九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

公正な「分配」も口だけだった  文科系

2021年10月16日 14時49分50秒 | 国内政治・経済・社会問題

 僕もいくらか期待した宏池会・岸田内閣の「分配」は、どうやらやはり全く「口だけ」の期待外れと分かった。「成長を前提に分配」「金融所得税は取りやめ」などと言い始めたのである。安倍首相や麻生財務相さえ、毎年の春闘前にこう叫んでいたのだ。「儲かっているのに給料を上げない会社は守銭奴である」。麻生、安倍のこれは単に口だけ、証拠はこれ。日本の給料も一人当たり購買力平価GDPも、韓国にもとっくに追い抜かれて、このGDPに至っては世界35位ほどになったのではないか。

 さて、新自由主義経済には本拠のアメリカにおいてさえ特にその格差問題で根本的な反省が始まっているのだが、岸田内閣もまた「そんなの関係ありません」と言うだろう。アメリカで起こっているのは、こんな反省なのである。

【 今、グローバル経済(学)はこう破綻した 文科系2020年01月18日

  今、グローバル経済(学)は、アメリカでこう破綻した。日本の主流経済学者らの反省をも是非聴きたいものである。この40年ほど世界を席巻してきた新自由主義経済に対して、世界で重大な反省が巻き起こっているからだ。まず、去年の8月にはこんなことが。

  小さな記事だったが、8月20日夕刊に分かる人には分かる出来事が、報じられている。この大事な記事の見出しは、
「株主最優先を米経済界転換」?? 
 この中日新聞記事の書き出しはこうだ。
『米主要企業の経営者団体「ビジネス・ラウンドテーブル」は19日、株主の利益を最優先する従来の方針を見直し、従業員や顧客、地域社会など全ての利害関係者の利益を尊重する新たな行動指針を発表した。これまで米経済界は「株主利益の最大化」を標榜してきたが、大きな転換点となる』

 次いで、12月3日の米政治週刊誌「ニューズウイーク日本版」が組んだ特集「宗旨変えしたノーベル賞学者」は、2人の世界的経済学者らの反省を載せている。それは以下のように重大すぎる声と言って良い。まず、アベノミクスにも大いに影響を与えたポール・クルーグマンは、こう反省しているのだそうだ。
『アメリカの製造業を支えてきた中間層が経済・社会的な大変動に見舞われることに気付かなかった。中国との競争でアメリカの労働者が被る深刻な痛手を過小評価していた、というのだ』

 このニューズウイーク記事によると、他の経済ジャーナリストなども今は、経済学者らの過去理論を批判しているのだそうだ。
『多くの経済学者が福祉を犠牲にし、効率性を最優先して「高賃金の雇用を切り捨て、低コストの技術産業に未来を託した」というのだ』
 という反省から、このニューズウイーク論文の末尾まとめはこういうものになっている。こちらは、もう一人のノーベル賞経済学者・ジョセフ・スティグリッツが90年代から指摘し続けてきたグローバリゼーション批判をまとめた文章でもあるようだ。
『最大の負け組はやはり、アメリカの労働者だ。経済学者はかって、好況下では労働者は自分たちの賃金を引き上げる力を持つと考えていた。だが最近の見方はちょっと違う。多国籍企業が全世界を自らの縄張りに収めて四半世紀がたち、グローバル化した資本は国内に縛られたままの労働者よりも優位に立った。』
(以下略) 】

 こんなアメリカは自国経済を守るために、当面、保護貿易主義さえ取り入れたのである。対する日本はどうか。この総選挙に向けて、この愛知でこんな事がおこった。トヨタ労組支援で連続当選してきた野党候補が自ら退任、自民党候補者に議席を譲ったのである。政府がトヨタに対して猛烈なマイナス「利権」圧力を掛けたに違いないのである。

「金融所得税」が話題になって株価が大幅に下がった? こんな事は当たり前のことで、これを躊躇して「公平な分配」など出来るわけがない。多国籍企業の税、IT市場税に、この金融所得税・・・世界で課題になり始めたこれらすべてが公平、公正な分配の財源になるべきなのだ。株主資本主義に於いて金融に累進課税を掛けなかったら、行く末は彼らによって職をなくされた国民がもっともっと路頭に迷っていくことになる。国連で相談でもして、世界的に実現を図っていくべきなのだろう。ちょうど近代社会で経営者を向こうに回して「8時間労働制」が生まれてきたときのように。

 自民党は、そして岸田内閣も、政治資金を通じて彼ら金融、世界企業らの代弁者でしかないと明らかになったのではないか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする