Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

おとこ料理読本

2011-11-12 08:34:19 | 読書
矢吹申彦著 平凡社 (2011/09)
ペーパーバックだが全部カラーの豪華本.
酒肴ありき / 旬を味わう / もてなしの一品 / 食べる器 / 文人ごはん という5部構成だが,それぞれが春夏秋冬にわかれている.各部はまた いくつかのテーマに分かれていて,ひとつのテーマに見開き 2 ページ.大振りなイラストがあり,レシピもついている.

「もてなしの一品」までの 3 部は俳句で締めくくられる.

 幾千の目の睨みおり白子干
 芋洗ふ泥水土に返へしけり
 雑煮食ふとうに正月終はりけり
 etc

この「もてなしの一品」には「妻への食卓」というサブタイトル.帯にも「私は妻と酒のために賄ってます」とある.
矢吹夫人の見解をうかがいたいところ.
「文人ごはん」には池波正太郎,向田邦子,伊丹十三等が登場する.

イラストは,「たらこの含め煮」のように,見ただけではなんだか分からないものがあることをふくめ,楽しい.表紙右下の「鮎めし」などは力作だ.

「半すっぽん雑炊」の「(すっぽんは高価で) とても払えない.それでも,かって支払うことができた時勢があって,余計に悔しい」という文章に共感した.

帯の背中には「酒肴酒器酒」の5文字.
おとなが遊んだ本.
コメント (2)
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