Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

とんでふ2!?の賛否

2008-01-05 16:13:02 | 新音律
ふたたびCDの宣伝?です.
「とんでふ」はtone deafで,これを訳せば音痴(差別語?).12音平均律でない音律を使うと音痴の音楽みたいに聞こえる(かもしれない)から.

最初の「とんでふ」はなるべく聴いて抵抗がないように作ったつもりだが,特にロック世代の若い人から,「ふつうの音楽とかわらない.変則音律の意味がない」といわれた.そこでそういう世代の方の作品を集めて二枚目を作りたかったのだが,作品数が足りなかったので,16トンの曲も混ぜて二枚目の「とんでふ2!?」とした. 曲目は

1 ヴェクサシオン風 (渡部太雅・松元法恵)
2 おまたせいたしました (井本裕介)
3 ずるい (井本裕介)
4 Dance de Post (教誓悠人)
5 Dub de Post (教誓悠人)
6 Tetrachords (小方 厚) 
7 Fugato (小方 厚)
8 Blues22 (小方 厚)
9 ChaoChao Blues (小方 厚)
10 String Quartet (小方 厚)
11 Bell Diminished (小方 厚)
12 こ (原幹二郎)
13 と (原幹二郎)

6から11までの16トン曲は,前回と違ったことをやったつもりだが,聴いた人には同じに聞こえるらしい.とくに11はディミニッシュが協和するように周波数スペクトルを合成した音を使ったのだが,いまのところ誰も何も言ってくれてない.クラシック好きの方のなかには,リズムがきついとおっしゃる方も.

1と8は22音平均律.このくらい音が多くなると,耳の良い方には半分はふつうの12音平均律にある音,半分は,ない音に聞こえるようだ.音を聴くと CDE...に当てはめたくなる絶対音感派は,こういう音を聞くといらいらするらしい.16音だとぜんぶが半端な音なのであきらめがつくと言うことか.だが22音平均律はふつうに親しみやすいという方もあり,賛否が極端に分かれる.

2と3はピポピポという,昔の電子音楽のような作品.意識して聴かないと単に乱数で周波数を振っているだけに聞こえる,つまり,音楽として聞かないから,逆に音楽として違和感がないという指摘があった.

4と5はおしなべて「かっこいい」と評判が良く,BGMとされている方も.作曲者がフレットレスのベースでテーマを弾いて聴かせてくれたことがあり,ちょっとびっくりした.

12と13はミュージック・コンクレート風.12は不協和音が果敢に連続する作品で,クラシックファンはたいてい途中でやめてしまったとか,二度と聞きたくないとかおっしゃる.でも,それも作曲者の狙いらしい.

音階をもじった,音怪研究会のグループ名でクレジットしたが,外部の方はたいてい「怪音」とおっしゃる.ライナーに「ギリシャ文化の流れを汲む真善美志向の音楽は現代という苦悩の時代にそぐわない」と書いたところ (...じつは前回のライナーの再掲)「美」は必須! と怒った方も.

とんでふ2!?は,サウンドマーケットCUEよりお求めいただけます.
http://pme.jp/shop/
右上の「全作品から検索」に「とんでふ2」と打ち込んで下さい.
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