Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

Morton Feldman と,実験バンドの音楽

2011-11-10 08:50:13 | 新音律
ジャズの,まずテーマの提示があって,それから個々のソロ回しがあって...という形式は,アフリカの土俗音楽が西洋音楽と妥協した産物.もともとは,なんとなく始まって,各自勝手にやるうちになんとなく盛り上がり,だれてきたところでなんとなく終わる,というものだっただろう.

この前,学祭ジャズ喫茶に実験バンドとして出たときの最後の曲 Mr. A.O. は,「なんとなく形式」であった.しかもたいした打ち合わせもないままに,なんとなくこの形式に陥ってしまったところがスバラシイ.

しかし,この形式は,一晩中だらだらとやるのには向いているが,残り時間 5 分でやるのは無理,と痛感してオワタ.


ところでこの YouTube から拝借した映像は Morton Feldman の現代音楽.われわれのバンドでも「他人の出した音が終わったら音を出す」という実験をしたことがある.音を重ねない - ハモらない - という精神はこの作曲家の特徴らしいが,そんなことは知らないでこのルールで演奏してみると,この映像に近い結果になる.

この手の音楽は,見ても聴いてもおもしろくない.ヒトマエで演るには勇気が足りないが,演ってみると,つまらないということはない.また演ってみたくなると言ったほうが良い.
漫然と音を出すという行為は,自然な,本能的な行為と思える.

ただし Feldman の音楽の演奏となると,このページを読んだら,作曲者の意図に反した音は一音たりとも出せなくなりそう.
われわれのお遊びとは違って,やっぱりクラシックなんだろう.


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小方・高田・中川・山本 著
「視て聴くドレミ - フーリエ音楽学への招待」大阪大学出版会(2013/03).

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