現在世界の反戦論者にとってはとても大きな未来への政策言葉になります。ただ、言葉ですから、これをまた裏切ることも当然あり得る。でもまた、こういう反省の背後には70兆ドルの米国家累積赤字が、それによる「内向き国家」があることも、何度も指摘してきた重要な事実。つまり、イラク戦争、シリア内戦工作のようなことは当分できなくなった。アメリカでさえこうなら、他の大国はもう、同じようなことはなかなかできませんよ。
アメリカがこうなったのは、兵器に金がかかるようになった今の歴史で極めて大きいですよ。20世紀前半までの戦争王国は、皆EUの仲間になったしね。
アメリカがこうなったら、アフリカなど中小国の内戦、紛争にも、国連がもっと厳しく臨むようになるでしょう。
さて、こういうこと一つ一つが重なって、ジグザグはありながら歴史は作られていくのでしょう。
ただし何度も言いますが、未来は決定している訳ではありません。今と、これからの人間たちが決めていくもの。その点「(戦争はあるという)現実」(だけ)を語る人のほうが、討論としては有利に決まってます。だからこそ僕は貴男にこう要求してきた訳です。
①形式論理的反論のようなことを上げて反論になる訳ではない。その具体例がせめて20年増え続けると証明してみて下さい。対する僕の方は既に、戦争、人殺しは歴史上随分減ってきたと、ここで書評「サピエンス全史」(この5月1,3,7日など)で観てきたとおりです。
②また、「人の命は平等」などの形式民主主義が200年かかって一定世界史に定着したように、そういう人類史方向を語れない論議など、人類史の議論としては、お話にならないでしょう。
③人類実践の歴史論では、こんな法則もあります。
「世界の多くの人々が要望として持ったものは、やがて実現する」
「要望として持つということは、単なる夢ではなくなって、一定実現方向も見えてきたということなのだ」
「無くせるものなら、地球から戦争を無くしたい」というのは、多分人類100%が思っていることになっていると言えます。「サピエンス全史」にあるように、昔のような「戦争は善」などと言える人はもういませんよね。国際連盟と国際連合ができて、違法戦争基準が生まれたというのも、歴史的議論としてはそんな事を語っているわけです。】
【 改めて「戦争なくせる」論 (文科系)2017-07-21 21:41:07
今後も以下への紆余曲折はあるでしょうが、「戦争なくす」は、人類史ここ150年ほどでここまで来ました。改めて・・・
① 第一次世界大戦後に国際連盟が、第二次大戦で国際連合が出来ました。戦争違法化が、人類史上初めて国際組織化されたわけです。イラク戦争開戦、パリ協定などを観ても分かるように、国連を無視してきたのはアメリカだけです。そんなことができたのも、以下の④に観るように、冷戦が終わって一強になった驕りからで、歴史から見たらほんの一時だと思いますね。
② 機関銃、飛行機、核兵器など兵器の一大発展から、①の二つの戦争は国の総力を挙げた「総力戦」となってしまった。そのことが、①を生み出したと言えます。被害が大きすぎて懲りたということでしょう。
③ 第二次大戦後などには特に、民主主義も人類史に定着してきて、先進国では特に、人の命(の価値)が高くなった。中後進国でも今後次第にそうなっていくでしょう。そういう意味でも、戦争は凄く高く付くように、さらにどんどんなっていくことでしょう。世界大戦も、核兵器使用も以降はなかったですね。
④ アメリカが「反乱軍育成は止める」とか「ある政権打倒に奔走するのは止める」と語ったのが、以上の歴史の現時点なのだと愚考します。米国家累積赤字70兆ドル! 米ネオコンを中心に、冷戦に勝ち残った国のおごりが国をすっかり疲弊させたという反省でもあるのでしょう。イラク戦争の超下手な後始末を見ると、一強超大国としてのアメリカは、それ故に「人類史的視野を持つ」人材も枯渇しているのか、それともヒラメなだけの無能な出世主義者しか登用されないのか、とにかくそんなふうに思われます。この反省が長く続く事を望みたいものです。】
【 sicaさん (文科系)2017-07-21 20:11:12
精いっぱい20年先ぐらいは見て下さいと僕が語ってきたのは、こういう理由です。
あなたが、歴史から観れば今のこの瞬間に等しいようなここ5年ほどの具体例をあげて、「戦争が無くならぬことに関わる大きな矛盾の一方の例」のように語ってきたからです。その具体例が20年増え続けて行くというような証明はいつも、どこにもありませんよね。だから僕はこう批判しました。形式論理的矛盾数例をを語っているだけだ、と。人類の未来は、このどっちかが引っ込んで反対側のどっちかを優勢になるよう、人間同士が振る舞いあっていって、「形式論理矛盾」に見えたものもやがて解消していくと、何度も述べてきました。アフガン、イラク戦争のように、僕らの「方向」への反対例へと歴史が進むことも当然あるのですけどね。
対するに、以下のようなこれは、もっと長いスパンの歴史方向関連です。言葉にしか過ぎませんが、大統領の反省言辞だ。
『関与すべきでない外国政権の打倒に奔走することはやめる』
これに加えて、本日エントリー。
『米 反アサド派支援中止』
アメリカがアフガン、イラク、シリアをこう反省したということだから、現在世界の反戦論者にとってはとても大きな未来への政策言葉になります。ただ、言葉ですから、これをまた裏切ることも当然あり得る。でもまた、こういう反省の背後には70兆ドルの米国家累積赤字が、それによる「内向き国家」があることも、何度も指摘してきた重要な事実。つまり、イラク戦争、シリア内戦工作のようなことは当分できなくなった。アメリカでさえこうなら、他の大国はもう、同じようなことはなかなかできませんよ。
アメリカがこうなったのは、兵器に金がかかるようになった今の歴史で極めて大きいですよ。20世紀前半までの戦争王国は、皆EUの仲間になったしね。
アメリカがこうなったら、アフリカなど中小国の内戦、紛争にも、国連がもっと厳しく臨むようになるでしょう。
さて、こういうこと一つ一つが重なって、ジグザグはありながら歴史は作られていくのでしょう。
ただし何度も言いますが、未来は決定している訳ではありません。今と、これからの人間たちが決めていくもの。その点「(戦争はあるという)現実」(だけ)を語る人のほうが、討論としては有利に決まってます。だからこそ僕は貴男にこう要求してきた訳です。
①形式論理的反論のようなことを上げて反論になる訳ではない。その具体例がせめて20年増え続けると証明してみて下さい。対する僕の方は既に、戦争、人殺しは歴史上随分減ってきたと、ここで書評「サピエンス全史」(この5月1,3,7日など)で観てきたとおりです。
②また、「人の命は平等」などの形式民主主義が200年かかって一定世界史に定着したように、そういう人類史方向を語れない論議など、人類史の議論としては、お話にならないでしょう。
③人類実践の歴史論では、こんな法則もあります。
「世界の多くの人々が要望として持ったものは、やがて実現する」
「要望として持つということは、単なる夢ではなくなって、一定実現方向も見えてきたということなのだ」
「無くせるものなら、地球から戦争を無くしたい」というのは、多分人類100%が思っていることになっていると言えます。「サピエンス全史」にあるように、昔のような「戦争は善」などと言える人はもういませんよね。国際連盟と国際連合ができて、違法戦争基準が生まれたというのも、歴史的議論としてはそんな事を語っているわけです。】
【 改めて「戦争なくせる」論 (文科系)2017-07-21 21:41:07
今後も以下への紆余曲折はあるでしょうが、「戦争なくす」は、人類史ここ150年ほどでここまで来ました。改めて・・・
① 第一次世界大戦後に国際連盟が、第二次大戦で国際連合が出来ました。戦争違法化が、人類史上初めて国際組織化されたわけです。イラク戦争開戦、パリ協定などを観ても分かるように、国連を無視してきたのはアメリカだけです。そんなことができたのも、以下の④に観るように、冷戦が終わって一強になった驕りからで、歴史から見たらほんの一時だと思いますね。
② 機関銃、飛行機、核兵器など兵器の一大発展から、①の二つの戦争は国の総力を挙げた「総力戦」となってしまった。そのことが、①を生み出したと言えます。被害が大きすぎて懲りたということでしょう。
③ 第二次大戦後などには特に、民主主義も人類史に定着してきて、先進国では特に、人の命(の価値)が高くなった。中後進国でも今後次第にそうなっていくでしょう。そういう意味でも、戦争は凄く高く付くように、さらにどんどんなっていくことでしょう。世界大戦も、核兵器使用も以降はなかったですね。
④ アメリカが「反乱軍育成は止める」とか「ある政権打倒に奔走するのは止める」と語ったのが、以上の歴史の現時点なのだと愚考します。米国家累積赤字70兆ドル! 米ネオコンを中心に、冷戦に勝ち残った国のおごりが国をすっかり疲弊させたという反省でもあるのでしょう。イラク戦争の超下手な後始末を見ると、一強超大国としてのアメリカは、それ故に「人類史的視野を持つ」人材も枯渇しているのか、それともヒラメなだけの無能な出世主義者しか登用されないのか、とにかくそんなふうに思われます。この反省が長く続く事を望みたいものです。】