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シリア論争、僕なりのまとめ   文科系

2017年07月29日 12時07分29秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 本当にごちゃごちゃしていますが、結論を言えば実に簡単なこと。この論議で僕が述べてきたことをもう一度改めてまとめてみます。

① 反乱が起これば、どの政府も鎮圧するし、この双方暴力がエスカレートすれば、何でもありになる。憎しみの連鎖から、世界も巻き込まれることにも。その途中結果だけをあちこち見て、あーだこーだ言ってみても始まらない。より残酷になっていくとか、互いがその罪をなすりつけ合うなんて当たり前のことだからである。

② こうして、この一方側だけのニュースを、特に反乱軍側のニュースを発信するのは、一種の国際戦犯行為と言える。国際法上の合法政権を潰しても良いと語っているのだから。

③ ①②について善悪を言うと、国連が認めた政府は普通は国際的に合法なのだ。よって、反乱軍が悪いとなる。それに武器を与えたり、ましてその軍隊に軍事教練を施すなどは、悲劇を増やす論外の行為である。アメリカ、サウジ、カタールがこれを大々的にやってきたとは、ほぼ公言されていることに属する。イラン、ロシアの支援は、政府の支援要請があったはずで、これは国際法で合法だろう。

④ 「解放区」だけで反乱軍だけを支援する行為はもちろん反乱加担行為である。それに金を出す国も含めて。どこで救命、医療活動をしようが、政府が認めた行為、団体は合法となる。

⑤ 以上の中で、特に①②③のようなことが起こるからこそ、独立国に外から武力干渉などを働くことは最悪の国際犯罪行為なのである。アメリカは、これを無視して反乱支援をあちこちでしてきた。国際警察のように。僕は、ここを批判しているのだ。

⑥ 最後に、だからといって、世襲共和制を僕が支持しているわけでは全くないとも言っておく。とはいえ、サウジの政治体制に比べたら、民主主義の名においてシリアはまだ随分マシとは言えると思う。


 人間社会問題である一つの大論争が起こる難問には、ほぼ必ず立ち返る原則というものがある。原則は他よりぬきんでていてしかも他を規定するという重要なものだ。なお、そういう社会原則の重要性とは、歴史的に確かめられてきたものであって、他とごちゃごちゃには決して出来ないという、言わば「思考構造上の上位に置くべき事」といえる。
 シリア問題のそういう原則こそ、上記③だと思う。ちなみに、反政府派を支持する人がこれを語ったのを観たことがない。アメリカと同じように、国連が眼中にない日本人だからだろう。これを同じく無視してきた日米マスコミなどに毒されているとしか、僕には思えないのである。

 書評した「シリア情勢」作者は、僕と同じここをこそ最も重視している。以下のように
『ロシアの空爆は、国際法上正統性を有するアサド政権の要請に基づいていた。米国をはじめとするシリアの友ブループはアサド政権の正統性を一方的に否定しており、その限りにおいてロシア側の主張には根拠はない、と反論することもできた。しかし、有志連合には、欧米諸国が「シリア国民唯一の正統な代表」と認定してきたシリア国民連合を含むいかなるシリアの当事者も参加しておらず、その空爆はシリアの誰からも承認を得ていない主権侵害、侵略行為だった』(138ページ)

 最後である。僕やこの著作者・青山弘之氏はこうして、アサド派というよりも実は、国連法派なのである。 トランプが「シリア介入も、他政権打倒に奔走するのも、止める」といったのだから、日本政府なども反乱軍加担は止めて欲しい。
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なお黄昏れ行く世紀初頭の日本  文科系

2017年07月29日 10時35分01秒 | 国内政治・経済・社会問題
 稲田朋美が防衛相をやっと辞任した。こんな人物が行政改革担当相、自民党政調会長、防衛相を歴任してきたって、そもそも一体どういうことなのか。
 彼女の重大責任問題はまだ残っている。南スーダン国連平和維持部隊の日報をキープしていながら、「破棄しました」とすることを防衛相として首脳会議で了承していたという問題が。未だに「報告された認識はない」と、自民党お得意の「記憶にありません」の変形回答を、この稲田、維持しているのだけれど。

 事実は多分こんなところだろう。こういう報告を受けて、「はいはい」と返事だけはした。ところが、自分がこう返事したその瞬間にこの問題に文民統制が通ったことになるのだから、今後は自分が先頭に立ってこれを維持しなければならないという自覚が全く欠如していた。だからこそ、この文書があったと判明した時には、自分がこれ無い物にするのを認めたと言わない限り、制服組が犯した文民統制違反という重大事件に陥るという認識もなかったのであろう。つまり、自分のこの責任を逃げれば、制服組をとんでもない暴走者にするという意識もなかった。

 文民統制違反も遣えない防衛省最高責任者。ちょうど、森友に肩入れしたり、「防衛省として自民党への投票をお願いします」と選挙演説したりというその思考力とダブって見えるのである。こんな人物を数々の自民党要職に就け、女性票を意識してか自分の後継者の一人に選んだやの「デンデン」首相は、人の知性、責任感を見る能力もいかに欠如しているかと判明したのである!
 また、こんな首相に一強国会議員数を与えた国民がいかに愚かだったことか! ちなみに、政党としてはこんなことはなかなか語れないが、個人としてはいくらでも語れるのである。もう一度言うが、安倍に投票した国民全部が馬鹿だったのだ。こういうことは、今後忘れないようにして欲しいものである。どこが馬鹿だったのか、どういう判断をしなければならないのか、政治が、我々の生活の隅々までをどれだけ動かすのか、も考えながら。「人の噂も75日」、そもそも僕も含めて、国民は酷い仕打ちにもっと懲りて、覚えていなければならないのである。

 稲田と言い、安倍と言い、国政最高の言論の場でなんという人間品性の下劣を示して恥じないのか。これでは、「日本人の誇り」も新たな「道徳教育」も、安倍首相を筆頭とした与党議員及び関連する官僚たちには、教え直さねばならない。


 経済も2%インフレ目標初めちっとも上向きに出来ず、株価に至っては日銀、GPIFからの投資で1万円アップとか、バブルにしているだけという上に、このバブルの出口には「日本安」魔物が大口開けて待っている! 職業が増えたとの情報垂れ流しは、団塊世代ぞくぞく引退の後、少子化によって就業・就職人口がどんどん減ってきた結果に過ぎぬのである。だからこそ、減った就労人口でも、一人当たりGDP比較は、どんどん落ちてベスト10内どころか、実に30位! するとまた少子化という、悪循環!
 
 小泉、麻生、安倍が主導した21世紀初めは、世界一働き者たちが築いた1人当たりGDP世界トップクラスの日本国をすっかりダメにしてしまった黄昏れた時代だった。そう、後世語られることになる。
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