Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

ポピュラーリズムのすべて

2008-01-22 10:32:35 | 新音律
由比 邦子 「ポピュラー・リズムのすべて―ポップス、ロック、ラテンの分析と奏法 」 勁草書房 (1996/11)

ごらんのようにカバーイラストが楽しい.巻末の著者自身の「おかず」のイラストもかわいい.ずいぶん昔の本だが (その後こういう本が出ていない) ,当時は由比さんもお若かったのでしょう.

楽器演奏の how to ものではなく,音楽学者による学術書.大学の先生によるお堅い本である.「ポップス、ロック、ラテンの分析と奏法」という副題がついている.「BOOK」データベースよりによれば
---豊富な譜例・イラストを駆使し、それぞれのリズムに見合ったパーカッションの奏法や“ノリ”方も詳述。ポピュラー・リズムにおけるドラム・セットの重要性を、ワールド・ミュージックのリズムの特質と対比させて考える。入門者必携の一冊。---

構成は

序章 ポピュラー音楽の原動力『ノリ』
第1章 リズムから見たポピュラー音楽史
第2章 パーカッションの種類と奏法
第3章 ラテン・リズムのいろいろ
第4章 すぐに使えるポピュラー・リズム
終章 ポピュラー・リズムあれこれ

となっている.

もっぱらフロント担当でバンドをやっていると,ドラマーの苦労はじつはあまり分からない.千手観音みたいだなあと思うだけであった.そこで第4章は (本で読んでも仕方あるまいと思ったのだが) 読んでみるとなるほどと思うことしきりだった.このリズムはこの曲と具体的に例も挙げてある.
第2-3 章でも,ラテン・パーカッションについて知っているつもりで実は何も知らなかったということがわかった.終章ではワールド・ミュージックについてもふれている.

索引もあり,最後の注が役に立つが,見出し語とともに小辞典ふうになっていたらと思う.どこの図書館にも備えて貰いたい本.
コメント (2)
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