九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

改めて「現代金融の闇」   文科系

2016年08月15日 15時30分07秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

改めて「現代金融の闇」

 中国元切り下げとか、日米官製バブルとか、ドル利上げ、円安の運命などと、どんな週刊誌にも経済記事が絶えることはない。が、どれも目前のこと、株式予想の域を出ないものがほとんどである。こんな時忘れてはならないのが、標記のこと。「100年に一度の経済危機」と言われたものは、まだ全く整理など付いてはいないのである。現に、アメリカの巨大銀行は、世界10大銀行に一つも入れていないのだし、日本は郵貯が8位で、三菱UFJが10位(14年12月)。同じくリーマンで大損したと思われる中国もその後一人勝ちの様を呈していた様子に陰りが見え始めた。マネーゲーム経済は一体、どこへ行くのだろう。
 一生懸命勉強して書いた古い原稿を、改めて整理してお目汚しとする。
 

1 全米5大投資銀行の全滅

 以前から指摘されてきたサブプライムローン組み込み証券問題が、誰の目にも明らかになったのは08年春のベア・スターンズ破綻だろう。ここが、アメリカ5大投資銀行のひとつだからだ。が、ここに至る徴候は既に1年以上前から現れていた。06年12月にはサブプライムローンを手がけていた米中小ローンの経営破綻が相次いでいたのだし、07年になるとこんな事も起こっている。3月13日住宅ローン大手のニューセンチュリー・フィナンシャルが、上場廃止になったこと。6月22日には、問題のベア・スターンズが傘下ヘッジファンド2社の救済に奔走したが果たせなかったという事件も起こっていた。このような07年の破綻徴候については、岩波新書「金融権力」(本山美彦京大名誉教授著)巻末に紹介されている。このように破綻への徴候は無数にあったのに、必死に先延ばしにして「信用」死守を図ってきた姿が目に浮かぶのである。こんな点にも、「信用」、超巨大バブルにトリプルAがつくという、それがきわめて人為的あるいは虚飾的なものだという、その事が示されているということだろう。ともあれ、ベア・スターンズ破綻以降もこんな事が相次いで起こっていった。

 08年夏には住宅金融機関の親会社的な政府系の金融機関、ファニー・メイとフレディ・マックがつぶれた。そして9月15日には、5大投資銀行の第3位リーマン・ブラザースが破綻すると、その同じ日に、第4位のメリル・リンチをバンク・オブ・アメリカが買収すると発表された。翌16日には、AIGの倒産があった。アメリカ最大の保険会社であり、金融商品の保険だけを扱ってきた会社であって、政府等が即座に8000億ドルの融資枠を設定したものだ。ただしこの額は1ヶ月で使い切ってしまい、以降も追加支援に走らざるを得なくなる。8000億ドルでも不足とは、この会社が保険金で補償すべきサブプライムローン住宅関連金融商品がいかに莫大なものだったかが分かるというものだ。それがないと、5大投資会社、銀行とその関連会社とが無数につぶれたということなのだろう。それでもさらに、1、2位の投資銀行も9月21日に銀行持ち株会社に転換するにいたったのである。ゴールドマンとモルガンがそれぞれの銀行に吸収されたということである。
 以上のこの部分は、岩波ブックレット、伊藤正直・東京大学大学院経済学研究科教授著「金融危機は再びやってくる」の要約を主内容としている。

 東洋経済新報社の「現代世界経済をとらえる VER5」(2010年)では、5大投資銀行の破綻をまとめた後に、こんな文章が続いていた。
『リーマン・ブラザース破綻の翌日、保険最大手のAIGがアメリカ政府管理に置かれ救済されたのは、あまりにも膨大なCDS(デリバティブ等にかけられた保険のこと。これがかかっているから、信用できない商品でもトリプルAの格付けになったということです。文科系)の破壊的影響への危惧からであった。一世を風靡したアメリカ型投資銀行ビジネスモデルの終焉が語られているが、健全に規制された金融モデルへの移行か、巻き返しのための変身なのか、ウォール街の戦略、西欧金融機関との競争を含めて、注視していく必要がある。』
 政府に補償してもらって、その上で「巻き返しのための変身」? これでは新自由主義者たちが非難してきた社会主義政策そのものではないか。新自由主義者が政府に命を救われる。そうでないと社会がめちゃくちゃになる! これをモラルハザード、力による救済のごり押しと言わずして、どう表現できるというのだろうか。こんな新自由主義社会は過去の社会主義社会と同じく、自立的には存在し得ないと証明したも同じ事である。

(2)通貨危機、国家債務危機は70年以降に始まった

 1970年代初頭の金本位制、固定相場制崩壊以降には、小さなバブルとその破裂は無数に起こっているという。IMF(国際通貨基金)の08年調査によればこのように。
『1970年から2007年までの38年間に、208カ国で通貨危機が、124カ国で銀行危機が、63カ国で国家債務危機が発生しています。金融危機は、先進国、新興工業国、開発途上国を問わず、アジア、ヨーロッパ、南北アメリカ、アフリカを問わず起こっていたのです。これに対し、第二次大戦後1970年以前の時期には、国際金融危機や大規模な一国金融危機はほとんど発生していません』(岩波ブックレット12年刊 伊藤正直「金融危機は再びやってくる」P3)

 また、08年のような史上かってなく大きなバブル崩壊について、必ず起こるとも予言されてきたのである。経済学者からはもちろん、高等数学が分かる人からも。例えば、数学者である藤原正彦・お茶の水女子大学教授はその著作「国家の品格」(新潮新書 06年4月第24刷分)でこう予言していた。
『新聞等ではなぜかあまり騒がれておりませんが、このデリバティブの残高が、国際決済銀行の発表によると2004年時点で1兆円の二万五千倍と言われています。二万五千兆円ですね。わずか三年前の残高の2.2倍です。ここ10年では25倍という恐るべき急増です。多分、京(きよう)だか京(けい)だか知りませんが、2京五千兆とでも言うのでしょう。・・・・リスク率を4%と仮定しても、一千兆円です。銀行やヘッジファンドはデリバティブの主役ですから、大規模デリバティブが一つでも破綻すると、その瞬間に資金の流れが止まり、連鎖的に決済不能に陥ります。一千兆円という数字は、銀行のリスク許容能力である自己資金の総額の数倍にも達しているのです。・・・・いつ世界経済をメチャクチャにするのか、息をひそめて見守らねばならないものになっています。しかもなぜか、これに強力な規制を入れることも出来ない。そもそもマスコミはこれに触れることすら遠慮している。』(p32~34)
 上の「デリバティブ残高」と「リスク率4%」というのは、レバレッジ、証拠金取引ということに関わっている。通貨、債券、株式などの先物買いなどのデリバティブ(金融派生商品)取引は、「想定元本」の取引を、その4%ほどの証拠金でもって行うことができる。つまり手元資金の25倍ほどの梃子を利かせる大ばくちが出来るのである。逆を言えば、儲ける場合の金額も大きいけれど、自己責任が負えないような大損もあるということだ。

 こういうものが爆発して、さて世界はどうなったか。今は、どうなっているのか。こんな重大なことが、藤原氏も言うように、その後のマスコミで追跡調査や反省などほとんど社会問題として正しく反省されたようには見えないのである。全く不思議なことだ。アメリカ政府資金だけでも1兆ドル遙かに超えるほどに使ったはずの公的出来事なのに。こんな不思議な事態は、金をもっている権力者たちが政府ぐるみでその権力をフルに使ってあらゆるマスコミ社会に対して口止めをしているとしか僕には思えない。新自由主義社会の最大の恥部をみんなして隠しているわけである。これほどにおかしい問題処理をしておいて、「アベノミックスの超株高!」とか「アメリカ株価、リーマン以前に戻す!」とかを今叫んでいるのでは、世界が今回と同じ政府資金投入という社会主義的不公正・弥縫対策を何度も繰り返すことになるのは、必然だと思う。上記伊藤正直氏著作の題名「金融危機は再びやってくる」とは、そういう意味である。

 この間、根本的に「正しく」景気、購買力をよくするべく、失業者に職を与えるとか臨時、パートを正規職に変えるとかは、世界で何も進んでいないのである。世界の失業者たちになんの変化もない「景気」に、どんな意味があるのか。だからこそ資本で物を作っても何も売れないから、資本がどこでも、何度もマネーゲームに走るしかなかったのではないか。その元凶連中は100億とかのボーナスをもらって食い逃げしていくのにである。彼らに騙されるようにして家を買わされ、数年で高い利子に替わって払えなくなり、その虎の子の家までを取り上げられたうえに借金漬けにされたサブプライムローンの人々は、その一生をめちゃくちゃにされたのである。これは戦争と同じだ。
 数百万のサブプライム家庭を殺したにも等しい投資銀行幹部たちは大儲けをした「英雄」のまま。対するに、たった一軒の家のローンが払えなくなった人々はその人生を殺されたにも等しいということだろう。こんな事を何度繰り返すというのか。なんと不思議な世の中なのだろうか。

(3)自己実現的通貨投機としての空売り。タイの例

 アジア通貨危機の源、96年末から翌年にかけてタイで起こったことも観ておこう。

『「投機家はタイに自己実現的通貨投機をしかけた。一ドル二五バーツに事実上固定していたタイ・バーツが貿易収支の悪化から下落すると予想し、三ヶ月後に二五バーツでバーツを売りドルを時価で買う先物予約をすると同時に、直物でバーツを売り浴びせた。タイ中央銀行は外貨準備二五〇億ドルのほとんどすべてを動員して通貨防衛を試みたが力尽きた。」(東洋経済「現代世界経済をとらえる VER5」二〇一〇年。一二一頁)』

 タイのこの問題に最も詳しい専門家による解説をご紹介したい。なんせ通貨危機というのは、「1970年から2007年まで世界208カ国で起こり」、各国恐怖の対象とされてきたもの(岩波ブックレット12年刊 伊藤正直「金融危機は再びやってくる」P3)。世界金融資本の最大暗躍手段・場所の一つであって、世界各国から「通貨戦争」とも呼ばれている。なお、このタイ通貨危機は、97年の東アジア通貨危機の発端・震源地になった事件として非常に重要なものである。
 毛利良一著「グローバリゼーションとIMF・世界銀行」(大月書店2002年刊)243~244頁から抜粋する。

『通貨危機の震源地となったタイについて、背景と投機の仕組みを少しみておこう。タイでは、すでに述べたように経常取引と資本取引の自由化、金融市場の開放が進んでいた。主要産業の参入障壁の撤廃は未曾有の設備投資競争をもたらし、石油化学、鉄鋼、自動車などで日米欧間の企業間競争がタイに持ち込まれた。バンコク・オフショアセンターは、46銀行に営業を認可し、国内金融セクターが外貨建て短期資金を取り入れる重要経路となり、邦銀を中心に銀行間の貸し込み競争を激化させて不動産・株式市場への資金流入を促進し、バブルを醸成した。
 このようにして流入した巨額の国際短期資本は、経常収支赤字の増大や大型倒産など何かきっかけがあれば、高リターンを求めて現地通貨を売って流出する。投機筋は、まずタイ・バーツに仕掛け、つぎつぎとアセアン諸国の通貨管理を破綻させ、競争的切り下げに追い込み、巨大な利益を上げたのだが、その手口はこうだ。
(中略)1ドル25バーツから30バーツへの下落というバーツ安のシナリオを予想し、3ヶ月や半年後の決済時点に1ドル25バーツ近傍でバーツを売り、ドルを買う先物予約をする。バーツ売りを開始すると市場は投機家の思惑に左右され、その思惑が新たな市場トレンドを形成していく。決算時点で30バーツに下落したバーツを現物市場で調達し、安いバーツとドルを交換すれば、莫大な為替収益が得られる。96年末から始まったバーツ売りに防戦するため、タイ中央銀行は1997年2月には外貨準備250億ドルしかないのに230億ドルのドル売りバーツ買いの先物為替契約をしていたという。短期資本が流出し、タイ中央銀行は5月14日の1日だけで100億ドルのドル売り介入で防戦したが、外貨準備が払底すると固定相場は維持できなくなり、投機筋が想定したとおりの、自己実現的な為替下落となる。通貨、債券、株式価値の下落にさいして投機で儲けるグループの対極には、損失を被った多数の投資家や通貨当局が存在する。
 投機を仕掛けたのは、ヘッジファンドのほか、日本の銀行を含む世界の主要な金融機関と、大手のミューチュアル・ファンドをはじめとする機関投資家であった。また、1999年2月にスイスのジュネーブで開かれたヘッジファンドの世界大会に出席した投資家は、「世界中を見渡せば、過大評価されている市場がどこかにあります。そこが私たちのおもちゃになるのです」と、インタビューで語っている。』

 以上につき僕の感想のようなことを一言。11年11月15日の拙稿に書いたことだが、日本の銀行協会の会長さんがこんなことを語っていた。「不景気で、どこに投資しても儲からないし、良い貸出先もない。だから必然、国債売買に走ることになる。今はこれで繋いでいくしかない状況である」。ギリシャやキプロスの危機を作っているのは、普通の銀行なのである。こんな状況で円安・金融緩和に走っても実体経済や求人関連にはほとんど何の影響もなく、株バブルや上記タイのような(通貨、株、国債などの)「バブル」つぶしに使われるだけという気がする。要は、それ以外の投資先そのものがないのだ。そこを何とかしなければ何も進まないと思うのだが。つまり、供給側をいくら刺激してもだめ、ケインズやマルクスが指摘したように、需要創造が問題だと言うしかないではないか。
 
(これは、2015年8月15日拙稿の再掲でした)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

琉球新報より   らくせき

2016年08月15日 09時36分13秒 | Weblog

【バークレー=問山栄恵本紙ワシントン特派員】米国の映画監督オリバー・ストーン氏は、日米両政府が進める米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設について「私が言えることは移設問題を最重要課題として据え続けることだ。(県民の)抗議はとても重要なことだ」と述べ、辺野古移設断念に向けて県民が声を上げ続けることの大切さを強調した。同時に選挙で沖縄の民意を示すことの重要性も指摘した。12日、カリフォルニア州バークレー市内で琉球新報の取材に応じた。

 ストーン氏は「(沖縄を訪問した)3年前と同じ問題が残されている。改善が見られない」と指摘。さらに「第2次世界大戦後、沖縄は残酷な、とてもひどい扱いをされてきた。米国はそれに大きな役割を果たしてきた」と米統治下の歴史を振り返った上で、「米国からの独立だけでなく、日本からの独立を考えるべきだ」と述べた。
 安倍晋三首相については「彼の行動計画を徐々に強行している。世界が何か恐ろしい所になるかのように、平和に対する私たちの本能を超えた恐怖を植え付け、安全保障政策を支配しようとしている」と指摘した。
 ストーン氏はベトナム戦争従軍経験を基にした「プラトーン」「7月4日に生まれて」でアカデミー賞監督賞を受賞。2013年8月に来沖して、新基地建設に反対する県民への支持を表明したほか、14年1月には世界的に著名な識者らと連名で「米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を中止し、即時返還を求める共同声明」を発表するなど沖縄の基地問題に強い関心を寄せている。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オリンピックは平和の祭典    らくせき

2016年08月15日 09時14分10秒 | Weblog

もし平和で戦争をしない国にメダルを与えるとしたら

どこが金でしょうね?

71年、平和な日本は何位くらいでしょうね?

 

 

コメント (26)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

失業率という数字?  文科系

2016年08月14日 14時53分54秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

 失業率って、国によって定義が大変違うと知った。社会の(不)正常を見るこんなに大事な数字、指標が国によりばらばらの定義とは! ちなみに日本政府はわざわざ「完全失業率」という言葉を使っている。この「完全」の意味も含めて、日本のこの数字が国際比較で低くならざるをえない基準というものをいくつか眺めてみたい。

 普通に失業率というのはまず、「失業者数を労働力人口で除した数値」というもの。次に、この失業者数とか労働力人口とかの定義が問題になる。定義次第で、例えば分子が減ったり、分母が増えれたりすれば、失業率は下がるのである。国による定義の違いについて、具体的にはこんな問題があるようだ。

①分母に軍人、公務員を含むかどうか。これは、公務員というものに本来、倒産や失業が前提とされないという理由のようだ。
②分子にはもっと多くのいろんな変数がある。日本女性特有の「家事手伝い」とか、「週に1日でも働いている」(などなどは外す)とか、高齢・不景気で諦めかけているとか・・・。日本がわざわざ「完全失業率」という言葉を使っているのはどうやら、「中途半端な失業者は認めない」というその姿勢にあるらしい。

 さて、日本は①では公務員も軍人も含み、②では最も厳しい定義をする国と言う仮説を立ててみた。僕の今後の追及課題にしたい。

 ちなみに、あるものを読んでいたら、こんな数字があった。91年には81.3%だった日本の大学生就職率が03年には55.1%まで落ち込んで、その後は回復してきたが7割を超えたことがないと。まさか、残りの3割が大学院に行くことはないだろうから、この辺りも研究課題となろう。また、若者の失業率は日本でも平均の倍ほどだが、ギリシャ、スペインなど世界ではこれが5割を超える国もあるとのこと。金融本位世界経済がもたらした最大問題だと思う。

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

内田樹さんのツイッターより。    らくせき

2016年08月13日 09時23分34秒 | Weblog

自民党の改憲スケジュールについて、こんな予測をしていらっしゃいます。

改憲について。改憲プロセスはこれから急スピードで進行します。
憲法審査会での議論はセレモニーというより「茶番」です。
大騒ぎして、何一つ合意出来ず、会期の最後に自民党から「手打ち」の提案がなされます。
提案内容は「自民党改憲草案は全部撤回」ただし、
プラン❶ 九条2項のみ削除。
プラン❷ 96条改憲発議要件を過半数に。
プラン❸ 緊急事態条項を「加憲」。
これのどれかまたは順列組み合わせで来ると思います。

本命はプラン❸
これは憲法停止・内閣独裁制を合憲的に基礎づける条項だからです。
この三つのプランならアメリカから「合衆国憲法との価値観の齟齬がある」
という理由でのクレームはつかないからです。

最初に「とても受け容れられないほど図々しい提案」をしておいて、
もめたらずるずる撤回して、「せめてこれだけでも・・・」
としおらしい顔をして一つだけ野党に受け容れさせて、
相手に「勝利感」を与えるというのは大阪で大成功した方法です。

 

 

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「よたよたランナーの手記」(168) 猛暑の中で・・・  文科系

2016年08月12日 12時30分15秒 | スポーツ

 猛暑の中だが、色々試行錯誤をしながら走っている。そして10日にはやっと再び30分2回で9キロを越えた。前半が4.4キロで、後半が4.6キロと。

 僕の今の力でこのスピードだと、ウオームアップ低速込みの前半はかなり無理をしている感じで、後半はちょっと余裕がある。ただこの9キロ越えは、月1度の抗癌注射が始まった6月以来約1ヶ月半ぶりのことであり、新しい身体の状態に自分なりの対策によってやっと慣れてきたということだろう。

 速度を上げて行く日々は後で疲れが激しいものだが、その度合いを和らげていくような「上げ具合」も順に分かってきた。とにかく先ずウォームアップに時間をかけ、自分なりの高速では長く走らず、自分にあったという意味で正しいランニングフォームに極力注意を払う。自分にあったランニングフォームって、僕のようにいつも心拍計を付けてこれを観ながら走っていると、これがいかに大事かということも、そのやり方もとても良く分かるのである。フォーム次第で同じ速度の心拍数が瞬時に10ほども違うのである。

 僕の場合はこうだ。なるべく上半身を立て、呼吸を「意識して」規則的に大きく行う。上半身の立て方は、骨盤の真上にこれを真っ直ぐに乗せる感じだ。その上で、後ろ足をちゃんと蹴って腰を前に運ぶように意識して走らないと身体が前傾してしまう。呼吸と上半身、この二つで気を抜いていると、すぐに10近くも心拍計が上がっていて驚くことも多い。そして、かなりギリギリで走っている老人にとっては、この心拍数10の違いがとても大きいことなのである。心拍数10とは、僕の場合で言えば下手をすると時速にして1.5キロほどの差になるはずだ。好調時に時速9キロで走っていたのを10.5キロに上げるとちょうど10ほど心拍数が上がるというわけだ。
 筋肉も心臓も、自然には調節、反応してくれないということなのだろうが、これも年のせいと考えている。だからこそ、老人ランナーには心拍計を付けてこれを確認しながら走ることを是非お勧めしたい。老人ランナーのランニング中の重大事故が心臓に関するものがほとんどだからであるし、記録を上げるトレーニングとしても最大の武器になるのだから。心拍計が、走行フォームを自分の身体に合ったという意味で正してくれるのである。自分の身体に最も正しいフォームというものが、自然には感じ覚えられなくなる年齢というものがあるのだろう。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

楽しめないオリンピック放送   らくせき

2016年08月11日 09時52分33秒 | Weblog

今の放送はメタルをとるかどうか?というモノサシで報道されています。

たしかにそれも重要な点ですが、スポーツの醍醐味は少しちがったところにあるのでは?

ライバルとの競い合い、テクニックをつくした鬩ぎ合い。

相手を尊重する精神、それがオリンピック精神では?

日の丸をいくつあげた?ことに集中しすぎた放送はスポーツをダメにしてしまう。

まあ、スポーツ音痴の私のいうことですから・・・

 

コメント (15)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

朝鮮日報より   らくせき

2016年08月11日 09時49分59秒 | Weblog

100年前の旧韓末、国内で政治が乱れた時に先祖たちは「中国に付くか日本に付くか」を決められなかった。それから1世紀が過ぎた今、われわれは「中国に付くか米国に付くか」の選択を突き付けられている。しかも今の状況は当時よりも一層複雑で多面的だ。中国の戦略は単に軍事面、外交面だけではなく、韓国の息の根を止めるかのように経済面での圧力も強めている。われわれの手を取ってくれるものと期待していた米国も、これ以上恩恵を与えてくれるわけではなく、状況に応じて態度を変えようとしている。つまりわれわれは西から押し寄せてくる中国の覇権主義と、東で頭をもたげている米国の新たな保護主義の間で進退両難の立場に追い込まれているのだ。

 

 米国の著名な政治学者ブレジンスキー氏はその著書『戦略的ビジョン(Strategic Vision)』の中で、米国がアジアから中国に追い出された場合、韓国が生き残るには三つの道があると指摘した。一つは中国への従属、二つ目は核兵器の保有、三つ目は日本と協力し中国に対抗することだ。ただし核兵器保有は世界中から止められており、また日本との協力は常に中国を選択してきた歴史を考えてもわれわれには不可能だ。だとすればわれわれの選択は中国の属国になることしかない。韓国がTHAADを配備せず、アジア諸国が中国による南シナ海での力の支配にあいまいな態度を取り続けたとき、米国はその防衛ラインを日本列島に後退させ、アジアを中国に差し出すだろうが、それはつまり韓国を放棄することを同時に意味する。われわれが米国か中国かという岐路に立たされたとき、中国を選ぶような素振りを示せば、その瞬間からわれわれは独立した存在とはなり得ず、中国に隷属する結果がもたらされる。それがブレジンスキー氏の指摘だ。

 

 目を国内に向けると、状況はさらに悲惨だ。政界は与野党とも派閥争いに没頭している。今われわれが外交・安全保障の両面でいかに危険な状況にあるか、またわれわれがいかなる選択をすべきか考えるどころか、議論さえしていない。大統領府は米中間の対立にできるだけ本心を出さない「あいまい戦術」を今なお取り続けている。何を隠そうとしているのか、無知故にそうしているのか、自信がないのか、意図してそうしているのか誰にも分からない。大統領はTHAADに対する内閣の考え方を強調する席で、不正の疑いのある側近の考え方を織り交ぜながら彼らを激励する様子を演出した。今大統領には国の将来や安全に関わる重大問題を直接国民に問い、共感を築き上げる指導者としての態度が求められている。ところが大統領は国の一大事に関してはスタッフ会議での指示を通じて下達するだけで、政治的な動きと関係ない会議や、日々懸命に暮らしている庶民が集まる市場をうろうろしてばかりいる。しかし今、この国にはそんな余裕などない。

 

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

金融立国、その証左   文科系

2016年08月09日 16時43分12秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 日本がモノの輸出入国か、金融輸出入国かをここでもよく議論してきましたが、そのことを示す最新数字が8日の新聞に出ています。それも、基本は変わらず、かなり変化のある数字でしたから、世界に占める日本の経済的位置がとてもよく分かる。

 財務省が8日にこの1~6月の国際収支速報を出したのだそうです。それによると、
①モノの輸出入の方は、2兆3,540億円の黒字。これは11年上半期以来5年ぶりに黒字で、原因は原油価格低下など。
②利子、配当所得収支は、9兆6,129億円で、これは①よりも圧倒的に多いものの、円高が響いて、前年同期よりも8%近く減っているのだそうです。
③そのうえで、①②やサービス収支など含んだこの半年の国際経常収支黒字総額は、10兆6,256億円となり、前年同期比約3割の黒字増。この総額の高さは07年下半期の12兆2,947億円以来8年半ぶりの高水準ということでした。まーリーマンショック前に戻したということなのでしょう。

 これらすべてが、日本の世界政治における立場を色々考えさせてくれる数値になるはずです。ところで、僕の新聞には酷い赤字のことが書いてなかった。どこかにこれがないと、①②だけでは③のように少なくはならないのですが、何が大幅赤字だったんでしょう。
コメント (18)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハリルジャパン(71) 中島のお陰、コロンビア戦!  文科系

2016年08月08日 14時52分35秒 | スポーツ

 コロンビア戦は、前後半それぞれ初め以外はまー安心して観ていられた。その表現が難しいのだが・・・。

 技術的には日本が上、「爆発力があるので手抜きが出来ない相手」というのがコロンビア。そのうえで、持久走力で日本が上回っていたから同点では勿体なかったゲームというところだろう。あと一歩及ばなかった点は、視野の問題だと愚考した。ちょっと視野が狭く、その点から攻防ともつまらないミスが出ていた。これが、相手よりも安定した技術を使えない「慌てる場面」を増やしていた。何本の絶好シュート・チャンスをミスしたろうという浅野などはその典型で、この視野の狭さはクラブの責任と言う以上に手倉森の責任になるだろう。敵の苦し紛れから貰ったフリーキックやコーナーキックでも圧倒していたのに、これが得点に結びつかなかったのも悔しかった。シュートチャンスも、日本の方が倍ほどと圧倒していたはずだ。コロンビアは、日本ゴール近くでミスを狙った「強引な1対1」以外には目立つ物は少なかった。
 
 以上全てのその上で、起死回生の同点弾を放った中島翔哉に「天晴れ!」をあげたい。相手キーパーが前に出ていたのを見逃さず、「キーパー越え、バーの下直撃」という浮かせた中距離シュートは、見事な技だった。つまらぬオウンゴール得点を与えた助っ人藤春も、中島にギリギリ救われたわけである。あんなミスでも敗れていたら、ここで「二度目のリオも終わり」だったのだから。ほかにも、中島の左サイドからの繋ぎ攻撃がとても多く見えたが、これはひいき目ではないと思う。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本国の象徴という意味    文科系

2016年08月07日 18時31分25秒 | 国内政治・経済・社会問題

 これは、昨日のエントリーへのコメント討論に関わるもの。コメントの一部への批判です。実に粗雑な読み方をするものだと感じました。誠実に付き合うのが、アホらしいほどに。

 このエントリー文章からこういうことを語るのは、文章解釈だけで既に誤読、ダメです。
『皇室を自由や民主主義や平和の砦とするのは誤りです』(只今3世さん)
『寄りにもよって、天皇を政治利用しようとか、それこそ戦前に逆戻りだろうに。日本の護憲・左翼勢力もここまで堕ちたということでしょうかね』(sicaさん)

 これらの批判者が批判する該当文章を厳密に規定すれば、これだけのはず。
『 少なくとも今のところ思いがけない人物が抵抗勢力になり得る。81歳の天皇、明仁だ。日本会議が政治問題に戻るのを待っている、その人である。
さる1月、新年の祝辞に際して、天皇は行間で、歴史の反動的な解釈に反対であることを示した。2月、長男である皇太子、55歳の徳仁殿下はさらに雄弁だった。極めて稀な記者会見の席で、皇太子殿下は、』

 こういうエントリー文章へのこういう感覚的かつ粗雑なコメント諸氏の読み方に対して、らくせきさんは何も応えていませんが、僕が代わって文章を読んでみましょう。
 エントリーへの反論者が問題としうる箇所はまずここでしょう。
『抵抗勢力になり得る』
そして、『(皇太子が)さらに雄弁だった』と紹介した箇所でさえ、こんな表現です。
『戦争の歴史が「正しく伝えられる」ことを望んだ。逆説的に、皇室は今や、日本の自由民主主義の最も優れた盾となっている』

 「なり得る」という言葉は、そう振る舞うべしと述べたことではまったくありません。単にそういう事実を伝えただけの一種の観測表現です。天皇に事実としてそういう発言を要求するという文章があったら象徴を踏み外す事を求めたことになりますが、フランスのこの論者はそう振る舞えと語ったわけではありません。まして、らくせきさんがそう語ったというのは言い掛かりも良い所です。

 「皇室は今や、日本の自由民主主義の最も優れた盾となっている」というのも同じ事。歴代内閣と、敢えて言えば「憲法理念の歴代内閣歴史解釈の範囲で」象徴として「儀礼的言動」をなしたという事実を伝えているだけです。

 というように、フランス誌がある事実報道をしたことをさして、及びこの報道をらくせきさんが伝えたことをさして、天皇はこう振る舞えと述べたということにはまったくなりません。そんな文章が一言でもあれば、それを指摘するべきでしょうが、そんな指摘もありません。それもしないでこんな批判をするのでは、お二人の批判が実に粗雑で感覚的な文章の読み方をしていると申し上げるほかありません。

 こんな下らない言い掛かり内容よりもむしろ、フランス誌の記事内容やらくせきさんの紹介は、こんな事を警告しているはずだと言いたい。これからアベが、従来内閣に指示された儀礼的な天皇発言内容を換えていくのではないか、と。その怖れの方が大きいからこそこういう記事ができたと、それこそが世界史視点から見た今の日本史の流れというべきではないでしょうか。

 ただし、こういう粗雑な読み方、反応に対しては、以下の一言を書いておくことこそ大いに意味のあること。そう考えた結びを、一つ。
 アベが自分の思っているように憲法や国家体制を換えても天皇が今の象徴という地位にとどまるという一点を換えないのであれば、天皇は新たなアベ政権の見解を儀礼的に語るべき立場なのでしょう。その時にもし誰かが、「アベ以前のように語れ」と述べたとしたら、それは天皇の政治利用になることでしょう。

 僕の言いたいことの主旨をもう一度まとめます。①政治儀式に象徴としてどこかに出る限り、政治発言はある。それを全く否定するならば、象徴という地位など作らぬ事だ。②その政治儀式発言は、時の憲法、その解釈方針の範囲内であるべきだ。そして最後にこれに付け加えて今日ここで述べたこととして、③(天皇に関わって)現在ある姿をそのまま述べた客観描写と、なんらか政治的な要望とは厳密に区別すべきである。そうでないと、いつも「政治的要望をして、象徴を踏み外せと述べたこと」になってしまう

 

コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

記フランスの週刊誌の記事の紹介②    らくせき

2016年08月06日 19時22分52秒 | Weblog

LA FACE CACHÉE DE SHINZO ABE(安倍晋三の隠された顔)

歴史書を変えること

 日本会議の目的は、歴史書を書き換えることだ。
有利な状況を作ることから始めた。
間もなく、中学校の教科書は、歴史学者の視点と同じく論争中の問題に関して「政府の公式の立場」を言及しなければならなくなる。
「別の言い方をすれば、歴史修正主義のぱっとしない教師が、南京で民間人の死者はなかったと断言すれば、
それが我々の子どもたちの教科書に書き込まれることになる」、政治学者の中野晃一は説明する。
教育に関して、日本会議は「愛国」教育への回帰を熱望する。
彼らの夢は、1890年代の帝国時代の法にできるだけ早く近づくことだ。
個人に対して天皇への全面的な服従を押し付け、将来の神風の複数の世代にわたって洗脳してきた法に。

これで全てではない。「アメリカの圧力下で」採択された、1947年の平和憲法を、日本会議は根本的に変えようとしている。
その最初の標的は、第9条だ。この中で日本は「戦争を、永久に放棄」している。
国粋主義者は世界のどこでも、そして「自衛力」だけではない軍隊を望んでいる。
「安倍と日本会議にとって、第9条の廃止は決定的に重大だ。なぜならこの条文が軍国日本との決別を意味しているからだ」、
『朝日新聞』論説委員の大野博人は説明する。
運動は既に進行中だ。昨年7月、政府は初めて、「自衛隊」が日本の国土を離れて同盟国を助けることを
憲法9条が認めていると断言して、同条の解釈を変更した。それが最初の突破口だ。
日本会議は他の条文、最初に婚姻における男女の平等に関する第24条と決別するために、そこに殺到しようとしている。
彼らにとってもちろん、夫は全ての領域で配偶者を支配しなければならない。
彼らはまた、戦前の風習に戻ることを望んでいよう。学校では、まず男子、次いで女子の五十音順で点呼されること… 
とりわけ、戦後の裁判で裁かれた戦争犯罪人を含む、死亡した兵士が祀られる、靖国神社に国家が関わることを邪魔する、
宗教と国家の分離に関する16条も廃止することを目指す(
中国と韓国の気分を害して、安倍晋三は2013年12月、首相就任1周年に靖国神社を参拝した)。
最後に、明らかに、日本会議は天皇が、一種の権威主義的民主制に変質した日本の政治の中心に戻ることを望んでいる。

 安倍とそのお友だちの反動主義者は、どこまで行くことができるだろうか? 
日本の誰もが、第二次世界大戦終結70周年記念の8月15日に首相が発するに違いない声明を待っている。
前任者たちの宥和的な宣言と、どの位まで距離を置くことになるだろうか? 
「ホワイトハウスは、地域の他の同盟国を失う恐れがあるため、余りにも反動主義の臭いがすることは受け入れられない。」
 そして、国民がいる。安倍の目的は、2016年7月の参院選を利用して、国会で憲法を変えるために必要な圧倒的多数を得ることだ。
それができるだろうか? 「日本会議はエリートの運動だ」、中野晃一は言う。
「大多数の国民は、その思想の大部分に反対している。
しかしその受動性のために、特にアベノミクスが上手く行っていれば、国民はされるがままになりかねない。」
 少なくとも今のところ思いがけない人物が抵抗勢力になり得る。
81歳の天皇、明仁だ。日本会議が政治問題に戻るのを待っている、その人である。
さる1月、新年の祝辞に際して、天皇は行間で、歴史の反動的な解釈に反対であることを示した。
2月、長男である皇太子、55歳の徳仁殿下はさらに雄弁だった。
極めて稀な記者会見の席で、皇太子殿下は、戦争の歴史が「正しく伝えられる」ことを望んだ。
逆説的に、皇室は今や、日本の自由民主主義の最も優れた盾となっている。

(日本会議は生長の家が核となっているとか・・・)

 

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本政界地図、ある直感   文科系

2016年08月06日 06時03分34秒 | 国内政治・経済・社会問題

 戦後日本保守陣営は常に二つに分かれていた。国粋派と親米派とか、オールドライトとニューライトとか呼ばれてきたはずだ。そして、今のトルコ政局を見ていると、このトルコ政局にヒントを得て日本のそれをも見直してみたくなる。昨日エントリーのフランス・マスコミ記事によると「新内閣閣僚の4分の3と、国会議員の40%とが、日本会議所属」ということのようだが、以下は、今改めてこの日本政界地図自身を眺め直してみようという趣向である。

 ずっと世俗派できたトルコ政権が、今はっきりと二派に別れたようだ。少々イスラムに回帰した勢力が、親米派勢力を粛清したという形で。親米派というよりも、イスラムとの関係で近代民主主義派も含んでいると考えた方が良いかも知れない。もう一つの世界注目政局は、イギリス。ここは逆に親米派が勝って、EU派、民族派が負けたと見えなくもない。キャメロン首相の秘密財産を暴露したパナマ文書が、アメリカの差し金臭いと観るからだし、EU離脱がアメリカが握っているに等しいネット社会活用の結果でもあると観るからだ。

 同じような発想から、次に日本である。90年代の住宅バブル破裂と、リーマンショックとで、日本経済がアメリカの世界金融政策によって大打撃を受けた。アメリカを「敬しても遠ざける」勢力が政界に生まれ、増える理屈である。日本会議が生まれた1997年は時あたかも、日本住宅バブル破裂、「日本経済失われた20年」が始まったちょっと後のこと。以降の保守党は、森派の全盛とも言える。小泉、安倍は、日本主義文教族の派閥から出たと定義しても過言ではないだろう。

 さて、このように見ると今の日本では、アメリカの巻き返しが強まることは必至だ。そんな意味で僕は、都知事選勝利の石破茂氏が閣外に出たことや、民主党右人士の代表戦立候補が大変気になっている。石破茂氏といえば、往時自民党で小沢一郎と並んで若手のホープと呼ばれたお方。小沢とは対照的に「理念」よりも「現実(的力の涵養)」で勝負するお人なのだろう。

 こんな二大勢力に対して、アメリカのサンダースとかチョムスキーとかの左派、というよりも民主主義派あるいは人権派の力はどうなっていくのか。これが現在の最大の政治問題意識である。この保守2大勢力の動向の狭間において、この対立を活用する視点、実践からしか、自らの深化、発展はあり得ないと愚考するからである。ちょうど、この参院選で民主党を倍増に近く勝たせたように。民主党から親米派を除くというのがこういう共闘の最大眼目になるだろうが、こんなことはまだまだ先の話になろう。

 ちなみに、アメリカ、日本政界親米勢力は中長期で見ればもう落ちていくばかり。よって、親米派政治家は時代遅れだと僕は見ているのだが、ネット社会や一部経済界、その背後の親米外務省、防衛省の力が選挙結果を左右する部分も大きいようだからややこしい。

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

NHKのニュースより  らくせき

2016年08月05日 19時31分09秒 | Weblog

稲田防衛大臣は閣議のあとの記者会見で、中国との関係について、「歴史認識は両国のいろいろなレベルで率直に話し合うことが重要だ」と述べたうえで、信頼関係を構築して防衛協力を強化していくため、中国訪問に意欲を示しました。

アメリカ国務省のトナー副報道官は、稲田防衛大臣が毎年、靖国神社に参拝してきたことについて、日本と中国や韓国との関係悪化につながらないよう、慎重に対応することが重要だという認識を示しました。
これについて、稲田大臣は閣議のあとの記者会見で、「安倍内閣の一員として適切に判断して行動してまいりたい」と述べました。
また、稲田大臣は中国との関係について、「歴史認識は両国のいろいろなレベルで率直に話し合うことが重要だ。お互い、意見を言いながらも理解を深めていくことができると思う」と述べました。
そのうえで、稲田大臣は「ぜひ私も機会があれば中国を訪問して、防衛協力で信頼関係を構築し、建設的な協力関係を強化していくことは極めて重要だ」と述べ、中国訪問に意欲を示しました。

 

このニュースどう解読します?

稲田さんは、アメリカに遠慮して、靖国を参拝しないのでしょうか?

 

 

 

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

案の定                            1970

2016年08月05日 12時53分43秒 | Weblog

アジア予選のときからザル守備を叩いていたが、まあ世界は見逃さないよな。

それにしても酷い守備だった。

とにかくボールを見るだけ。ずるずる下がる。

ボールを奪うスキルが無さ過ぎる。

点差がついて相手が流したから点は獲れたが殆ど意味は無い。

相手が勝手にミスしてボールを渡してくれるアジアだから勝てたが世界を相手に

あのサッカーが通用するはずもない。

手倉森の守備に対するコーチングではアジア以上のチームにはいいサンドバックに

なるだけなんだよな。

ミスもあったがそもそもミスが生まれるような守備のやり方だからああなる。

残念でした。

後は得意の運頼みだなw

コメント (11)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする