Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

目で見る和音? ハーモノグラフ

2010-04-27 09:55:01 | 新音律
ひとつ,あるいはふたつの振り子とテーブルの振動の組み合わせで絵を描いて楽しむ装置.19 世紀末に西欧で流行したとのこと.リサージュのようなものだが,振動が減衰するため図形が複雑になる.

アンソニー・アシュトン 著, 青木 薫 訳 「ハーモノグラフ 音がおりなす美の世界」 (ピュタゴラスブックス) ランダムハウス講談社(2005)

に解説されている.これは小さくて美しい本だ.しかし絶版らしい.

この計算機シミュレーションは容易で,Mathematica の Demonstration もある.
こちらはグラフを描く過程もみえて楽しい.これを使って,ふたつの振動の周波数比を,純正律の長三度 (左) と平均律の長三度として,あとはおなじ条件で描いてみた.ちなみに,ここでは周波数比をセントで入力できる.



純正律はやっぱり対称性がある,でも平均律のほうが複雑で今風か,などと思うが,それ以上に発展しそうもない.ハーモノグラフが持つ,特に位相パラメータの音の場合との対応もはっきりしない.
シミュレーションでは三つ以上の音(振動)の組み合わせ,すなわちコードの視覚化も可能なんだけど...
音以外の,べつな物理現象の解釈にハーモノグラフを役立てることはできないものか.

シミュレーションはさておき,この YouTube のように,ハードが目の前でギコギコと動いてくれるのはやはり格別.
ハーモノグラフ製作教室を企画した科学館もあるという.


コメント
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